右手を上げて、鏡の前に立つ。
鏡に映る自分が手を上げているのは、左手か、それとも右手なのか?
答えは割れるそうだ。(右手をあげて「右手」と言う人は統計的に3~4割いるらしい)
さて、貴方は、どっちと答えるだろうか?
今回の「チコちゃんに叱られる!」の最後の質問は鏡について。ちこちゃんに「番組史上もっとも難解なテーマです。」と言わしめたこの問題、たしかに、ちょっと難しかった。
「ねえねえ岡村、この中(岡村隆史・中川翔子・泉谷しげる)で鏡をしょっちゅう見てそうなイカした大人ってだあれ?」とチコちゃんが聞く。岡村が「イカした大人、最後ちょっと大人として決めますか?ズバッと!」と言い、泉谷が指名される。
チコちゃんが、泉谷が「鏡の前のつぶやき」という曲を出しているという。泉谷は「本人滅多に歌わないのよ」と苦笑い。
鏡は(上下は逆にならないのに)左右が逆に見えるのはなぜ?
チコちゃんは、泉谷を前の方に呼び、愛ちゃんが持ってきた姿見(鏡)の前に立たせた。
リンゴを渡し、チコちゃんが「どっちかの手でリンゴを持って!」と言い「どっちの手で持ってるの?」と聞く。泉谷は「右手だよ右手。でもこっちは左だよね」と言う。チコちゃんも「鏡に映ってるのは『左』?、ね?実際にリンゴを持っている手と鏡の中の手は逆になっているわよね?」と言い「なってるよ、もちろん」と泉谷。そこでチコちゃん「なんで?」と聞く。
「なんで?」泉谷が繰り返す。
チコちゃんは改めて「逆になってるわよね、実際にリンゴを持っている手と。でもさ、上下は逆じゃないわよね?…左右が逆に見えるのは何で?」と泉谷に聞く。
泉谷「だからさ…それ光の具合で、ええ~その反射して逆になる。」
チコちゃん「左右はね?上下は何でならないの?」と聞く。
泉谷が「そーではなくなくないないよ。…絶対そうだと思う」というと「若干パニックになっていますよ。」と岡村が突っ込む。泉谷は何とか説明しようとするが…
チコちゃん「上下はなんで逆にならないか?」
泉谷「あ、ほんとだ!上下逆にならないね?」
チコちゃん「今かよ、なんで?」
泉谷「だから、二次元になるから」と答えると、やっぱりチコちゃんに「泉谷君、ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われる。
○チコちゃんの答え
⇒鏡が左右逆に見えるのは、わからない
答えを聞いた岡村「出たね、久しぶりに…答えないやつ出した、これ」とニヤける。チコちゃんは「わからないという事が、わかっているの」と言う。そして「ほんとにね、みんなよく覚悟してね、これから『なぜ左右が逆に見えるかの理由がわからないのを説明するVTR』が流れます。」という。
それもよくわからない岡村たちにチコちゃんは「わからないことが分かった人は頭がいいわけです」と言う。
泉谷が「…わからないことがわからない人はだめなのね?」と聞くと「そう」とチコちゃん。そして「皆さん、スポーツ感覚でご覧ください」と言いVTRが始まる…
はっきりした答えは、いまだに出ていない
鏡が左右逆に見える理由を長年研究している心理学科の教授によれば…
「鏡が左右逆に映る理由は、実は、はっきりとした答えは未だに出ていない」と言う。
哲学者プラトンも考えに考えたが、答えが見つからず、2000年以上解明されていない。ちなみに「鏡が左右逆に映る謎は、頭がいい人ほどわからなくなる」そうだ。
わからなくなる理由とは
物理学の先生に鏡について聞いてみた。
・鏡というのは我々から出た光が鏡の面に反射して返ってくる
・その光を我々の目がとらえるので、あたかも「自分の前に自分が立っているかのように鏡を見る」ことができる
物理学では
「鏡は、そのまま反射させている」と、物理学で説明するととても当たり前のように聞こえるが…。
実際、スタッフが街の人に聞くと…
右手を上げている自分を鏡にうつした時「鏡の中の人物は?」という質問する。
すると人によって、とらえ方がバラバラだった。
・左手を上げていると思う人は10/22人
・右手を上げていると思う人は 12/22人
(右手を上げて右手いう人は統計的に3~4割いるらしい)
なぜこうなるのか、心理学的には未だに説明できていないらしい。
そもそも何を基準に左右を決めているのか
○前後も上下もそろって、はじめて「左右」という方向が出てくる
「前後」=物の前と後ろ
「上下」=物の上と下
国語辞典には「南に向いて立って東側が左である」と書いてある。
「南を向く」とは人のお腹を南側に向ける事(これで前後が決まる)。
「立つ」という事は頭が上で足が下(これで上と下が決まる)。
「前と後ろ」「上と下」、この条件が決まると、おのずと左右が決まる。
だが…
茶碗や鉛筆の場合は…
例えば…
○茶碗(上下はあるが前後はない)
映像に出てきたのは「(白で無地で円形)の茶碗。
・上があります
・上下があります
・でも前後がない(無地で円形の茶碗には上下はあるが前後はない=円形なので前と後ろがない)
=上下はあるが前後はない⇒左右が決まらない
結論:茶碗は鏡にうつしても左右反対には見えない
○鉛筆(前と後ろははっきりしているが上下の区別がないもの)
前と後ろはあるがどちらが上でどちらが下かは決まっていない。
前と後ろはあるが上下はない⇒左右が決まらない
「鉛筆を鏡に映した時、左右が入れ替わったとは誰一人思わないのではないか」と先生が言う。
結論:そもそも「左右がない」ので左右逆には見えない
○人の場合
前後、上下があるので⇒左右が決まっている
では、なぜ鏡に映った自分の右手を左手だと思うのか
(そろそろ頭がいいかがわかり始める、とナレーション)
先生は「上下は鏡の世界の自分は入れ替わっていない。でも前後がひっくり返っている。」と言う。
○前後がひっくり返っている、とは?
鏡に自分の姿を映した場合…
体の後ろから前(背中からお腹へ向かう向き)は、実物の自分と鏡に映る自分とでは、逆向きになっている。
実物の自分と鏡に映る自分の「縦方向」「横方向」「前後」を見比べると「縦方向」「横方向」は同じ向きなのだが前後が逆。
○確認してみる(映像で)
実際、右手にリンゴをもって鏡の前に立つ。
・鏡の中の自分がリンゴを持っている手はリンゴを持っているので間違いなく右手のはず。
・ところが、私たちは鏡の中の人物は左手でリンゴを持っているように見えてしまいがち。
大前提=左右というのは前と後ろ、そして上と下の2つ条件が揃って初めて決まる。
鏡の中はこちら川の世界と比べて「縦の方向は同じ」「横の方向も同じ」。
実は「前と後ろが逆」になっている。
左右を決める条件の一つが変わってしまったので左右も逆になったように見え、リンゴを持つ右手を左手だと思ってしまうのだ
ところが、これがどんな時でも当てはまるのなら、なんの問題もないのだが…
当てはまらない場合もある
例えば…「車のバックミラー」。
・後ろの車が右のウインカーを上げて右に行ったのを見て左に行ったとは思わない。(左右が逆にうつるなら、あのウインカーは左ウインカーに見えるはずなのに?)
…このようにシチュエ―ションによって左右を逆に思ったり思わなかったりするので心理学的には誰もが納得できる説明が出来ない。
先生曰く「心の働き方と言うのは、全員がそうする訳ではないのだから、こうする人もいえばこうする人もいる」とのこと。
結論:人それぞれでとらえ方が違うためわからない
最後、先生に「チコちゃんの解決できない謎は?」と聞かれ「いや、あんたの理論や」と答えるほど、今回は難しかったようだ。
「これは難しい、ほんとに」
「確かにそうだね。別に左だと思わなければ左じゃないんだもんね」
「右で持ってる、っていう認識があるわけだから、映った側になっちゃうと左になるわけだから…でも、そう思わない人もいる訳だから…」と次々と感想が出る。
「え~、すごい難しい!」と岡村。「そうなの、番組史上もっとも難解なテーマです。」とチコちゃん。
…「そう言う風に全く思わない人もいるってことですか?…右手やん、何言うてんのと言う人がいる、右手あげてるやん、って」と岡村がわかりやすく言う。
泉谷が「だからなんだっつ~んだよ」と数回突っ込んだので、チコちゃんからダメ出しが入った。「しげる君、『だからなんだっつ~んだよ』っていうのは、この番組始まって以来ずーっとそうだから、言わないの、それは!」と言ってた(笑)。
まとめ
この番組では、最後の「陽だまりの縁側で」のコーナーで視聴者からのお便りを紹介しているのだが…
岡村が「すごい数のお便りを頂いている。」そして…キョエが変なものをくわえてる」と言う。
それ(手の形をした指し棒)を取るとキョエちゃんが「バカぁ、いっぱいきた、いっぱいきた、岡村、読んで読んで」という。
そして「おーい山田君、例の物持ってきて」と言う。すると、すごい数のお便りが貼ってあるボードが出てきた。それを見て「すごい!」とチコちゃん。それでも一部らしい。
チコちゃんの似顔絵やチコちゃんに似た子供たちの写真などなどが貼ってある。
岡村は「…自分の見つけてくださいね」と言う。
キョエちゃんの上手な画もあったので「どうキョエちゃん、これ?」とチコちゃんが聞くと「山田君、座布団1枚持ってきて!」と言う。さすがに岡村「よしなさいよ、よそのシステム言うのやめなさい」と言う。
※10月19日 NHK「チコちゃんに叱られる」より 参照・抜粋
確かにこれは某テレビ局の長寿番組のお決まりの台詞。相変わらずだ(笑)。