熊本地震が発生して2週間余り。
未だに余震が続き、多くの方々が
避難所生活を余儀なくされています。
そんな中、
ボランティアの受け入れが本格化し、
全国から大勢の人が
被災地に駆けつけています。
そして、ゴールデンウィークには、
さらに多数のボランティア希望者が
熊本に集まる事が予想されています。
しかしながら、
その一方で懸念されているのがいわゆる
「モンスターボランティア」です。
ボランティアとは
本来、ボランティア活動とは…
・自発性
他からの影響や強制ではなく、
自ら進んで事を行おうとする事。
・無償性
報酬の無い事、報酬を求めない事。
・利他性
自己の損失を顧みずに
他者の利益を図る事。
が大きな柱であるはずです。
そして、今回のような
災害ボランティアの場合には、
これらにもまして大事な事があります。
それは、
「自力で宿泊場所や食事を確保できる」
という「自己完結性」です。
モンスターボランティア
2011年の東日本大震災では、
全国から多くのボランティアが
集まりました。
多くは善意あるボランティアでしたが、
心無いほんの一部の人達が、
無料の宿泊所や食事などを被災地に
要求し、その行為が問題視されました。
これが、
いわゆる「モンスターボランティア」です。
今回の熊本地震のボランティアにも、
同様の問題が危惧されています。
ボランティアに行って、
地元の人に宿泊場所や食事などの世話を
させては本末転倒になりかねません。
被災地の方々に迷惑をかけず、
快くボランティアを受け入れて
もらう為の配慮を心がけることも、
大切な善意なのではないでしょうか。
ボランティア難民
また、「ボランティア難民」なるものも
問題になっています。
ボランティア希望者が殺到している為、
被災地の受け入れ態勢の整備が
追いつかず、現地入りしても
仕事が割り振られず、活動
できないという状況です。
災害からの復興には
ボランティアの存在が不可欠です。
しかし、
ただ闇雲にボランティアに行けば良い
というものではありません。
地元の自治体やボランティア支援団体が
発する情報をしっかりチェックし、
必要な場所に、必要なだけ
ボランティアに行くことが大事です。
地元の方々に迷惑を掛けるような
「押しかけボランティア」は
厳に慎むべきです。
善意の表し方は多種多様です。
義捐金・救援物資・ボランティア、
どれも尊く、立派な行為です。
だからこそ、
感情に任せた
「自己満足」に陥る事のないように
「今、自分に出来る事」をしっかりと
見つめて助け合いたいものです。