「北海道150年記念ドラマ 永遠のニシパ」〜北海道と名付けた男 松浦武四郎〜が15日にいよいよ放送される。その番宣?なのだろう、今回のゲストは主演の松本潤、そして飯島直子…豪華だ。
最初の問題はその北海道がらみ…北海道にジンギスカンが広まった意外な理由に松潤も驚いた。
7月12日放送の「チコちゃんに叱られる!」のゲストは松本潤と飯島直子。
「北海道に詳しい素敵な大人」という事で、7月15日に放送される「永遠のニシパ」というドラマで北海道という名前を付けた松浦武四郎役をやっている松本潤が選ばれた。もちろんばっちり番宣もした。
なぜジンギスカンは北海道名物?
松本はチコちゃんに「北海道の名物」を聞かれる。「ビール、ジンギスカン、お寿司…」と指を折りながらあげていく。そして、『ジンギスカン』は、なんで北海道名物なの?と聞かれる。
松本は「羊がいっぱいいたんですよ…(「だから、単純に…」とチコ子ちゃんがいうと)食べるようになりました。」とあっさり答える。チコちゃんは「あ、ものすごいあっさり…たくさんいたからでいい?全国に流れても大丈夫?…『羊がたくさんいたから(松本潤 談)』」といい、追い込む。
そこで松本は「ここ、考えていいとこですか?」と改めて聞くとチコちゃんは「いい、全然いい。…もつもん、顔が」と答える。
腕を組んで考え込む松本。そして「アイヌ(先住民の)人たちが食べたのが羊だったから、その文化を広めようとした」と答えを出したが…「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われる。
松本は「出た!」と少し驚いたように目を丸くするが、若干嬉しそう。
◯チコちゃんの答え
⇒ジンギスカンが北海道名物になったのはおまけに鍋をつけたから
※ラムは生まれて1年以内の肉、マトンは2年以上の肉
美味しいタレを食べてもらうためにおまけで鍋をつけた
詳しく教えてくれるのはジンギスカンを研究し続けて30年、北海道胃酸ジンギスカン応援隊隊長でノンフィクション作家、千石涼太郎さん。
ジンギスカンは、最初は敬遠されていた
1918年、第1次世界大全中、国は軍の防寒着を作るため綿羊の100万頭増殖計画を実施したがその後、安い化学繊維や輸入の羊毛が増え、徐々に綿羊が不要になった。
そこで余った羊を有効利用するため、羊の肉を食べ始めたのが北海道ジンギスカンの始まり。しかし羊肉は「くせがあってくさい」のでなかなか普及せず敬遠されていた。
が、なぜ、ここまで広まったのかというと…
ジンギスカンが北海道のソウルフードになった背景には様々な苦悩があった
そこでスタッフは(今でもある)きっかけとなった札幌の会社に行く。※NHKなので?ナレーションや字幕では会社名は紹介しないが、画像にはちゃんと会社の看板「ベル食品」が映されていた(笑)。
その会社の代表取締役、福山浩司さんは「先代の工場長たちが試行錯誤の末、ここまで広まったのではないかと考えている。ジンギスカンのタレ作って売っていたが初めは全然売れなくて…それで肉屋さんに鍋をプレゼントしたことがきっかけだった」と話す。
1947年札幌市、戦後の食糧難の中、安くて美味しいものを作りたいと北海道大学時代の同級生達が札幌に集まり事業を始めた。その中で商品開発を務めたのが中本泰夫さん(工場長)だった。
「NHKたぶんこうだったんじゃないか劇場」
ここからは「NHKたぶんこうだったんじゃないか劇場」が始まった。
『にくぞら』~北海道ジンギスカン物語~
中本役は…久しぶりの出演、お馴染み、鶴見慎吾。
まず中本が手掛けたのは飲料水の「ラムネ」。当時、砂糖はかなりの貴重で「ズルチン」という人工甘味料を使用した斬新なラムネを開発した。だが、寒い冬が来ることを想定しておらず、売れず、失敗。
次に目を付けたのが北海道の名物ラーメンのスープ。しかし生めんを売っている商店が少なく大失敗し会社は、負債だらけになる。
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これ、結構おいしいです。
そんな時、中本は家族の会話からあることを思いついた…
羊肉を美味しく食べられるタレを作る
中本は家にいた。子供がお腹が空いたという。お母さんは「今日は安い羊肉しかない」と言うと子供は「いやだ。臭くておいしくないもん」という。当時、家では羊の肉のきつい臭いを消すためニンニク・生姜を入れた醤油を付けて食べていた。中本も食べるがまずそうに「ほんとに臭いな」という。
「これが美味しく食べられたら家計も楽になるんだけどね…」と肉を焼きながら話すお母さん。その言葉を聞いた中本は「この安い羊肉を美味しく食べられるジンギスカンのタレがあったらきっと売れるんじゃないか?」と(鶴見はいつものキメのカメラ目線で)言う。
中本は羊の臭みを消すタレ造りに没頭する。様々なタレを試し、玉ねぎに目を付け、臭みを消すタレの開発に成功する(当時、実際に販売したタレの写真が出る)。
道民の必需品!一家に一本はほぼある!(と札幌の友人は言っていた)
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しかし…
タレを大量に製造して精肉店に卸したが、(食べてみれば美味しいのに)「羊は臭い」という先入観もあり、全く売れなかった。
そして…中本は精肉店の会合で、起死回生のヒントを得る。
ジンギスカン鍋があったら…
中本は精肉店の会合で「兜みたいな鍋を使えば脂が落ちて臭みも落ちて、美味しく食べられるんだけどな」「ジンギスカン鍋があったらな」と言う声を聞く。
話題にあがったのは一般的には全く普及していなかったジンギスカンの鍋。当時家庭で使用していたのは金網で、臭みのもととなる脂が十分に落としきる前に焦げてしまうため、美味しく食べることができなかった。
しかし、分厚いジンギスカン鍋を使えば、遠赤外線効果で適度な焼き色とうま味を加えながらも臭みのもととなる脂はドーム型の斜面を伝い落ちるため、美味しく食べることができる。
ここで中本は、ある賭けにでる。
ジンギスカン鍋引き換え作戦
中本は…「タレをケースで買ってくれる店にジンギスカンの鍋をプレゼントする。そして精肉店には肉とタレを買ってくれたお客さんに鍋を貸し出してもらう」という「ジンギスカン鍋引き換え作戦」を思いついた。(当時実際に配った鍋の写真が出た。)
※↑参考画像
苦しい経営状況の中、タレを買ってくれた精肉店に社名の入ったジンギスカン鍋をなんと1000個もプレゼント。藁にもすがる思いで始まったこの(鍋を貸してくれるという)噂は瞬く間に広がりタレと羊肉は飛ぶように売れた。
その様子を鍋をかぶって見ている中本(いや、鶴見)、“思った通りだ”と嬉しそうだ。
滝川でも
同じころ(1956年)滝川で羊肉専門店が花見でジンギスカン鍋の貸し出しをはじめ、札幌と滝川を中心にジンギスカン人気が北海道に広まっていく。
高い鍋を先行投資をした結果、巡り巡ってタレと羊の肉が売れた。
(無料で携帯電話を配布し通信料で元を取るゼロ円携帯もジンギスカン鍋方式と呼ばれるべきだったかもしれません…とナレーターの言葉)
今や北海道では、花見でも、海水浴でも、給食でもジンギスカン!と事あるごとにジンギスカンを食べるようになった。
愛ちゃん情報
ジンギスカンを北海道に広めた札幌と滝川ではもともと食べ方が違う。
・札幌は焼いた羊肉にタレを付けて食べる後付けタイプ
・滝川はたれに付け込んだ羊肉を食べる先付タイプ。
味付きジンギスカンの代表!と言えば「松尾ジンギスカン」
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チコちゃん情報:ナレーションの森田美由紀さんは北海道出身で、すごくジンギスカンに詳しくて細かいいろんな情報をしゃべってくれて、ナレーション撮りが押したらしい。
※7月12日「チコちゃんに叱られる!」参考・参照
まとめ
札幌の友人もジンギスカンについて、いろいろ教えてくれた。
◯ジンギスカンの匂い
ジンギスカンは「臭い」と言われることがあるが、たぶん今の肉は、昔よりは臭くないと思う。初めて食べる人は、「味付き」から始めるといいと思う。
◯ラムとマトンと違い
ナレーションの森田美由紀さんが「ラムとマトンの違いも知らず…」と言っていたので解説する。
・ラム…生まれて1年以内の羊肉
・マトン…2歳以上育った羊肉
ラムは柔らかいので人気があるが、道民の中にはマトン好きも結構いるらしい。
◯「ひつじの丘」
写真で出ていたジンギスカン屋さん「ひつじの丘」。昨年の夏、北海道に行った時、友人が連れて行ってくれたところだ。中富良野にあり、サフォークという希少な羊肉を扱っている超人気店。
松潤主演のドラマは…
永遠のニシパ 〜北海道と名付けた男 松浦武四郎〜は、15日 NHK総合 19:30~放送
語りがなんと「中島みゆき」
歌じゃなくて!?
見よう!