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リチウムイオン電池の仕組みを吉野彰さん本人が説明!すごいという事がよくわかった!

チコちゃんに叱られる

リチウムイオン電池を発明した1人としてノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんの言葉がいい!

「(ノーベル平和賞は)環境問題に対して頑張ってきなさいよという激励…一つのマラソンレースが終わってやっとゴールしたと思ったら次のレースに走りなさいって言われているようなもの」

科学者って、すごい。
なんか…感動した。

3月14日の「チコちゃんに叱られる!」のゲストはエブリリトルシングの持田香織と
アンタッチャブルの山崎弘也。

準レギュラーと呼ばれたザキヤマ。チコちゃんによれば2回出演したら準レギュラー3回目からはオリジナルメンバーになるらしい。

リチウムイオン電池とはなに?

「この中(岡村隆史とゲストの持田香織、山崎弘也)で一番電子機器をスマートに使いこなす素敵な大人ってだあれ?」と聞かれ、岡村は「持田さん使うでしょ?」と聞く。持田は「私どうだろう?」と自信なさげ。選ばれたくないからではないかと疑われ…岡村に指名される。

スマホやデジカメン使われているリチウムイオン電池の開発に貢献した3人の研究者の一人として去年ノーベル化学賞を受賞者吉野彰さん。

持田は、その「リチウムイオン電池とはなに?」と聞かれる。

「厳しいのきたな」と男二人が言う。
持田は「アルミ?」と答え「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と言われる。

〇チコちゃんの答え
⇒リチウムイオン電池とは一言では言えないのでノーベル化学賞受賞者吉野彰さんが一時間かけてわかりやすく説明してくれました

充電できるリチウムイオン電池の仕組みとは

詳しく教えてくれるのはノーベル化学賞受賞、旭化成名誉フェローの吉野彰さん。

(名誉フェロー=学会、大学、企業、研究機関が定める学術称号。意味合いとして名誉研究員と近いが、名誉上級会員と訳されることも多い by ウィキペディア)

スタッフに「リチウム電池って簡単に言うと何なんですか?」と聞かれ、先生は少し考え込んで「難しい」と答える。

リチウムイオンが二つの板の間を行ったり来たりする

そしてスマホの裏からリチウム電池を取り出し「リチウムイオンが二つの板の間を行ったり来たりする」という。

リチウムとは…すいへ―リーベーぼくのふね…(元素表を暗記する時の魔法の言葉?とも言われている)の「リー」で元素記号表の3番目にある元素のこと、という。

これまでの電池の仕組み

身近にある乾電池(ボルタの電池)は…

・「硫酸」が入っている容器に金属の「銅」と金属の「亜鉛」を浸ける
(どちらの板にも導線が繋がっている状態)
・まず亜鉛が溶けて電子が出てくる
・亜鉛の電子が導線を伝わって銅の方へ行く
(この電子が移動する導線の途中に豆電球をつけていれば点灯する)

電子が動く=電流

通り道が繋がると電子は多い方から少ない方(銅の方)へ自然に流れていく。
電子が作られなくなったら電池切れ、となる。

つまり電子は一方通行、これがアルカリ乾電池やマンガン乾電池の使い切り電池の基本的な仕組み。

リチウムイオン電池の場合

「リチウムイオン電池の場合は、リチウムイオンが行ったり来たりする」と先生。

リチウム電池には二つの板が入っている。

〇まだ使っていない状態=片方の板(正極)にリチウムがいっぱい入っている
(スマホを買って受電していない、まだ使っていない状態)

〇充電する
ここに充電器を繋ぐと…
・充電器の電圧によって正極のリチウムから電子が離れる
・そして電子の少ないもう片方の板(負極)へ移動する
・この時電子が離れたリチウムは「リチウムイオン」になる
・移動する電子に引き付けられてリチウムイオンも負極側に移動

〇充電完了
こうして電子とリチウムイオンが片方の板(負極)に溜まり、充電された状態になる。

〇(スマホの)電源を入れる
そして充電ができたスマホの電源を入れると、電子が反対の方向に流れていき、イオンも移動する。(また元の板に戻る)

「電池は放電された状態が安定した形だから電子が元の状態に戻ろうとする」と隣にいた元理系のアシスタントデレクターが補足した。

〇充電切れ
通り道が出来ると電子もリチウムイオンも元の板に戻る。
全てが移動しきったら充電切れ、となる。

充電できるリチウムイオン電池の仕組み
このようにリチウムイオン電池は、一方通行の使い切り電池と違い、電子とリチウムイオンが行ったり来たりすることで半永久的に何度も使う事が出来る。

リチウム電池で一番大きな特徴はパワー(電圧)

「リチウムイオン電池で一番大きな特徴はパワー(電圧)」と先生は言う。

イオン化傾向

大きなパワーを生み出すのに必要なのは電子の離れやすさ。(イオン化傾向=どの金属がイオンになりやすいか=電子を放しやすいか)

周期表の右端の元素は(希ガスと呼ばれ)一番外側に2つ、もしくは8つの原子が満席状態の元素…満席⇒化学反応がしずらい=「安定している状態」
すべての元素がこの安定した状態(希ガス)になりたいのだ。

左に並んだ元素は一番外側に原子が一つだけなので、安定した状態になるにはたった一つの原子を放せばよい。つまり(左側にある)リチウムは原子をとても放しやすい元素と言える。

電子を放しやすい⇒たくさんの電子(電流)を作ることができるということ

リチウムイオン電池は軽量

さらに元素の周期表は軽い順に並んでいる。
一番軽いのは水素。2番目のヘリウムは空気を構成する7番目の窒素や8番目の酸素より軽いことから風船にも使われている。(風船が浮くのはこのため)

リチウムはヘリウムに次いで3番目に軽いので電池の軽量化が可能になった。

小さくて軽くても大きなパワーを生み出せる(そして何度も使える)
これがリチウム電池の特徴。

(「岡村と一緒ね」とチコちゃんが言う)

チウムイオン電池の開発に関わった研究者それぞれの役目とは

現代の人々の生活を大きく変えたとしてリチウムイオン電池の開発に関わった3名の研究者がノーベル化学賞を受賞した。

〇スタンリー・ウィッティンガム教授
リチウムイオン電池の仕組みを発見した。

〇ジョン・グッドイナフ教授
電子の流れを作るための2枚の板のうち片方の板(正極)に適した素材を発見した。

※正極にはジョン・グッドイナフらが1980年に発見したコバルト酸リチウム (LiCoO2)…by ウィキペディア

〇吉野彰旭化成名誉フェロー
もう片方(負極)の板に適した素材を見つけ実用化を達成した。

※1985年、吉野彰らは炭素材料を負極とし、リチウムを含有するコバルト酸リチウムを正極とする新しい二次電池であるリチウムイオン二次電池 (LIB)の基本概念を確立した…by ウィキペディア

電池が出来上がった経緯

「たまたま年末の大掃除が済んで、昼から何もやることが無くなった時に、それまで溜まっていた論文のコピーに目を通していたらグッドイナフ教授の論文があった。それだ!と思いましたよね。年明け早々にそれまで出来上がっていた負極と組み合わせたら電池が出来上がった。飛び上がりましたよ」と先生は笑う。

リチウムイオン電池の今後

リチウムイオン電池は、排ガスを出さない電気自動車や、天候に左右されやすい太陽光や風力発電による電気の貯蔵にも使われ、更なる改良が続けられている。

石油などの化石燃料の消費を減らし地球温暖化に歯止めをかける環境保全の面でも期待されている。

「(ノーベル平和賞は)環境問題に対して今後頑張ってきなさいよという激励なんです。一つのマラソンレースが終わってやっとゴールしたと思ったら次のレースに走りなさいって言われているようなもの」という。

「大変ですね」とスタッフがいうと「いや、楽しですよ」といつもの笑顔でこたえていた。

3月14日「チコちゃんに叱られる!」より参照・抜粋

まとめ

すばらしい!

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