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なんでとんかつには千切りキャベツが付いているの?

チコちゃんに叱られる

茹でるわけでも炒めるわけでもなく、なぜとんかつに生の千切りキャベツを添えたのか?
実は、ある歴史的なことがきっかけだった…。

なんでとんかつには千切りキャベツが付いているの?

「この中で一番揚げ物が好きな食べ盛りな大人」という事で本郷が選ばれる。

チコちゃんが「なんでとんかつには千切りキャベツが付いているの?」と聞く。

本郷は「えっと…お代わりって言われた時、乗せやすい。一種類に限定してるから」と答えるも叱られる。

◯チコちゃんの答え
⇒とんかつに千切りキャベツが付いているのは、日ロ戦争で人手不足になったから

とある店が人手不足だったから

詳しく教えてくれるのは…食の疑問と言えばこの方、食文化研究家の永山久夫さん。

先生は「とんかつにキャベツの千切りが付いている理由は、今から100年以上昔の事だが、とある店が人手不足だったから」という。

そもそも「とんかつ」はいつ誕生したのか?

現在、食べているとんかつは、1895年創業で今でも営業を続けている銀座のフランス料理店で提供されていた仔牛のコートレットという料理がルーツとされている。

仔牛のコートレットとはたっぷりのバターと油の中に小麦粉とパン粉を付けた仔牛の肉を入れてこんがりと焼いた西洋料理。

ところがこのコートレットという料理は油っこくて胸やけがする、という事で当時の日本人の口には合わなかった。

そこで、銀座のフランス料理店の創業者、木田元次郎さんが江戸時代から人気のあった天ぷらを参考にして、油で揚げたらカラッとして日本人受けするのではないか、と突然ひらめいたそう。

さらに当時は牛肉が不足していたこともあって安い豚肉を使用した。

こうして誕生した料理がとんかつの前身であるカツレツ。

カツレツに千切りキャベツはついていたのか?

ところで最初から千切りキャベツはついていたのか?

という事で、豚肉のカツレツを販売していた料理店の4代目オーナー、木田浩一朗さんに話を聞いた。

当時は千切りキャベツは西洋料理としては付いていなかった。
茹でた温野菜を添えるのが普通だった。

木田さんは「…今でもハンバーグとかの肉料理にはニンジンなどの茹でた野菜をつけているでしょ。あれと同じ何ですよ」という。

開業当時は茹でた「ぶつ切りのキャベツ」を添えた。

実際に開業当時の料理を再現してもらった。

その茹でたぶつ切りキャベツを試食をしてくれたのは、彦摩呂。
感想は「まさにキャベツの日帰り温泉や~」だった。

キャベツが千切りになった理由…

千切りキャベツになったのは、明治37年に起こった日露戦争がきっかけ。
日露戦争が始まった頃、若い従業員が徴兵されてしまい、人手が足りなくなって料理工程を減らす必要が出てきた。

ぶつ切りキャベツを茹でるのには手間がかかる。
人手不足の中でお客さんに対応するため調理工程を減らす必要に迫られた。

そこで茹でるの止めて「生のぶつ切りキャベツ」を付けることを考えた。

彦摩呂が生のキャベツを試食。
感想は「まさにふれあい動物園や~」だった。

…が、実は、これは一度もお客様には出していないらしい。

「従業員の段階でさすがにな…と。従業員の評判が悪かったので、生では行きたいが手間の程度でもっと細かい千切りにした所、ソースがよく絡んでサラサラ食べれる、という事に至った」と木田さん。

千切りキャベツの思わぬ効果とは

先生曰く「千切りキャベツには思わぬ効果があった」という。

キャベツは細かく切れば切るほどほど「イソシオチアネート」という揚げ物の旨味を引き立てる成分が出るために千切りキャベツはとんかつの引き立て役にうってつけ。

そんな効果もあって使わせに千切りキャベツを付けるという手法は他の飲食店にも多大な影響を及ぼして広まっていたと考えられる。

いつも通り千切りキャベツにソースをかけて食べてみる彦摩呂。
「正に付け合わせ界の助演男優賞や~!」という。
※とんかつに生の千切りキャベツが付いた起源には諸説あります。

愛ちゃん情報

キャベツは、栄養的にも相性抜群。

キャベツにはビタミンUという栄養が豊富に含まれている。
脂っこいとんかつを食べても胃の粘膜を修復・保護して消化を助ける効果がある。

ビタミンUは水に溶けやすく熱に弱い特徴がある生の千切りキャベツは揚げ物に沿えるのは理想的なものだという。

追加…働き方改革「世界のチコっとことわざ」

今回の働き方改革は「世界のチコっとことわざ」という事で、ことわざ文化学会の常田昌端副会長が、世界にあることわざを2つほど紹介してくれた。

タイのことわざ 「ふりかけたパクチー」

「ふりかけたパクチー」の意味
⇒(パクチーを乗せることで)美味しくない料理も誤魔化して、美味しくしてしまう

つまり「見た目が良く中身が伴わない」という意味。

中国のことわざ 「馬馬虎虎(マーマーフーフー)」

「馬馬虎虎」の意味
⇒中国の古い話で作られた故事成語。

その昔中国の画家が虎を描いていると、客から「馬を書いて欲しい」と言われ、頭が虎、身体が馬の画を描いた。

もちろんそんな絵が売れるわけもなく、そこから「いい加減」という意味合いになった。

※以上3月26日NHK「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照

まとめ

とんかつに千切りキャベツが付いているのは…

今から100年以上昔、銀座のフランス料理店の木田さんが、仔牛のコートレットを工夫して、とんかつの前身カツレツを作る。
最初は、茹でたキャベツを添えていたが戦争で人手が足りなくなり、料理工程を減らすため刻んだキャベツを添えた。

この千切りキャベツは、揚げ物の旨味を引き立て栄養的にも相性が良いので、他の飲食店にも広まっていった。

ちなみに…
チコちゃんは、とんかつはソースだけどキャベツには醤油をかけるらしい。

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