にわとりの卵は、全体には楕円形だが、片方がちょっととがっている。
いつも見ているが、なぜあの形なのか…なんて考えたことはない。
でも、その理由は、“そういうことか、なるほど!”…な、答えだった。
5月31日の「チコちゃんに叱られる!」のゲストは 松井玲奈と大竹まこと。
一つ目の質問は「卵の形」についてだった。
鶏の卵があの形なのはなぜ?
チコちゃんが「卵が大好きで人間もまあるい素敵な大人ってだあれ」と聞く。それを聞いた大竹は「俺に対する嫌味か?」と言ったが、結局、岡村に指名された。
チコちゃんは大竹に卵の形を書かせる。そして「なんで卵はその形なの?」と聞く。大竹は「生みやすい形」と答えるが「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」言われてしまう。
◯チコちゃんの答え
⇒卵があの形なのは転がらないため
答えは日本の学者が見つけた
アリストテレスやデカルトなど名だたる偉人たちがこの謎に挑みいまだに議論の的となっているこの問題は、1979年、日本の学者が画期的な論文を発表し世界中で話題になった。
その人は、大阪経済大学名誉教授の西山教授。物の形を研究する数学者で、以前この番組で「鉛筆が6角形の理由」を解説してもらったことがある。
教授は31歳の時、卵の形の答えを見つけたそうだ。
西山先生の見解
教授は「鶏の卵がこの形なのは転がらないため(もし丸だったら、割れてしまって死んでしまう」だという。
教授はわかりやすく説明するため斜めにした板を用意。
最初に高い位置にビー玉を置いた。
ビー玉は真っすぐ、下に転がっていった。
今度は鶏の卵を置いた。
卵は、楕円形を描くように横に転がって振り子のように左右に動いてやがて止まった。
なぜ卵は落ちないのか
・卵を置くと細くとがった方が地面の方に傾く(円錐と同じような状態)
・振り子のように転がり、傾いた場所でも転がり落ちない
卵のこの動きを数式にすると…
SP=OP/tanα
となるらしい。(教授は「中3か高1の数学の知識があれば理解できる」というが…)
西山オリジナル理論第2弾
教授は以前の放送の時、自分の理論に「フィット、ターン、フィット理論」と、名前を付けた。
今回もそのパターンで…
「転がる卵は坂で止まる rolling eggs stop on slopes」
=RESS
と名付けた。
卵が転がらないメリットとは
この形だと、卵が…
・遠くにいかない
・親鳥の範囲内で止まる
鶏以外の卵
たとえば、鶏以外の卵の形を見てみると…
・ペンギンの卵…不安定な場所で卵を温めるために鶏の卵よりとがっている
・ウミガラスの卵…崖の上に巣を作るのでペンギンの卵よりとがっている
⇒特に不安定なところで産み落とされる鳥の卵は、転がらないように先がとがっていると推測される(諸説ある)
・カメの卵…とがりに差がないので、斜めにした板の上では、真っすぐ転がり落ちてしまう
その理由は、カメは穴の中に卵を産み、産卵後は温める習性もないから。
⇒親から離れても問題はない(のでこの形)。
卵が止まる角度は5度
教授によれば卵が止まるまる角度は5度まで。
それ以上になると転がり落ちてしまうそうだ。
まとめ
鶏の卵の形がああいう形なのは、卵を温める親鳥の近くにあること、転がって、割れないようにするため…何気ない形に見えて実は、最終的には種を守るための大切な形であるということだ。
自然の中にある「形」に無意味なものはないのかもしれないな、と改めて思った。