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硬いはずなのに一瞬で砕けた「オランダの涙」に感動!

チコちゃんに叱られる

オランダの涙…
硬いはずなのに一瞬で砕ける不思議なガラス…

4月3日の「チコちゃんに叱られる!」最後の問題は「ガラス」について。

なんでガラスは割れるの?

チコちゃんが「この中(岡村隆史、北島康介、アンミカ)で一番ガラスのように繊細な素敵な大人ってだあれ?」と聞く。

前の回答者選びの時、「一番美味しい料理をたくさん知っている素敵な大人」から外れたアンミカは
今度こそ自分だ、と髪をかき上げアピールする。

岡村は「あの、もう、順番なんでアンミカさんで」と指名する。アンミカは「いらんやん、順番とか…」といいながらも「いや、よくわかってる」と笑顔だ。

チコちゃんも「ガラスのようにね、透き通った綺麗なお肌でございますけど…」と褒めたものの「ハートは鉄骨ですけどね」と、一言多い。

チコちゃんがアンミカに「…なんでガラスは割れるの?」と聞く。
アンミカは、ご主人とガラス工場に行ったことがあるらしい。「その時、塩化何とか、石灰何とか溶かしたから、…もともとの素材が粉々だったから割れる!」と答える。

アンミカは答えに自信があったらしいが、チコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われてしまう。

〇チコちゃんの答え
⇒ガラスが割れるのは実は傷だらけだから

ガラスの作り方

詳しく教えてくれるのはガラスの研究を長年続けている、長岡技術科学大学の本間剛准教授。

先生は「実はガラスは砂(珪砂)を溶かして作っている」という。

ガラスの製法

ガラスの主な材料は珪砂(けいしゃ)と呼ばれる砂。(ガラスを作る工程のVTRが流れる)

①この砂(珪砂)に炭酸ナトリウムや石灰石を加える
②およそ1,600℃の高温で溶かす
③薄く伸ばしてから冷ます

すると、我々がよく目にする板状のガラスが出来上がる。

ガラスは見た目はツルツルだがよく見ると傷だらけ

先生は机の上にガラスの板を置いて「ところでこのガラス、傷があるように見えますか?」とスタッフに聞く。
スタッフは「いや、ツルツルの普通のガラスに見えます」と答える。

そこで、そのガラスを顕微鏡で100倍に拡大してみてみる。
すると線のようなものが何本か見える。

先生は「これが全て傷です。この傷がガラスの割れる原因となります」という。

そもそもできたばかりのガラスには傷がないが、私たちが使用するうちに以外にも簡単にたくさんの傷がついてしまう、という。

なぜ小さな傷がガラスが割れる原因になるのか?

顕微鏡で見なければわからないほどの小さな傷がなぜガラスが割れる原因になるのか?

先生は「その秘密はガラスの原子配列に隠されている」という。

〇ガラスの原子配列は均等
顕微鏡で見たガラスの表面をさらに数千倍(2000倍)に拡大してみると、凹凸のない平らな状態(ガラスの原子配列は成分が均等に並んでいる状態)になっている。

〇金属の原子配列は不規則
逆に金属を同じ倍率で見ると表面が凸凹して隙間があることがわかる。なので金属は成分が不規則に並んでいる

そしてこの成分の配列によって外からの力が加わった際に大きな差がある。

ガラスは…
外から大きな力が加わった時、真っすぐ伝わっていくので、少ない力で簡単に割れる。

金属の場合…
成分に力が遮られてしまい大きく方向を変えないと力が伝わっていかない。
そのため割るのに大きな力が必要になる。

例えるなら、紙を破る場合、何もせずに横から引っ張ると破れ方がギザギザになるし、力が結構いる。
紙に折り目を付けた場合真っすぐに少ない力で破れる。

ものすごく簡単に言うとガラスには、傷に沿って最初からこの折り目が付いている感覚。

ガラスの傷は例えるなら、スナック菓子の袋にある切れ込みのようなもの切れ込みがない部分では力が分散し、上手く切れないが、切れ込みがある部分は力が集中するので簡単に切ることができる。

ガラスの場合も同様に表面の傷に力が集中し、この力が真っすぐ最短で伝わることで簡単に割れている。逆に起点になる傷がないと逆に割れない。

割れにくいガラス「オランダの涙」を作る

割れにくいガラスを作ることができるのか?

「簡単ですよ。作ってみますか?」と言って先生が用意したのは
・ガスバーナー
・ガラス棒
・水の入ったビーカー
の3つ。

➀ガラス棒をガスバーナーで溶かす
②溶けたガラスを水の入ったビーカーに落とす

溶けたガラスは水で冷やされ、水滴のような形になった。

「はい、出来ました」と先生。
そのまま持ち上げる。

そして「これが普通のガラスより何倍も強い『オランダの涙』というガラスです」という。

「本当に硬いんですか?」とスタッフがいうので、先生は、『オランダの涙』をセロテープで机の上に固定し、上から金づちで叩いてみた叩いたが、割れない。その強度は鉄と同等とも言われるほどだそうだ。

なぜ、こんなに頑丈なのか

『オランダの涙』なぜ、こんなに頑丈なのか?

先生によれば
・ガラスを水で冷やした時にガラスの外側と内側に温度差ができる
・この温度差が作用してガラスの表面に内側に縮もうとする力が働く。
・この内側に縮もうとする力が色々と作用して頑丈になっている。

というのだが、スタッフが「だいぶ説明を省略しませんでしたか?」と聞くと、先生は「全てを理解してもらうには私の研究室に入ってもらわないといけませんね」という。

オランダの涙の欠点

オランダの涙の欠点とは?

先生が「先ほどは太い方を叩いたが、こっちの細い方をペンチで切ってみます」と言い、細い方をペンチで切った。その瞬間オランダの涙全体が一瞬で粉々になってしまった。

先生は「表面の縮もうとする力以外に、内部には広がろうとする力が生まれていて、それで均衡が保たれていた。それが弱い部分を切ると、その力の均衡が崩れて、まぁ色々あってバーンといっちゃう」と説明する。

そして「全てを理解してもらうには私の研究室に入ってもらわないといけませんね」と、またいうのだった。

※4月3日「チコちゃんに叱られる!」参照・抜粋

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