卒業式…好きな人の第2ボタンを手に入れられるか、という事で女子は盛り上がるが、こっちにしてみればもらいに来てくれる女子がいるだろうか?とか、気になるあの子が誰のボタンをもらいに行くのか、とか…ドキドキしていた。
運よく?部活の後輩が貰いに来てくれたが…今思えば、あれは、誰も貰い手がいない俺への後輩の優しさだったのかもな…
ちなみに…
学生服じゃないブレザーの場合は、第二ボタンの風習はどうなっているんだろうね?
3月8日放送の「チコちゃんに叱られる!」、2つ目の問題は、卒業式の風習「第二ボタン」についてだ。
「ねぇねぇ、岡村。学生時代に淡い思い出が多そうな素敵な大人ってだあれ?」
それを聞いた岡村、小さな声で「私はないですよ」という。
そして「卒業式…キュンキュンしましたね」という、優木を指名する。
卒業式で第二ボタンをあげるのはなぜ?
チコちゃんに「卒業式の思い出ってなあに?」と聞かれた優木は「卒業式と言えば…ボタンを貰う(男性が女性にあげる)」と答える。
「なんで?卒業式に第二ボタンをあげるの?」とチコちゃん。優木は「もしかして心臓に近いから?」というが、最終的には「カッコイイ男性を2枚目という。2という数字はカッコイイ素敵な人っていう意味」と答える。
それを聞いたチコちゃん「なるほど…」というが、やっぱり「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」という。
◯チコちゃんの答え
⇒卒業式で第二ボタンをあげるのは、第一ボタンだと怒られるから
それを聞いた岡村と大竹「誰に怒られるの?」と聞く。
これは高校の先生方が広めた
元学生服メーカーの研究員で、ユニフォームの研究家の佐野さんによれば…卒業式に第二ボタンをあげる風習というのは、高校の先生方が広めたという。
戦後間もない1950年ごろ、高校の先生方が集まる研修会で、ある校長先生が教え子のエピソードを話したのが最初らしい。
第二ボタンの風習を全国に広めたエピソードとは
それは、戦時中のある男子学生のある切ない物語(エピソード)だという。
ここで朗読劇が始まる。
朗読するのは、お馴染み、ちょっと間の長い…森本レオだ。
『別れの第二ボタン』
それは絶対に許されない禁断の恋でした…から始まった。
まとめると…
『別れの第二ボタン』
兵士として兄が戦争に行った。
義理の弟は、兄嫁に密かに恋心を抱いていた。
やがて戦争は激化し、まだ学生だった弟も出征することに。
物資が不足していたため、軍服ではなく学生服で入隊となった。
義理の弟は兄嫁に「行ってまいります」と挨拶する。
「必ず帰ってきてね」という兄嫁に目に涙が…
すると弟は、自分の学生服のボタンを静かに取って「お義姉さん、これを俺の分身だと思って…お願いです。大切にしてください」と渡した。
恋心を寄せていた兄嫁に自分の思いを込め、第2ボタンを渡し、彼(義理の弟)は戦地に赴いた。
そして…兄弟二人とも兄嫁の前に二度と姿を見せる(帰国する)ことはなかった。
戦争の悲劇
このエピソードを聞いた先生たちは
・兄の出征で兄嫁を好きになってしまう
・兄弟が亡くなってしまう
これは戦争の悲劇だと考えて、こういう悲劇をこれからも繰り返してはいけないと、先生方がこの話を自分の学校に持ち帰って生徒たちに教えていった。
そして、いつしかこの第二ボタンの話だけが、別れの行事である卒業式の風習として伝わったという。
なぜ第二ボタンだったのか
佐野さんは、実際の学生服や写真で説明してくれた。
第一ボタンや第五ボタンを外すと…
・第一や第五を外すと開いてしまってすごくだらしなく見える
→上官に怒られる
実際に森本レオがモデルとなり、学生服の第一と第五のボタンを外してみる。シャツが見えて確かにだらしない。これでは上官に怒られてしまう
さらに…
第三ボタンと第四ボタンを外すと…
・学生服の構造上、第三ボタンと第四ボタンの所は、体が密着している。これを外してしまうとバッと広がってしまう→上官に怒られてしまう
しかし第二ボタンは…
・服の作り方上、ちょっと余裕を取ってあるので、このボタンが外れてもそんなに広がらない。
目立たない。(第二ボタンは無くなっても服装の乱れが少ないため人にあげるのに最も適したボタン。)
・「第二ボタンは一番心臓に近い部分でもあり、自分の心を差し上げますという事にもつながっているんじゃないかな、と思います」と佐野さん。
卒業ソングの大ヒットで定着
そして、この「第二ボタンをあげる」という行為は、全国に次第に広がっていき、1980年代に入ると…
・柏原芳恵の歌「春なのに」
歌詞に「♪記念に下さい、ボタンを一つ…」と入っている。
・斉藤由貴の歌「卒業」
歌詞に「♪制服の胸のボタンを下級生たちにねだられ…」と入っている。
このように、大ヒット曲の歌詞に使われたことにより、第二ボタンの風習が全国に定着していった。
戦争の「悲劇の象徴」だった第二ボタンは、元々の意味合いを次第に失っていき、今では人々の「恋愛感情のシンボル」に変わっていった。
佐野さんは最後に「もともとのこの話が広まったきっかけになるエピソードについては心にとめておいてくれればな、と思います。」とまとめた。
※3月8日放送「チコちゃんに叱られる!」参考・参照
まとめ
学生時代女子にモテなかったのか、岡村は回答者を選ぶときもそうだったが、問題の答えを考えている優木をよそに「俺はボタン、第二ボタン…全部あったから、もう全然わからん!…全部あった!」と少々ムッとした顔になっていた。
すでに今年の春の卒業式シーズンは始まっている。
今回の問題の答えを知って今の若者は、どう思うのだろうか?
え?
学生服じゃなくて、ブレザーなら?
ブレザーの場合は、やっぱり、下の方のボタンかな、第二だし…。
でも心臓の近くでもないし、微妙…