「そこに立っているだけで(物体の重さで)その空間と時間は歪んでいる。その歪みに向かって引っ張られることを重力という」
…と言われても、ピンとこないが、その重力があるおかげで私たちが立っていられる、というのだから、これはやっぱりすごいことだ。
4月19日の「チコちゃんに叱られる!」最後の質問は「重力」についてだ。
チコちゃんが「この中(岡村隆史・石田ひかり・大竹まこと)で一番地に足が付いているしっかり者の大人ってだあれ?」と聞くと「俺が行きます!」と岡村が手を挙げた。
なぜジャンプしても地面に戻ってくる?
チコちゃんは岡村にジャンプをさせる。そして「どうなった?」と聞く。岡村は「いったん空中に浮いて、そしてすぐさま降りてきました」と答える。
チコちゃんに「なんで?」と聞かれ岡村は「これは重力ですよ」と答える。
が「何で引っ張られるの?なんで引き寄せられるの?」と聞かれ…「空気があるから!…空気が存在することによって引っ張られるのよ、これは…」と、何とかまとめる。
…が、やっぱり「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われてしまう。
◯チコちゃんの答え
⇒ジャンプしても地面に戻ってくるのは、時空のゆがみに引っ張られるから
重力とはどんな力なのか?
スタッフが向かったのは、東京大学、カブリ数物連携宇宙研究機構。宇宙研究の最先端を行くこの施設では、世界中から科学者が集まり、宇宙の謎を研究している。
ここで今回、詳しく教えてくれるのは、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構、機構長:大栗博司さんだ。
スタッフが中に入ると外国人など多くの人がいて、たくさんの黒板があった。その理由は、入ってきた途端に何かを思いついて忘れたら大変ということと、黒板で議論するためらしい。
そして…本題。
大栗さんは「ジャンプしても地面に戻ってくるのは、重力の力が重要」だという。
地球に立っていられるのは重力のおかげ
重力とは、誰でも持っている力だが、その力の働き方は、謎に包まれた力…ということで「NHコスペシャルシリーズ宇宙第二集重力~時空のゆがみ~」が始まった。
「私たちが当たり前すぎて気付かないうちから、こうして地球に立っていられるのも重力のおかげです…」と言って出てきたのは、今回で2回目、ナビゲーターのシティボーイズ3号のきたろうだった。
万有引力の法則
この謎に挑んだ物理学者アイザック・ニュートン(1642年-1727年)。
17世紀…
ニュートンは「すべての物体は重力を持っている」という万有引力の法則を発見した。(「自然哲学の数学的諸原理」アイザックニュートン著:1687年)
万有引力の法則とは「リンゴが木から落ちるのは、地球が一方的にリンゴを引っ張るからではなく、実はリンゴも地球もお互いに引っ張り合っているから」という考え方だ(だから万有という)。
重力はどのようにして生まれているのか
だが、重力はどのようにして生まれているのかはわからないままだっだ。
だが、その謎に挑んだのは天才アルバート・アインシュタイン。
彼が導いた答えは「時空のゆがみ」」だった。
時空のゆがみとは
「あなたがそこに立っているだけで、その空間だけでなく時間までもが歪んでいる。星や人間など、物体が存在する時、その重さ(質量)で空間がゆがむ。その歪みに向かって引っ張られる力が重力」と大栗さんは言う。
例えばスポンジの平面に鉄球を置くと、その重さでスポンジがゆがむ(沈む)。
そして、少し離れた所にビー玉を置くと、鉄球の重さでゆがんだ平面にビー玉が引っ張られてくっつく。
くっついたのは「鉄球の重さ(正確には質量)によって時間や空間が曲がって、引き付ける力が生じたから」=これが重力。
「石ころ、リンゴ、あなた、私、地球、星、全てのものが引きつけ合う力を持っている」と大栗さんは言うが…
他の人間から重力を感じないのはなぜか?
日常の中で引っ張りあっている私たちが、それを感じないのは…人間の重力に比べて地球の重力の方が全然強いから、だ。
平面(スポンジの平面)に鉄球を置き、少し離れた所に2つのビー玉を置くと…2つとも鉄球に引っ張られるが、ビー玉同士がお互いに引っ張り合って近づくということはなかった。
これは「重さが大きいほど引っ張る力が強い=重いものほど重力が強い」ということを表わしている。
大栗さんは「この大きな地球の重力というのはとても大きいので、人間の重力はあるかないかわからない」という。
人間の重力はどれくらい小さいのか
地球の重力の1/1000垓倍(およそ0.00000000000000000000001倍の力ぐらい)と、とても小さいので感じることはできない。
赤道ダイエット?
だが、その力は地球の場所によっても変わるという。
例えば北極・南極で体重50㎏の人が赤道で測ると150gぐらい(茶わん半分ぐらい)減量できるらしい。(移動するだけでまさかの「赤道ダイエット?」)
例えば吊るしたボールを地球だとして北極、南極、赤道にピンポン玉を付けてボールを回してみると回った勢いで赤道のピンポン玉だけが飛んでしまう。
これは、回転するボールの表面に遠心力が生まれたため。ピンポン玉がサッカーボールにくっつく力よりも外側に引っ張られる力が強くなったので、赤道のピンポン玉は飛んでいったのだ。
つまり、地球が回ることで赤道付近に強い遠心力が起こり、そのおかげで北極・南極より赤道付近の方が体重が軽くなるということらしい。
まとめ
「今でも多くの謎に満ちている謎の力、重力。この広い世界で人々が惹かれあい出会う事も重力おかげかもしれません。我々も出会いました。あれは、どこだったかな…」と最後にきたろうが言うと、シティボーイズの若い頃の3人の顔が星になった。(あれ?前回もこのパターンだったかな?)
…VTRが終わった後、大竹が「すいませんけど、どうせ3人映っているんだから、たまには斉木(シティボーイズのもう一人のメンバー)も使っていただけると…」と言う。
3人の写真が白黒だったこともあり「あれ見ていると1人死んじゃったんじゃねえかなと…(思われる)」と、思ったらしい。
これは…いずれ斉木しげるも出てきそうな気がするぞ!
※4月19日「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照