「このチームのエースは○○!」…というように「エース」は結構聞く言葉だ。だが、エースって何?と聞かれると…やっぱり答えられない。
11月2日の「チコちゃんに叱られる!」、最後の質問は「エース」という言葉について。
「…この中(岡村隆史・かたせ梨乃・小木博明)で、1番運動神経が抜群のスポーツマンな大人ってだあれ?」とチコちゃんが聞く。すると「俺が行く!」と素早く手を挙げる岡村。誰も異存はない。
エースってなに?
チコちゃんが岡村に「…サッカーのチームの中でさ、一番活躍する人ってさぁ、どういう風に呼ばれてた?」と聞く。岡村は「エース!野球でも」と答える。すると「それ何?エースってなに?」とチコちゃん。
岡村は少し固まって…「は?」という。そして「ACE(エース)のAがアルファベットで言うと1番。一番っていう意味での一番!」と言うが…やはり「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われる。
・エースストライカー
・エースアタッカー
・エーススピッチャー
など、あらゆるスポーツで一番活躍する選手のことを指す「エース」とは?
番組スタッフは、エースと言えばこの人、ということで元大洋ホエールズの斎藤明雄にも聞いたが…わからなかった。
○チコちゃんの答え
⇒エースとは「エイサ」
エースとは「アサへル・ブレイナード」のこと
アメリカの野球の歴史について研究している研究員の先生によれば…
「エイサ」とはアメリカの野球選手「アサへル・ブレイナード」のこと。およそ150年前に創立されたアメリカ初のプロ野球チーム「シンシナティ・レッド・ストッキングス」のピッチャーとして活躍した選手だ。
エイサとは…
彼が子供のころから呼ばれていた愛称。
Asahel(アサヘル)の頭3文字「Asa(エイサ)」からとった。
彼は「今の野球を作った」と言っても過言ではない選手
エイサの時代の野球のルールは今と違っていた。
当時の野球で重要だったのは
・バッターに打たせること
・打ちやすいように下手投げ
・球速は時速50キロ前後
と、(野球は)ただ打つことを楽しむ遊び、だった。
しかし、エイサはこれまでの野球の慣例を破り…
・およそ時速90キロと言われた剛速球を投げ
・プロ野球史上初の変化級(カーブ)を使い
バッターに打たせないピッチングをした。
その理由は?
先生は「そもそも野球は生活にゆとりのある富裕層がリクリエーションとして始めたもの。勝ちや負けに対するこだわりがなかった。しかしプロになったからにはそうはいかない。エイサは勝ちにこだわるピッチングに変えていったと考えられる。」と言う。
つまり遊びだった野球を真剣勝負のスポーツに変えていたのが、エイサだった。
その結果…
エイサの忖度なしの勝ちにこだわったピッチングでチームは負けなし。年間成績全57試合中56勝0敗1引き分けでチームを優勝に導いた。
エイサは一躍大スターになり、さらに親しみを込めて「エース」と呼ばれるようになった。
やがて(1870年以降)他のチームでも次々に勝利を収めるピッチャーをエースと呼ぶようになった…これがエース誕生のきっかけだった。
ベースボールディクショナリーの壁(スタッフの三文芝居込み)
番組には「ベースボールディクショナリー(あらゆる野球用語を網羅する百科事典)」に苦しめられた忌まわしい過去がある。
約一年前「なぜサウスポーと言う?」(12月27日放送)と言う問題で「サウスポーの語源」を調べている時、この辞典に「ピッチャーの左腕が野球場の南側を向いていたという説は幻想に過ぎない」と書かれていたため、徹底的に調べぬいた説をこの辞典に覆されてしまった。以来、サウスポーの語源は未解決のまま、だ。
(ここからスタッフの三文芝居が始まる…)
もし「エースの語源はエイサ」という結論をこの辞典でまた覆されてしまったら…と怖くて辞典を開けないスタッフは、サウスポーの時と同じように辞典で覆された夢を見て、ハッとして目を覚ます。
その時、サウスポー問題の担当だった三日市ディレクターがスタッフの肩を叩き「勇気をもって開けばいいんだよ」と言う。
そして…
ベースボールディクショナリーを開くと「エイサ・ブレイナード投手が57試合中56勝を収めた出来事以来、次々と勝利を収めた投手をエイサ、転じてエースと呼ぶようになった」と書いてあった。
「三日市さん、ありました!」とスタッフが振り返るが、誰もいない。
(この時、フジTV「世にも奇妙な物語」で流れるあの怖さをあおる曲がバックに流れていたが、チコちゃんは「帰っただけや!」と突っ込む。)
そして、彼(三日市さん)がいた所には4つばのクローバーが落ちていた…
先生は最後に「エイサ投手の活躍なくして今日楽しんでいるような野球の姿はなかったかもしれない」と言っていた。
結論:エ―スとはエイサと言う名ピッチャーの事
※「エース」の由来について…トランプで1番を意味する「A」が由来と言う説もあるらしい。
※11月2日放送「チコちゃんに叱られる!」より参考・抜粋
まとめ
今日は日本シリーズでソフトバンクが勝ち、2年連続の優勝を決めた日。この話は(野球の話でもあり)オンタイムな内容だった。
そして今回は有名な役者を使わず、珍しいスタッフの三文芝居を挿入。この番組は、スタッフにこういう事もさせる、本当に変わった番組だな、と改めて思った。