普通ナイフの先はとがっているのに、食卓で使っているナイフの先は丸い…実はそうなるきっかけはちゃんとあった…らしいが、これはちょっと恐いかも…。
なんで食卓用のナイフは先が丸いの?
「おいしいフランス料理を食べている素敵な大人」と聞かれた岡村。
「テレビでしか食べたことないですけど」と言いながら手をあげた。
チコちゃんが「(普通ナイフの先はとがっているのに)なんで食卓用のナイフは先が丸いの?」と聞く。
岡村は「危ないというのが一つと…」というと、チコちゃんが「何で外はいいの?」と聞く。
「外もあかんですけどね…フランス料理は、ソースが…とがっていると使えないが先が丸いとソースを乗せて使える」と答えるが、、叱られる。
チコちゃんに「そんなもん、切ったお肉でソース付けたらええやんか!」と言われ岡村は「そうです」と簡単に認める。
◯チコちゃんの答え
⇒食卓用のナイフの先が丸いのは、歯の隙間を掃除させないため
先が丸いナイフはフランスで広まった
詳しく教えてくれるのは、フランスの文化や歴史に詳しい日仏料理協会宇田川政喜会長。
先生は「このナイフの先が丸いのはフランスで広まったと言われている。ルネサンスのころは卓上に大きな肉が出る。それを手で持ってナイフで切って食べる。そのナイフは腰に付けていた、ダガーナイフ」という。
ルネサンス時代
ルネサンス時代のフランスでは、食卓でも腰に付けた戦闘用のナイフを使っていて、まだテーブルマナーはなかった。
そしてこの時期には、現在のイタリアからフォークが伝わり、フランスでも食卓用のナイフとフォークの文化が広がるが、まだナイフの先はとがったままだった。
リシュリューが丸くさせた
ナイフの先が丸くなったのに一役買ってるのが、フランスの政治家リシュリュー。
。
ルイ13世のもとで政治の実権を握る宰相(日本でいう総理大臣のようなもの)を務め、フランスを大国に大国に発展させた権力者。
先が丸いナイフの誕生には彼のこだわりがあった…という事でここからは、「フランス昔ばなし」がシャンソンバンドが演奏する中、始まった。
フランス昔ばなし
(ナレーション:常田富士夫の物まねでコージー冨田)
今から400年ほど前、17世紀のフランスの事…。
政治の実権を握って国を動かしていたのは宰相のリシュリュー。
彼は、客を招いた食事の席で気になっていることがあった。
当時は歯を磨く習慣がなかったため、食後はナイフの先を爪楊枝のように使って、派の隙間を掃除するのが当たり前。
彼は行儀がよい家庭の子供で優雅な生活をしていたこともあり、シーシーハーハー(ナイフで歯の掃除)が、我慢できなかった。
(貴族の家の出身で育ちが良かったリシュリューが当時住んでいたのは、現在はパレ・ロワイヤルと呼ばれる歴史的建造物。こんな大豪邸に住むほど裕福なリシュリューにとって、ナイフで歯の隙間を掃除する行為は許しがたいものだった、という)。
リシュリューは、ナイフで歯の隙間を掃除することを禁止した。
数日後、リシュリューは客を招いて食事をしていた。
が、…皆いう事を聞かない。
遂に怒りが大爆発したリシュリューは、歯の隙間が掃除できないように召使いに命じて食卓のナイフの先をなんと全部丸くさせた…
リシュリューがナイフの先を丸くするよう命じたのは1610年とも1637年とも言われている
・1610年5月13日の勅令によって先が丸いナイフの製造が義務付けられた。
・1637年リシュリューはナイフの先を丸くするようスタッフに命じた
フランス革命の後、貴族のたしなみだった先が丸いナイフは、庶民に広まり、やがて世界中に使われるようになった。
最後にスタッフに「ご飯をナイフとフォークでご飯が食べずらい、どう食べたらいいのか」と聞かれた先生「ご飯を食べるのに一番いいのは箸ですよ。」と答えていた。
愛ちゃん情報
きっかけについては諸説ある。
ルイ13世の息子ルイ14世が、食事の席での暗殺をおそれてナイフの先を丸くさせたという説もあるが、はっきりしたことはわからない。
※1月29日のNHK「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照
まとめ
昔フランスでは、食後はナイフの先を爪楊枝のように使って、派の隙間を掃除するのが当たり前だったとは…歯茎が血だらけのフランス人を想像してしまった。