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裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰?…あの紙「びろーん」っていうらしい…

チコちゃんに叱られる

結構注目されている事件や事故の裁判の判決が出た時、テレビやニュースで見かける「勝訴」という文字が書かれた紙のことを弁護士さんたちは「びろーん」と呼ぶらしい。

まじ?初めて聞いた。

6月19日の「チコちゃんに叱られる!」のゲストは小芝風花とEXILEのTAKAHIRO。

裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰?

チコちゃんに「この中で一番ニュースに詳しい知的な大人ってだあれ?」と聞かれ「詳しくないけど」と岡村が手を挙げる。

「裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人って誰?」と聞かれた岡村。「そういう会社の人、何でも引き受けます、みたいな感じのそういう…裁判官を目指してたんですが…そういう夢を持っていた人が裁判に携わりたい…真っ先に判決を伝える、っていう…」と答え、叱られる。

TAKAHIROも聞かれ「裁判官でなければ、〇〇」と答えると「つまんねーヤツだな!(正解!)」とチコちゃんが言う。

答えた本人も「ほんとっすか?」と驚く。
正解だったので例の通り、漢字の書き取り問題が出された。
問題は「のと」。

これも岡村や風花ははずれるがTAKAHIROは正解する。
TAKAHIROは答えも漢字も正解、完全正解だった。素晴らしい!(答え:能登)

○チコちゃんの答え
⇒裁判で勝訴や無罪の紙を持って走っている人は足の速い若手弁護士

「勝訴」や「無罪」と書かれたあの紙は「びろーん」と呼ぶ

詳しく教えくれるのは東京大学法科大学客院員教授の水口陽介弁護士。

「テレビや新聞でよく見る判決の『勝訴』や『無罪』と書かれたあの紙は、弁護士の間では『はた』や『びろーん』と呼んだりしています」という。

意外な呼び方にスタッフが突っ込むと先生は「びろーんと開くでしょ」と手ぶりをする。

びろーんとは

裁判の関係者や報道陣などの判決内容をいち早く伝えるために出されるもの。
公害問題や人権問題など世間の注目度が高い裁判で出されることが多い、と言われている。
裁判の結果を多くに人に伝える花形の「びろーん」。

今回番組は、昨年初めて「びろーん」を出した弁護士を取材に成功。
初めてびろーんを出した時の緊張と葛藤の舞台裏に迫った。
(※本人による再現動画が始まった)

NHコスペシャルドキュメント 裁判びろーんへの道

「僕が初めて『びろーん』を出したのは弁護士2年目になりたての頃で、去年ニュースにもなった大きな裁判でした」と語るのは、弁護士2年目の加部歩人…

判決日、2か月前…
この日、担当の弁護士たちが集まった。

議題は判決内容をつたえるびろーんの文言。
弁護士2年目の加部歩人も参加していた
「一番若手、自分が弁護士になる前からやっていた事件で、基本的には先輩やベテランの意見を聞いているという感じだった…」という。

実はびろーんには色々な言葉がある。
例えば「勝訴」一つとっても「一部勝訴」「全面勝訴」「逆転勝訴」など判決内容によって使われる言葉は様々。

「『びろーん』てたかが知らせるもの、って思われるかもしれないけど、どういう内容を出すかというのは、いろんなこと考えなければいけないので、皆真剣に議論が白熱するというか、そんな感じですね」と加部さんは言う。

どの判決ならどの「びろーん」を出すのか、原告が納得いく「びろーん」を出すため、会議は長時間に及ぶ。

3回目の会議…
「びろーん」の言葉は、この7種類に決まった。
①「一部勝訴」②「勝訴」③「不当判決」④「慰謝料を増額」➄「救済範囲拡大」⑥「悪質性を認定」⑦「実態を理解せず」

そして「今回の『びろーん』を出す係は加部君にお願いしたいと思います」と指名される。
「いやほんとに僕でいいのか?と思いました。目立つ役なんで、こんな若手でいいのかなと…」とその時の気持ちを語る加部さん。

加部さんが選ばれたわけ

それは「びろーん」の歴史をさかのぼると見えてきた。

びろーんの歴史
1963年(昭和38年)最高裁判所の判決。
当時「びろーん」は報道陣によって裁判所の窓から出されていた。

先生は「当時は裁判所の敷地の中で出していた。でも1968年に秩序維持のため敷地内でびローンを出すことは禁止された」という。

裁判所では報道陣が出す「びろーん」をはじめいろいろな人がビラや看板などを出している状況。
中には裁判そのものに抗議をすることもあり、公平な裁判が出来ないと考えた裁判所は敷地内で「びろーん」を出すことを禁止した。

しかしそれでは判決内容を早く伝えられない。
そこで、報道陣に変わって弁護士が、中から走ってきて「びろーん」を出し続けた。

そのため裁判所の職員や警備員に止められないよう、警備員をかわすために足の速い弁護士が選ばれた。

風紀を守りたい裁判所と早く伝えたい弁護士の葛藤の歴史があった。

「今でも弁護士は警備員をかわすために走っている?」とスタッフが聞くと、先生は「今は裁判所内で『びろーん』を出すことはない。それでも外で待っている原告や報道陣に一刻も早く伝えたいという気持ちで足の速い若手を選ぶことになっている」という。

迎えた裁判判決日…
加部さんは(びろーんを出す)練習していた。

注目されるので、失敗する訳にはいかないと実際には使わないだろうと思って『不当判決』という負けた時の旗で練習していた。

が、それを見た先輩に「何でお前それを出すんだ!縁起悪いだろう!」と怒られたそうだ。

…場面が変わって
(裁判が行われている場で)緊張する加部さん。
その傍らには数字が書かれ丸まったびろーんが…。

外から何が書いてあるか見えないようにするためナンバリングしている。
どのびローンを出すかは、ベテランの弁護士が判決を聞きながらメモを書いて若手弁護士に指示をする。

(動画ではベテラン弁護士がメモに大きく「2」と書く。それを見た加部さんは➁の紙筒を持ち、部屋を出る)

加部さんは「過去には逆さまに出したりとか自動ドアにぶつかったりしていた、そういう話も聞いていたので自分が失敗しないか、大丈夫かという緊張もありました」と語る。

「全力疾走で出したんですよね?」とスタッフが聞く。

加部さんは「ゆっくり歩いちゃいました。判決内容にいい内容が含まれていたので『勝った!』『一刻も早く伝えたい』というよりは、見ている皆さんに喜んでもらいたくてギフトを渡すような感じで歩いちゃいました。なんで走らなかったんだ!と怒っちゃう先輩もいたが当時はそういう雰囲気だったという事で…」と話す。

愛ちゃん情報

「びろーん」は足の速い若手の弁護士が出すことが多いが、裁判によっては、まれにベテランの弁護士や傍聴席にいた原告などが出す場合もある。

最後にチコちゃんが「弁護士役で登場した弁護士は全て本物の弁護士さん。こちらの事務所が弁護士さんに声をかけてくれたそうです。本当の会議さながらに議論を進めてくれてスタッフは現場でとても助かったそうです」と言っていた。

※6月19日NHK「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照

まとめ

堅苦しいイメージのある弁護士さんたちが、勝訴や無罪の紙のことを「べろーん」と呼ぶことに、驚いた。あの紙一枚で人生が変わる人たちがいいるんだと思うと、もう少し別の呼び名があってもいいんじゃないかと、思うのは私だけだろうか?

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