夏は雷が多い。
雷は水分量が多い所など空気中の通りやすい所を通って落ちるらしいから、雷が鳴って雨が降ってきたら絶対建物の中に避難した方がいいだろう。
7月12日の「チコちゃんに叱られる!」2つ目の質問は雷について。
「ピカッと光り輝く大人」という事でゲストの飯島直子が指名される。
なんでカミナリはジグザグなの?
岡村と飯島そしてもう一人のゲスト、松本潤の3人はチコちゃんに「カミナリってどんな形か書いてみて」言われ、それぞれカミナリの絵を描いた。
岡村が松潤の画を見て「大丈夫か?」と聞く。「だいぶ独創的ですけど…」と言った松潤の画は…なにか枝分かれしたような…たしかに独創的だった。
チコちゃんが飯島に「なんでカミナリはジグザグなの?」と聞く。飯島は「…それは雷が落ちた時に風が吹いてきて時折ジグザグジグザグっていって…」と答える。チコちゃんは「そんな左右に風が吹いてんだ?」と言い「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」とカミナリを落とした。
松潤も聞かれる。「落ちてくる最中にエネルギーみたいなのがいろんなところに引っ張られるじゃないですか?」と言うが、それでも飯島は結局「…それは、たぶん風じゃない?」と言い…笑いが起こる。
◯チコちゃんの答え
⇒雷がジグザグに落ちるのは近道だから
雷は空気中の通りやすい方向を探して進む
詳しく教えてくれるのは、電力中央研究所で雷の研究をしている電力技術研究所塩原実験場上席研究員の浅川聡さん。カミナリの研究一筋33年のスペシャリストだ。
浅川さんは「カミナリがジグザグに落ちるのは空気中の通りやすい方向を探して進むから。一見遠回りのように見えるが雷にとってはあのジグザグが地上に落ちる一番早い落ち方」だという。
そもそもカミナリはどのようにできるのか?
・雷は積乱雲という大きな雲ができた時に発生する。
・積乱雲は雲の中でも非常に大きく縦方向に10㎞以上になることがある。
・積乱雲の中には「大きな氷の粒」と「小さな氷の粒」がある。
・その氷の粒が激しい気流の中で激しくぶつかりあい(摩擦により)静電気が発生する。
・プラスの電気を持った小さな氷の粒は軽いので雲の上に溜まる。
・マイナスの電気を持った大きな氷の粒は大きいので雲の下に溜まっていく。
・すると雲の下のマイナスの電気の影響で地上にはマイナスの電気が溜まる。
・そして、氷の粒がぶつかりあって発生した静電気が雲の中にどんどん溜まっていき、電気の量が多くなると、雲と地上との間に放電が起こる。
…これが、雷の正体。
なぜ雷はジグザグに落ちる?
・雷は電気で出来ている。
・電気は本来空気中を流れることができない。
・だが雷は非常に電気の量が大きいので、無理やり突き抜けて進むことができる。
・この時雷は進みやすい方向を探してジグザグになる。
雷が通りやすいところはどこ?
雷が通りやすい所は「空気の薄い所」と「湿度の高い所」と大きく分けふたつある。
◯空気の薄い所…空中に窒素や酸素などの分子が少ない状態を指す。
分子が少ない所はその分邪魔ものが少ない雷にとっては抵抗が少なく通りやすい
◯湿度の高い所…二酸化炭素やカルシウムなどの分子や金属物質が多く存在する。
水に含まれる分子や金属物質は、電気を通しやすいので水分量が多い所は電気が通りやすくなっている
つまり「空気が薄い所や水分量が多い所など空気中の通りやすい所を通っているためジグザグになっている」そうだ。
雷は本当に空気中の通りやすいところを通っているのか?
雷は本当に空気中の通りやすいところを通っているのか?…という事で、NHK放送技術研究所新機能デバイス研究部上級研究員の大竹浩さんに雷の撮影をお願いした(以前鳩の撮影をしてくれたことがある)
秒速およそ200㎞の雷を撮影できるか…
◯カメラ…『HS-106』
通称:ウルトラハイスピードカメラ(世界で技研にしかないカメラ)
このカメラは、通常のハイスピ―ドカメラでは撮影できない映像(100万分の1秒)を撮影できる
◯人口雷発生装置…最大750万ボルトの電気をためることができ自然の雷に近い現象を起こすことができる
今回は空気が薄い所や水分量が多い所の代わりとして電気を通しやすい金属を設置(3ヵ所)する。
実際、雷をおこして撮影した。
その映像は…
普通のカメラではよくわからない。
がハイスピードカメラで見ると(…思っていた映像とはなんか違ったが…)全体が黒くなっていて、雷が光って上から下へ下がっていくのが分かった。
大竹さんは「ハイスピードカメラはシャッタースピードが速いので普通の明るさのところはどうしても暗くなる。普通のカメラだとこれが一瞬光るだけでこの動きまでは見ることができない」
…という事で、もう一度確認してみると、確かに空気中の通りやすい(金属)ところを通っているのが分かった。
※7月12日「チコちゃんに叱られる!」参考・参照
まとめ
技研の名に懸けて絶対成功させると意気込む大竹さんは、来週定年退職する予定なっていて、これが最後のロケだという。
撮影が終わり、大竹さんは「これで心置きなく定年を迎えることができる」と言って去っていった。(定年退職後は民間のカメラを研究する会社に再就職したらしい)