古ぼけたタイルの上に、柿が1個…
先日YTVの「ミヤネ屋」で紹介された一枚の写真。
これを見ただけでも、すごい!リアル!
と思うのだが、さらに驚くことに…
これは角材を彫刻刀で長い時間をかけて彫ったもの。
そして、接着剤は一切使用していないという。
「超絶技巧」とよばれる世界が注目するアート
彫刻家、前原冬樹(54歳)が彫刻刀で彫り上げたもの…。
「超絶技巧」を駆使して出来上がるこれらの作品は、今世界が注目するアートだ。
この動画を見ればわかるが、とにかくすごい!の一言だ。
番組では
「使い込まれた手帳にピスタチオ」
「錆びたトタンに転がっているカキ」
「画鋲で、壁になんとかくっついているちぎれた紙」
などが紹介された。
本当に接着剤は使っていないのか?と疑ってしまうほど、薄い紙を彫っているのだ。
彫刻刀で作品を彫り上げていく途方もない作業
基本、膝の上で彫刻刀で彫る。
横浜の作業場で、黙々と彫っているらしい。
素材の9割が削りカスになることもあるそうだ。
油絵の具で色つけをする。
作品を仕上げるまでの平均日数は約3ヶ月。
そして、テーマは「栄枯盛衰」「諸行無常」…
彼曰く、「物が朽ちる寸前がすごくカッコイイ。」
欠けた皿、食べ終わって骨だけのさんまなど、作品を見ていると、確かに分かるような気がする。
嫌になったらパチスロ!
「嫌になることは無いのか?」と聞かれると…
もともと根暗で、外交的ではない。
1ヶ月ずーとやっていてもそんなにストレスはたまらないそうだ。
「やめてやろう」と思うことは?という問いには
失敗した時、先っちょがポキっと折れた時…
「(そういうときは)パチスロ…ですね」と答えていた。
確かにそういう時の「パチスロ」はいいかもしれない。
作品の値段は100万円以上
前原さんの真骨頂として、出てきたのは…「数百年後に朽ち果てたロボットの腕」
制作6ヶ月かかったという。
無機質なのに哀愁が漂う作品。
…問い合わせが来たら「800万円」と答えているそうだ。
経歴
・大学は1年で退学
・プロボクサー
そのあと、
・東京芸大に7浪して入る 32歳
・卒業作品が唯一買い上げ…主席で卒業…36歳
現在は、ニューヨークで展覧会を開いたりしているとのこと。
海外から買い付けに来るファンもいるそうだ。