6月26日の「チコちゃんに叱られる!のゲストは、田中美佐子と東野幸治。
チコちゃんに「この中で一番子供の頃元気に遊んでいた素敵な大人」と聞かれ「子供みたいな感じですけども」と岡村自身が手を挙げた。
なんでフィギアスケートの選手は目が回らないの?
目が回ると真っすぐ歩けなかったり、気持ち悪くなったりするものだが、フィギアスケートの選手はスピンでぐるぐる回っても、その後目が回ったりしない。
チコちゃんに「なんでフィギアスケートの選手は目が回らないの?」と聞かれた岡村「も一、生懸命やしね…バットで回るぐらいのヤツやと…景色が見えてしまう事でなんか酔ってしまったような状態になる…船に乗っている時も、近くが揺れていて遠く見てたら、島が見えて動いてないから。それと同じように選手も回っている時も回ってないのと同じ、そこにずっとおるぐらいの…だからバーンと止まれるんです」と答えるが、叱られる。
○チコちゃんの答え
⇒フィギアスケートの選手は目が回らないのは脳から目が回らない物質が出るから
フィギアスケートの選手の目は本当に回っていない
詳しく教えてくれるのは、宇宙飛行士の回転試験の検査官を務める目が回る仕組みに詳しい(JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長)石井正則医師。
先生は「フィギアスケートの選手の目が回らないのは本当に目が回っていないから」という。
なぜ目が回るのか、その現象とは?
目が回るとは、「回転することで真っすぐ立っているつもりでも、視界が上下左右に揺れ、立っていられなくなること」。
実際目が揺れ動いていることが原因。
回転し続けると目が左右に揺れると目が左右に小刻みに揺れる。
眼振
本人の意思に関係なく勝手に動くことを眼振という。
実際肉眼で確かめることができる。
(担当ディレクターが回転する椅子で回ってみると確かに目が小刻みに揺れていた)。
ではなぜ回転すると目が小刻みに揺れるのか
私たちの身体の中には、色々な姿勢の最中でもふらついたり転ばないように、バランスを保つ三半規管というものが耳の中にある。
この三半規管の中には、わかめのようにゆらゆら揺れるわかめのような有毛細胞がある。
その毛の傾きが目が回る感じを起こさせる重要な働きををしている。
身体が回転するとその勢いで三半規管の中の有毛細胞が傾く。
すると有毛細胞から脳へ身体が回転しているぞ!という信号が送られる。
そして脳は回転する動きに付いていくように指令を目に送る。
回転している時の目の動きを見てみると、目を小刻みに揺らしながら回転する動きに付いて行こうとしている。
先生は「眼振は視界を安定させるには必要な動きなのですが、長い間回転をし過ぎると急にピタッと止まっても三半規管の動きは急には止まれず、その勢いで逆方向に傾いてしまう」と言う。(電車が急に止まると電車の進む方向に身体が動いてしまう事がある、それと同じ)
体の回転を止めると三半規管の有毛細胞がその反動で急ブレーキがかかったように逆方向に傾いてしまう。そのため脳から指令が出続けてしまい目が揺れてしまう。
…これが目が回る状態である。
なぜフィギアスケートの選手は目が回らない?
ではなぜフィギアスケートの選手は目が回らないのか?
先生は「選手はスピンの練習を繰り返すことでGABAという物質を脳から出すことで目が回らなくなる」と言う。
脳からGABAという神経の伝達を抑える物質が出る
GABAは、チョコやサプリメントでも知られるように神経の興奮を抑える働きがあり、脳に分泌されると身体が回転しているという三半規管からの信号をブロックする。
つまり、フィギアスケートの選手はスピンの練習を繰り返し行う事で脳からGABAが出るようになり目が回らなくなる、と言うわけだ。
回る練習をすれば目が回らなくなる?
「回る練習をすれば目が回らなくなる?」とッスタッフが聞くと先生は「そうですね理論的には、練習すればできるようになると思います」と答えた。
そこで、デレクターが練習することに…
仕事の合間に椅子に乗ってくるくるし続けた
その成果を見るために椅子で30秒間回転した後平均台を歩いてみると…できなかった。
練習したのに目が回ってしまったのでスタッフは先生に電話。
「フィギアスケートのコーチに聞いた話では大体2,000~3,000回転くらい回らないとダメみたいですね。(目が回らなくなるまでに)3ヶ月から半年かかるそうです」と話す。
実際プロスケーターの村上佳菜子にもやってもらうとやっぱり、ちゃんと平均台を歩くことができた。
スケートの時と同じ左回転の結果ではGABAが出ているので目が回らなかったということだ。。
右に(逆に)回転するとどうなるか…
では、右に回転するとどうなるか…
村上はさっきとは違い「ちょっとヤバいかも」と回りながら言う。
そして平均台に乗ろうとするがダメだった。
なぜ右回転だと目が回ったのか?
スケートは基本的にリンクを左回りに滑走するため遠心力を使って左回転の技をする選手がほとんど。右回転は練習していないためGABAはでない。
村上によれば「一応ルールで反対回り(右回転)のスピンをするとレベルが1つ上がる、それぐらい反対周りで回るのは難しいこと。知子ちゃん(宮原知子選手)はもともと左利きだったりもするから人前に出れるくらいの右回転を持っている」そうだ。
右回転もできる選手は国内でも宮原選手などごく一部。左右どちらの回転でもGABAが出て目が回らない。
まとめ
目が回ることに三半規管が関係していることは聞いたことがあるがその仕組みまでは知らなかった。
自分は、遊園地の回転物の遊具はかなり苦手だが、全然平気な人もいる。これは、やはり慣れやギャバが関係しているのだろうか?
※以上6月26日放送NHK「チコちゃんにられる!」より抜粋・参照
※今回の放送は再放送です。前回は書いていなかったので今回書きました
その他の質問
https://www.takumi-inv.com/tiko-kensyu
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