桃太郎は桃から生まれていない!
チコちゃんが「人が桃から生まれるわけないじゃん、違和感はなかった?」と岡村に聞く。さすがチコちゃん5歳児だから、素直な感想を言う。
ではなぜ、昔話「桃太郎」は桃から生まれたとなっているのか…
これを知ると、昔話「桃太郎」のあらすじの記憶が自分の中で変わる気がする。
2月1日のチコちゃんに叱られる!3つ目の質問は「桃太郎」についてだ。
「この中で一番、童話の世界が似合う子供みたいで素敵な大人ってだあれ?」ということで岡村が「子供みたいなおっさんでいきますか」と自分を指名。
なぜ桃太郎は桃から生まれた?
岡村がチコちゃんに「桃太郎はどんなお話?」と聞かれる。「おじいさんとおばあさんがいて…川に洗濯行って…いうヤツでしょ。家帰って切ったら桃から生まれて…」と言うと「ん?桃から?なんで?なんで桃太郎は桃から生まれたの?」と聞く。
人が桃から生まれるわけないじゃん by チコ
「何で?」と固まる岡村。そして「チコちゃん、それはおかしいでしょ。桃太郎っていうのはそういうお話で『何で?』っていうのおかしい!」という。
チコちゃんは「そうなんだけど、人が桃から生まれるわけないじゃん、違和感はなかったの?」と聞く。
岡村は「違和感はあるよ」と答えると、チコちゃんは「なんでそれを声を大にして言わなかったの?」と聞く。岡村は「…それはみんな言おうとしてたけど、気を使って言わなかった」と言うと田中も「そうそう」とうなずく。
「改めて聞きます。なんで?」とチコちゃん。岡村は「おしりみたいだから!」と答える。
チコちゃんは笑うが、やっぱり「ボーっっと生きてんじゃねーよ!」という。
◯チコちゃんの答え
⇒桃太郎が桃から生まれたのは大人の忖度
桃太郎は桃から生まれていない
「日本桃太郎の会」会長松川亭さんによれば…
※「日本桃太郎の会」=桃太郎サミットを開催するなど桃太郎の素晴らしさを全国に広めている
「実は、桃太郎は桃から生まれていないんですよ。」と言う。
桃太郎は昔は「おばあさんから生まれてきた」という。
会長がそこで見せてくれたのは、江戸時代に書かれた桃太郎の本。
その内容は…
川で桃を拾ったお婆さんが家に帰り、桃を食べた。すると驚いたことに、お婆さんが超若い娘に大変身。(何の話?※ナレーターの声)
そこへ山から戻ったお爺さんはビックリ!「あんた、まさか昔の…」とお爺さんが言うと「桃を食べたから若返ったのよ」とお婆さん。お爺さんも半信半疑で(桃を)食べてみると、これまたビックリ!お爺さんも若返った。(何これ?)
するとどうでしょう。若返った二人に赤ちゃんが誕生、これが桃太郎。
つまり江戸時代に書かれた桃太郎は、桃を食べて若返った老夫婦の愛のストーリーだった。
今と内容が違っているのはなぜ?
しかし、このストーリーは私たちの時代には無くなっている。
何があったのか?
会長が言う。「明治の時代に変わり、学区教育を整備するにあたって昔の桃太郎の話をするには、ちょっと具合が悪いんじゃないか、子供たちに教えるにあたって、ね。そこで大人の忖度(そんたく)が働いてきたことかと思います(その結果、桃太郎は桃から生まれたことに)
明治12年の検定教科書では「桃を割ると赤子が誕生するお馴染みの「桃から誕生説」を採用した。
当時の学校教育に都合よい内容
会長が言う。「この桃から桃太郎が生まれる話は、当時の学校教育にとっても都合がよかった。小さく生まれた桃太郎が鬼退治をしたという事が軍国主義における強兵という形で利用されたということもその時代ありましてね。」と。
つまり…
桃から生まれた小さな桃太郎が大きな鬼を打ちまかすという内容が、小さな日本が大国を打ち負かすとして「国威発揚」に利用された、という事。
他にもピノキオ(イタリア)、赤ずきん(ドイツ)と、桃太郎が一緒の画(当時の日仏独の三国同盟をわかりやすく描いた)も紹介した。※1941年5月号フレーベル館発行「キンダーブック」
さらに会長は
桃太郎は、どこのお話だと思います?と聞く。
桃太郎の物語があるのは岡山だけではない?
「桃太郎」の物語は岡山が有名だが…
会長は「岡山もそうなんですけど、全国にまだまだたくさんある。桃の産地と鬼ヶ島伝説のあるところには、民話伝承されているところが多いんですよ」という。
◯香川県 高松市・鬼無町
◯愛知県 犬山市・桃太郎神社
◯岡山県 岡山市・吉備津彦神社
◯奈良県 田原本町
◯山梨県 犬月市
などが「桃太郎発祥の地」と主張しているそうだ。
青森県にもある?
青森と言えば「イエスキリストの墓」「ピラミッド」「源の頼朝が青森からモンゴルに渡ってチンギスハンになった」など、日本史について独創的な見解を持っている県。
以前この番組で放送した「日本の中心はどこ?」で青森の東北町がピックアップされた。その理由は「そう書いてあるから」だった。⇒そう書いてあるから日本の中心…東北町(青森県)
スタッフは青森の民話に詳しい佐々木さんに電話取材を行った。
スタッフが「青森に桃太郎に関する本があるって調べがあったんですけども…」と聞くと「“津軽口碑集”です。桃をお婆さんが拾って箪笥の中に入れておいたって話」と答える。
スタッフが「桃は切らないんですか?」と聞くと「「たんすの中で赤ん坊が生まれていた」と答えた。
まさかのたんすから桃太郎!ミステリー県青森は健在でした(ナレーターの声)。
まとめ
説明VTRが終わると「簡単に言えばお母さんが子供を産んだ話ですよね!」とあっさり、田中が言う。確かにその通り!と思った。
それにしても時代とはいえ、生物学的にありえなくても「子供の教育によくない」と内容を変え、しかも「国威発揚」に利用するという情報操作をしていたんだな、と改めて知らされた思いがする。
※2月1日「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照
その他の質問
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