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「兄ちゃん」とは呼ぶのに「弟ちゃん」とは呼ばないのはなぜ?

チコちゃんに叱られる

家族の中の男性を呼ぶ時は大体が「お兄ちゃん」「お父さん」「お爺ちゃん」。
でも「弟」の事を「弟ちゃん」とは呼ぶ人はあまりいない…
そういえばなぜだろう?

7月7日の「チコちゃんに叱られる!」は家族の中で呼ばれている名前以外の呼び方について。
ゲストは岡田結実、寺島進、どちらも初出演だ。

なんでお兄ちゃん、お姉ちゃんとは呼ぶのに弟ちゃん、妹ちゃんと呼ばないの?

この問題の最初の回答者は「礼儀正しい素敵な大人」という事で寺島が指名される。

一般的に「姉」と「弟」がいる場合、弟は姉の事を「お姉ちゃん」と呼ぶが、お姉ちゃんは弟の事は「名前」で呼ぶ。

そこでチコちゃんは寺島に「なんでお兄ちゃん、お姉ちゃんとは呼ぶのに弟ちゃん、妹ちゃんと呼ばないの?」と聞く。

寺島は「うちはみんな家訓で名前で呼び合うってことになってる」といい、さらに「それぞれご家庭で色々あるんじゃない?流儀が…」と答えると、チコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われてしまう。

ちなみに、寺島には子供が二人いて、弟は上のお姉ちゃんのことを「名前で呼んでる」らしい。

◯チコちゃんの答え
⇒お兄ちゃん、お姉ちゃんとは呼ぶのに弟ちゃん、妹ちゃんと呼ばないのは家族の呼び方は一番下の子を基準に決まるから

「お母さん」「お兄ちゃん」と呼ぶことを親族呼称という

詳しく教えてくれるのは、慶応義塾大学名誉教授で言語学者の鈴木孝夫先生92才。(日本を代表する言語学の権威)

先生によれば…家族を「お母さん」「お兄ちゃん」と呼ぶことを親族呼称といい、日本では普通、目上の家族に対して親族呼称を使うという風習があるそうだ。

例えば…
・岡村にとって両親は目上の家族なので「お父さん」「お母さん」と親族呼称を使う。
・岡村は(岡村:「いてないけどな」)自分の子供の事は「名前」で呼ぶ。
・隆史さんのお父さんは自分の子供なので(岡村の事を)「名前で呼ぶ」し、孫も名前で呼ぶ。

なぜ下の世代は名前で呼ぶのに、目上の人には親族呼称を使うのか

・そもそも「親族呼称」には名前を呼ぶのは失礼にあたるという考えがある。
・日本人には苗字と名前があり、苗字は家系、名前はその人、個人を表わすものである

その為、個人を表わす名前は神聖なものと考えられていた。
名まえを呼ぶことは、その人自身を支配する、とても無礼なこととされていた。

そこで家族の中でも目上にあたる人の事を呼ぶ時は名前を避けて親族呼称を使うようになり、いまなおその風習が残っている、ということだ。

母親が長男を呼ぶ時、「お兄ちゃん」という親族呼称を使うのか

母親が長男を(次男がいる場合)「お兄ちゃん」と呼ぶことがある。

なぜ、母親から見て下の世代である息子に「お兄ちゃん」という親族呼称を使うのか?

隆史さん夫婦に子供が生まれる(現実では奥さんも子供もいないが)と、子供は隆史さん夫婦をお父さんお母さん、隆史さんの両親はお祖父ちゃん、お祖母ちゃんと呼ばれるようになる。(この時子供は名前で呼ばれている)

さらにその下に子供が生まれると長男は「お兄ちゃん」と呼ばれるようになり、さらに、下の子が生まれると2番目の子は(女の子なら)「お姉ちゃん」と呼ばれるようになる。

「子供が生まれるとその一番下の子を基準にして呼び方が変わっていく」と先生は言う。

子供が生まれると常に下の子が基準になるため、その下の子に「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」はいても「弟ちゃん」「妹ちゃん」は存在しない…その為「弟ちゃん、妹ちゃん」という呼び方は使わないのだ。

なぜ一番下の子が基準になるのか

一番下の子が基準になるのは「家庭内の混乱を避けるため」。

子供たちの「お母さん」、さらに隆史さんの「お母さん」とお母さんが二人いることになる。
(岡村:「この家族存在してないんやけどな」とぼやく)

そこで一番下の子を基準にして、その子の母親を家族のだれもが「お母さん」と呼び、祖母のことを家族のだれもが「おばあちゃん」と呼ぶことで混乱を避けている。

一番下の子を基準にすることで変化していくのが夫婦の呼び方、と言う事で…「つまりこういう事なんだ劇場」が始まった。(「こうだったんじゃないか劇場」の別バージョン?)

「つまりこういう事なんだ劇場」※二人芝居

タイトル:真知子の嵐

出演
・真知子…木村多江
・裕文…山西卓史
(舞台の時代背景は、昭和初期か?)

恋人時代は名前で…
真知子は「信州に帰らなきゃならないの」と恋人の裕文に告げる。すると裕文は「真知子さん、私はあなたを愛しています、逃げましょう」と言うと真知子は「裕文さん!」と言い二人は抱き合う。

そして、恋人同士だった時代は名前で呼び合っていた二人だったが、結婚すると名前で呼ぶのが気恥ずかしくなっていく…

第二話 あなたの妻に…
夫の遺影の前で洗濯物を畳んでいる真知子。そこに戸を叩く音。
戸が開くとそこには軍服姿の復員した裕文の姿。
真知子は「あ、あなた…」と言い、敬礼する裕文は「お前!」と言い、抱き合う。

お互いを名前で呼ばなくなってしばらく経ち二人の間には子供が誕生した。

第三話 妻から母へ…
「すみません、明後日までには何とかしますから…」と博文と真知子は、頭を下げる。
戸を閉める音…(借金取りが帰った?)

「すまない、ママ」と謝る裕文。赤ちゃんをあやしながら真知子は子供に言うように「パパ…小豆に手を出さなきゃねぇ。それと、あたしは貴方のママじゃありません。最近全然名前で呼んでくれない」とすねる。裕文は「すまない、真知子」というと、真知子は「あなた」笑顔になり裕文に寄り掛かる…。

そしてついに孫が誕生したことで…

最終話 私は真知子…
真知子と裕文は並んで豪華な長椅子に座っている。
(羽振りがいい様子だ)

「まさか、石油が出るなんてね、おじいちゃん」と裕文に笑顔を向ける。「ああ、これもお祖母ちゃんのおかげだよ」と笑い合う。さらに裕文は思い出し笑いをする。それを見て「何ですか?おじいちゃん?」と聞く。「いやぁ、もう、お祖母ちゃんと言っても怒らなくなりましたね」と裕文。「そんなこともありましたかね」と真知子がいい、また笑い合う二人だった。

…突然、真知子が「うっ」と口を抑える。それを見た裕文「おばあちゃん?」と慌てるが真知子がお腹をさすったのを見て「え?まさか?」というと真知子は「もう一度、お父さんね」という。裕文は動揺して「は、お…おか…真知子!」というと真知子は「裕文さん!」と嬉しそうに寄り添い、裕文は苦笑いするのだった。

「こうだったんじゃないか劇場」が終わり、先生と見ていたプロデューサーが「こういう場合は呼び方ってどうなるんですか?」と先生に聞く。

先生は、ちょっと黙ったが、笑いながら「話は分かるけどね、実感できないからさ。困っちゃうなぁ」と答えた。

まとめ

チコちゃんによれば…木村多江さんは事前にダンナさんに「ママ」と呼ばないでねと伝えていたそうだ。そして旦那さんをいつまでも尊敬していたいので「さん」付けで呼んでいるそうだ。

こういうの、いいかも。

※7月7日「チコちゃんに叱られる!」より参照・抜粋

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