ニワトリでもコケコッコーと鳴くのはオスだけ…
これはなんとなく知っていた。
だが、同じ小屋の中に複数のオスがいると…
「コケコッコー」と鳴く順番が決まっているという。
その理由とは?
なんで鶏って朝に鳴くの?
1月30日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」のゲストは、漫才コンビ、ミキの兄、昴生(初登場)と(3回目出場でオリジナルメンバーとなった)木村緑子。
早起きで健康的な大人ということで「メチャクチャ早く目が覚める」という木村が、最初の問題の回答者となる。
チコちゃんに「なんで鶏って朝に鳴くの?」と聞かれた木村は「卵を産んでいるから、難産的な…」と答える、が叱られる。
○チコちゃんの答え
⇒鶏が朝に鳴くのは俺様が一番喧嘩が強いんだぞ!アピール
朝コケコッコーと鳴いているのはオスだけ
詳しく教えてくれるのは、東京農工大学で鶏について研究している新村毅准教授。
先生によれば、朝「コケコッコー!」と鳴いているのはオスだけで、朝一番に鳴く鶏は群れの中で一番強い「ボスオス」だという。
鶏は一夫多妻制で、一般的にオス一羽にメス10~30羽のハーレムを作り生活している。
そして強いオスが朝「コケコッコー」と鳴いて他のオスに自分の縄張りを主張している、ということらしい。
大昔、鶏の祖先は森で暮らしていた
大昔、鶏の祖先は森で暮らしていた。
その時一番いい場所を一番強いオスのハーレムが占拠していた。
先生は「朝一でその強いオスが鳴くのは『喧嘩が強い俺様はここにいる!』と他のオスが率いる集団にいち早く知らせることで無駄な争いを避けてきた」という。
しかし、現代は、森で分かれていたグループが一つの小屋に集約されている。
縄張りにうるさい鶏のオス、この状況は大丈夫なのか?
現代でも…
先生によれば「最初にメチャメチャ喧嘩する。鶏は縦社会なので、新入りのオスが来ようものなら、それはそれは激しい戦いが待っている」そうだ。
(そこで、名古屋コーチンの雄たちの激しい戦いの様子の動画が流れた)
オスの戦いはタイマン。
くちばしでトサカを突っつきあったり、羽を広げて足で蹴ったりする。
負けると逃げていくのでその時点で勝負が決まる。
オスが複数いると総当たり戦をして自分が何番目に強いかわかるまで喧嘩をする。
そして一度決まった順位は覆らない。
こうして群れの中で一番強いと決まった鶏が『俺が一番強いんだぞ!」と他のオスに知らしめる為に毎朝鳴く(朝一番に鳴くことで小屋の中の無駄な争いがなくなると考えられている)。
本当に最初に鳴くのが決まった雄なのか?
「1位のオスがコケコッコーと口火を切ると、他のオスもコケコッコーと次々と鳴く。毎日観察をすれば最初に鳴くのが決まったオスだという事がわかる」と先生が言うのでディレクターは実際確かめてみることにした。(鶏を飼育して40年の吉岡さんの協力を得て鶏小屋で観察をすることになった)
検証
鶏小屋には、220羽の鶏。
その中に白い鶏(オス)が4羽。
一番強いオスがどれか吉岡さんはわからないという。
鶏小屋のに6台のカメラを設置。
3日間にわたり鶏が毎日同じ順番で鳴くのかを検証。
オスの見分けは、足に付けた輪っかで確認する。
(ディレクターは、足の輪っかが見えなくても判別できるように、あだ名「鳥太郎、鳥次郎、鳥三郎、鳥四郎」と特徴をメモしていた)
通常、日が昇る2時間ぐらい前(午前2時半~3時くらい)から鳴きはじめるという。
1日目
午前3時ごろ…
最初の鳥(鳥太郎)が鳴いた。
3時20分には鳥次郎が鳴いた。
その1分後、鳥四郎が鳴いた。
※この日、鳥三郎は鳴かなかった
※先生によれば喧嘩の一番弱い鳥は、鳴かないこともあるらしい
2日目
午前2時過ぎ、ディレクターはそれぞれのオスに位置を確認していた。
そして…
2時30分頃、鳥太郎が鳴く。
その30分後には鳥二郎が鳴いた。
さらに30分後、鳥四郎が鳴いた。
そこから30分後、鳥三郎が鳴いた。
3日目
2時30分頃、鳥太郎が鳴いた。
3時30分過ぎ、鳥二郎が鳴いた。
※この日、鳥四郎と鳥三郎は鳴かなかった
先生によれば、3日めは鳥四郎が鳴かなかったので鳥三郎も鳴かなかった、との事。
結果、毎日同じ順番で鳴くことがわかった。
愛ちゃん情報
鶏は1日23.7時間の体内時計を持っているそうだ。
天気が悪くて暗い朝でも鶏は体内時計のおかげで決まった時間に鳴くそうだ。
まとめ
実は、検証を開始した夜中(日が変わらない夜中)に一羽のオスが、突然鳴き始めた。
それも4回立て続けに。
そこでディレクターが先生に聞くと「何らかの刺激や音とかに反応して真夜中に起きて鳴き始めるという事は確かにある」という。ディレクターが「小屋の前に僕がいるから?」と聞くと先生は「たぶんそうじゃないか」と答えていた。
今回は、鶏のウンチク、かなり勉強になった。