サバを読む…
この言葉、年齢をごまかす時などに使われることが多い。
だが、なぜ「サバ」なんだろう?
それより「サバ」は魚の「鯖」なんだろうか?
よく聞く言葉でよく使う言葉なのに、肝心な「サバ」がわかっていない。
そこを教えてくれる「チコちゃんに叱られる」は本当に勉強になる番組だ。
7月28日放送の「チコちゃんに叱られる」3つ目の質問は…
チコちゃんが「岡村、この(岡村、間宮祥太郎、島崎和歌子)中で一番年齢のことを気にしていそうな大人ってだあれ?」と聞く。
すると島崎和歌子が、考え込むようなポーズをとる。
それを見て「古いリアクション!」と岡村が笑う。
チコちゃんが島崎に「今、正味(しょうみ)、何歳?」と聞く。
すると島崎は聞こえなかったふりをして「何ですか?」のポーズをとる。
笑いが起こる。
チコちゃんが「わっ子さんは、年齢は詐称してないでしょ?」と聞く。島崎は「私はしてません」と答える。するとチコちゃんは「誰かしてた人いる?」と聞く。島崎は「えーっと…言えるか!」と突っ込む。
「サバを読む」って、なんでサバなの?
チコちゃんは「ごまかす、を何というんだっけ?」と聞く。
島崎は「さばを読む?」と答える。
さらにチコちゃんは「サバを読むって、なんでサバなの?」と聞く。
島崎は「さばは足が速い。鮮度がすぐ落ちるからじゃない?」と答える。
するとチコちゃんは「それが何でごまかすってことになるの?」と聞く。島崎はしばらく考えるが「ほんとだね!」と言うのがやっとだった。
そして思いついたように「あたりやすい!お腹痛いって言って仕事休める!」と言ってしまいチコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ」と言われてしまう。
ただ、答えがいいとこいっていたようでチコちゃんが「『足が速い』がなぜごまかすになるのか、その理由を説明して欲しいのよね」という。岡村が「(島崎の答えが)かすってるんや!」と言う。
○チコちゃんの答え
「サバを読む」がサバなのは「サバが腐りやすいから」
サバは人気の高い魚
食文化史研究家によれば…
そもそもさばは味が良い魚として古くから日本人の間で大変人気が高かった魚。
江戸時代、各地の大名は「刺しさば(さばの干物)」を競って徳川家に献上した。
(「刺しさば文化」が現代のお中元の起源とも言われている。)
サバは腐りやすく、すぐに出荷しないと美味しい干物にできなかったらしい。
サバはなぜ腐りやすいのか?
サバは、エサを多く食べる為、体内の消化酵素を他の魚より多く持っている。
サバは死んでしまうと、この消化酵素が自分の身を分解するため、早く腐ってしまう。
番組では、この人気があり、腐りやすいサバが、どうして「数をごまかす」という意味で使われることになったかを、森本レオの朗読でわかりやすく解説した。
サバ読み物語
サバ読み物語
(朗読は森本レオ)庶民の間に豊かな文化が広がりつつあった江戸時代。
“美味しいサバを一人でも多くの人に味わってもらいたい”
そう願う漁師は、水揚げしたサバを急いで数え、出荷していた。でも、慌てて作業すればミスが出るのは世の常。
サバは数え間違いが多く「頼んだ数と違うじゃないか」「誰がさばを読んだんだよ」という事も度々でございます。本来「数え間違い」と言う意味で使用されていたどの時代にも予期せぬことが起こるものです。
江戸の町の半分を焼いてしまう大火、大飢饉などで食べるものにも困るようになってまいりました。困窮した生活の中では、サバの数え間違いも許されなくなっております。
そしてやがて「さばを読む」という言葉は単純な「数え間違い」の意味からわざと「数を誤魔化す」…「おまえサバよんだろ!」という、あくどい嘘の象徴になってしまったのです。
しかし、もう今となっては過ぎたお話です。
結論:もともとも「数え間違い」と言う意味だったのが数をごまかす悪い意味になってしまった。※さばを読むの語源については諸説ある、そうだ。
まとめ
久々の森本レオの朗読だった。
番組では「思うがままに読んでください」とお願いしているそうだ、当然、あの語り口で、個性的な間を入れた読み方をする。
なので、簡単な話が、妙な雰囲気の長い物語になってしまう。チコちゃんは「おもうがまま、やめなさい」と言っていたし、岡村も「一分半ぐらい短くできた」と笑っていた。
が、面白いと言えば、面白かった。
※7月28日「チコちゃんに叱られる」(NHK)より参照・参考