ほとんどの人は、梅干しやレモンなど酸っぱいものを食べると顔をしかめてしまう…これは人間が持って生まれた「防御反応」だという。
では、なぜ酸っぱいものを防御しようとするのか?
その答えを知って…人間の体の不思議をまた一つ知った。
ちなみに…
酸っぱいものを好んで食べるのは人間だけらしい。
酸っぱいとどうしてあんな顔になるの?
第11回の「チコちゃんに叱られる」3つ目の質問は…「酸っぱいとどうしてあんな顔になるの?」だった。
チコちゃんは岡村に「この中(岡村、YOU、ココリコ田中)で味の違いが判るカッコイイ大人ってだあれ?」と聞く。
「TVでもおいしいものを食べている」ということで岡村が「はい」と立候補した。
そこで、チコちゃん(木村祐一?)がお取り寄せしているという「梅干し」が出てきた。3人とも、その梅干を食べて「すっぱい」と顔をすぼめる。
すると「なぜ酸っぱいとそんな顔になるの?」とチコちゃんが聞く。
「リンパじゃないの?」と岡村が答える。
すると、やっぱり「ぼーっと生きてんじゃないよ!」とチコちゃんに言われる。
○チコちゃんの答え
⇒口をすぼめたあの顔になるのは「毒だと思っている」から
意外な答えに、岡村は「出たね」と言う。
酸っぱいモノ=毒?
「生き物の味覚や味の好き嫌いを研究している」教授によれば…
「人間は酸っぱいものを食べると身体によくない危険な毒のようなものと感じる」そうだ。
その代表的なものは「腐ったもの」。
細菌などの微生物が物を腐らせるときに酸を発生させる。
これが「酸っぱさ」の原因。
そもそも酸っぱい味、酸味を感じるのは「腐ったものを食べないようにするため。赤ちゃんの時から備わっている本能」だという。
甘み=エネルギー源
うま味=タンパク質
酸味=腐ったもの
人間は、味覚の「甘み」や「うま味」には好意的だが「酸味」に対しては拒否する態度を取る、らしい。
口をすぼめて、唾液を出そうとしている
さらに教授は「酸っぱさを感じた時、反射的にあの顔をして唾液を沢山出そうとしている」と説明。
口の中には唾液腺という器官があり「酸っぱいもの」が入ると、これは毒だと思い、あの顔になる。あの顔になると、口の周りの筋肉が収縮して唾液腺が押され、唾液を出す。(あごの下の両脇を押すと唾液が出てくる)
⇒酸っぱいものを食べた時、とっさに唾液腺から唾液を押し出すために口ををすぼめる
ちなみに1日に多い人で1.5リットルの唾液が出るという。
唾液のいろんな働き
腐ったものを口にしたら(腐ったものを口から)出したくなるが、口が渇いていたら出せないので、唾液を一杯出して(腐ったものを口から)出しやすいようにする。
唾液はその他、
・弱アルカリ性なので酸を中和する
・ある程度の菌を抑える(抗菌作用)
などの働きをする。
結論:酸っぱいとこの(すぼめる)顔になるのは、唾液の力を使うために備わった防衛本能の現れ
人間はなぜ、酸っぱい味を好むのか
毒だと思った酸っぱいものを好んで食べるのは人間だけ、らしい。
人間は長い歴史の中で、学習し食べても安全な体に良い酸っぱいものを見つけ出したり作ったりしている。
例えば
・レモン…クエン酸、ビタミンC
・酢…酢酸 アミノ酸
・梅干し…クエン酸他
さらに、酸っぱいものを食べると食欲が増してより沢山美味しく食べられるようになる、という。
※NHK第11回「チコちゃんに叱られる」参照・参考
まとめ
結局、この話を聞いてスタジオのみんなのまとまった意見は「(人間は)何でも食べようとしている食い意地が凄い」だった。
結局、酸っぱい⇒毒?⇒顔をしかめる⇒唾液出す⇒中和、消毒
ということらしい。
人間の体は、すごい働きをするものだなぁとつくづく思った。