リオオリンピックも中盤。
いよいよ陸上競技が始まった。
初日の今日、女子1万メートルで、
アルマズ・アヤナ選手が
優勝した。
しかも彼女は「最も汚れた記録」
と言われた過去の世界記録を
14秒33も更新し世界を驚かせた。
陸上初日の今日、早くも女子1万メートルで、世界新が出た。
しかも驚異的なタイムが出たという。
これまでの女子1万メートルの世界新、別名「最も汚れた記録」が更新されたという…
気になったので、調べてみた。
驚異的なタイムを出したアルマズ・アヤナとは
エチオピアの選手。
24歳。
今年6月、初めて走った1万メートルで30分7秒の好タイムを出す。
が、2回めである今回のオリンピック1万メートルでは、優勝候補にすら挙げられていなかった。
彼女の成績は…
・リオ五輪が生涯2回目の1万メートル 金メダル
・2010年に3000メートル障害の世界ジュニア記録を更新
・2013年5000メートルで世界選手権で銅メダル
・2015年5000メートルで世界選手権で金メダルを獲得
今回の彼女の本命は5000、3000メートルと思われていた。
レースでは…
アヤナは6000メートルでトップに立つ。
その後、抜け出し、独走。
後続の選手を次々と周回遅れにし、そのままゴール。
記録は、29分17秒45。
なんと世界記録を一気に14秒33も縮めた。
なお、この周回遅れには日本選手(高島由香、関根花観)も入っていた。
彼女はインタビューで「最近の練習は特に以前と変わったところはないけど、ハードにこなしてきた」と胸を張った。
女子1万メートル「最も汚れた記録」とは
1993年に中国の王軍霞(おう ぐんか)が女子1万メートルで29分31秒78の世界記録を出した。
当時のそれまでの世界記録はノルウェーのイングリッド・クリスチャンセンが1986年に出した30分13秒74。
王軍霞は、その記録をなんと!41秒96更新した。
当時、王軍霞は「馬軍団」(馬俊仁コーチが率いた長距離チーム)の一員だった。
この「馬軍団」は、1990年代に女子中長距離で陸上の記録を次々と塗り替え一世を風靡した。
一部では当時の新記録は「陸上女子の永遠に破ることのできない世界記録」とも言われていた。
が同時にこの「馬軍団」にドーピング疑惑も持ち上がっていた。
さらに、今年の2月当の王軍霞が過去の組織的なドーピングを告白した手紙が公表された。
以上のことから、王軍霞が出した1万メートルの新記録を米メディアが「最も汚れた記録」と表現したと思われる。
今日「最も汚れた記録」は、消えた。
今までの女子1万メートルの世界記録がドーピングによって作られた記録ではないか?という疑惑をあえて「最も汚れた記録」と表現するその米メディアのセンスにちょっと感心した。
…調べてみたら、王軍霞も実は、その被害者だったということまで、でてきた。
今回アルマズ・アヤナがこの記録を驚異的なタイムで更新したことでこの「最も汚れた記録」は、消えた…
王軍霞は、今、どんな気持ちなのだろう。
なんか、すごいことが起こったんだな…と感動した。