「辛い」という感覚は味覚ではなく「熱さ」である…
5つの味覚って、甘味、酸味、塩味、苦み、そして「辛み」だとずーっと思っていたのでちょっとショックだった。※「辛味」ではなく「うま味」らしい
4月19日の「チコちゃんに叱られる!」2つ目の問題は「辛み」についてだった。
チコちゃんが「この中(岡村隆史・石田ひかり・大竹まこと)で一番美味しい食べ物を知っているグルメな大人ってだあれ?」というと石田が「それはもう大竹さん」というが、岡村が「ここはもう石田さんで…お料理もされるでしょうし」という事で石田を指名。
辛いものは「キムチが好き」という石田。チコちゃんは石田に「あれってさ食べると病みつきになるんでしょ?…なんで、辛い食べ物は病みつきになるの?」と聞く。
「えー!?」と顔に手をあてる石田だったが「何でだろう?…脳から嬉しい物質が出るから。なんか幸せ物質みたいなのが…汁が出るから!」と答える。が、チコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われてしまう。
岡村は「逆に辛いから食べてはいけないという…動きが働く、毒を食べているみたいな…なんか、そういうのに限って美味しくない?」というのだが…
◯チコちゃんの答え
⇒辛い食べ物が病みつきになるのは、命の危険を感じているから。
辛いものを食べると病みつきになるのはなぜ?
詳しく教えてくれるのは、人間の味覚に詳しい、畿央大学健康科学部の山本隆教授。
先生は「人間の味覚の中には辛いという感覚はない」という。
「辛い」という感覚は味覚ではなく熱さ
人間の(舌で感じる)味覚は…
「甘味」「酸味」「塩味」「苦み」「うま味」の5種類。
(教授は実際ケーキを食べたり、レモンをかじったりして、それぞれの味を解説してくれたようだ)
教授は「『辛い』という感覚は味覚ではなく熱さなんです」という。
どういうことかと言うと、辛い物を食べると口の粘膜にあるTRPV1(トリップブイワン)というセンサーが反応する。
TRPV1は、本来43度以上の熱(温度)に反応するのだが、辛さの原因物質「カプサイシン」が入ってくると「43度以上」の熱だと勘違いしてしまう、というわけだ。
つまり…
辛いマーボー豆腐を食べると口の中のTRPV1(トリップブイワン)が43度以上の熱を感じたと勘違いしてしまい、脳に伝えている、ということらしい。
なぜ43度以上のセンサーが必要なのか
人間の身体にとって43度以上というのは、命にかかわる危険な温度で(意識を失うなど)重篤な状態になる。
なので、命の危険が迫る強い刺激が来た(TRPV1から「43度以上の熱を感じた」という知らせを受け取った)時、脳は「痛み」という信号を出して、体に危険が迫っていることを知らせる。
確かに、辛い物を食べている人たちは「とにかく舌が痛い」と言う。
つまりこの「痛み」は命の危険を伝える信号だ。
なぜ辛さを求めてしまうのか
「辛くて死ぬほどうまい!」という人もいる。
なぜ人間は命の危険を顧みず辛さを求めてしまうのだろうか…
命の危険を脅かすような強い刺激が来た時、脳が「正常じゃない」と判断すると(脳から)「β(ベータ)エンドルフィン」が出てくる。
βエンドルフィンは、脳内麻薬とも呼ばれる(神経伝達)物質。
これには
・痛みを抑える
・快感を引き起こす
という、主に2つの働きがある。
つまり、痛みとは真逆の「強い快感」を与えて「苦しみに耐えよう」として出てくる。
教授は「これは忘れがたい快感なので、また辛いのが欲しくなり、食べて快感を覚える。また欲しくなる…これを繰り返していくうちに病みつきになってしまうんですね」という。
辛いラーメン屋に通い詰めても命の危険はないが、私たちの体は命が危険だと勘違いしながら辛い物へのあくなき挑戦を続けているのです…(ナレーションの言葉)
VTRが終わり「痛みを抑えて快感を覚える…痛痒い(いたがゆい)!みたいな…ね」とチコちゃんが言うと「だからやめられなくなるんですね」と石田も納得した。
愛ちゃん情報
「辛い食べ物がたくさんある韓国やタイでも、子供のうちは辛いものが苦手で、親が子供を訓練し徐々に辛い味に慣れさせる。10歳を過ぎる頃には、辛いものを平気で食べている、と言われている。味の好みは遺伝しない」そうだ。
※4月19日「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照
まとめ
個人的な事だが、自分は食卓にキムチがないと嫌だし、ほとんどのおかずには胡椒をかけて食べたい「コショラー」?だ。
カミさんには怒られるが、なかなかやめられなかった…その理由がわかってスッキリした。