ここのところ続く、猛暑日。
毎日のように熱中症での死亡のニュースが流れている。
熱中症対策に水分補給は大事!という事で、せっせと水を飲むことを心掛けている人は多いだろう。
でも、水の飲みすぎは「水中毒」になる恐れがある。
下手すれば死亡することもあるそうだ。
熱中症になりたくないので水を飲んでいるのに、その水の飲みすぎで命を落としては、元も子もない。これは、覚えておいた方がいいだろう。
水中毒とは?
水を飲みすぎると疲労感、頭痛、目まい痙攣の症状が現れ、重症になると死亡することがある。これが「水中毒」だ。
人間の体が
・1度に吸収できる水の量は約200ml
・1日では、約3ℓ
とも言われている。
だが、それ以上の水を摂取すると…
1…肝臓の排泄処理が追い付かない
※肝臓の状態によっては200ml以内でも起こる
↓
2…体液が薄まる
↓
3…低ナトリウム症(血中のナトリウム濃度の低下)になる=いわゆる「水中毒」になる
※人間の体が1度に吸収できる水の量は、約200mlなので、ここで大事なことの一つは「水の一気飲みはしない(少しずつ飲む)こと」だ。
水中毒の症状
通常 血液中のナトリウムイオン濃度は「135~145mEq/l程度」。
※mEq/l(ミリエキュバレントパーリットル)はイオン濃度の単位=溶液1L中に溶けている溶質のミリ当量
ま、こういわれても、見える訳ではないし、計測する機械もない。
ただ、血液中のナトリウムイオン濃度がうすくなった時に、体によくない変化が起こる、という事を覚えておいた方がいいだろう。
このナトリウムイオン濃度濃度が低下すると…
その濃度によって、以下のような症状が現れる。
・130mEq/l…軽度の疲労感
・120mEq/l…頭痛、嘔吐、精神症状(イライラする、怒りっぽいなど?)
・110mEq/l…性格変化、痙攣、昏睡(意識を失う)
・100mEq/l=呼吸困難、死に至る事もある
○脳の場合
浸透圧で水分が脳細胞に移動
むくみを引き起こす
↓
頭痛・錯乱・昏迷の症状が出る
○乳幼児の場合
血清ナトリウム濃度が136(or135)mEq/L未満に低下
↓
「低ナトリウム血症」に陥る危険がある
悪心(むかつき)、嘔吐、無関心、頭痛、痙攣発作、昏睡、筋力低下などの症状が出る。
水中毒の予防
塩分(ナトリウム)が入った飲み物で水分補給をすれば問題ない。
ナトリウムが入っている飲み物の代表といえば、スポーツドリンクや経口補水液などがある。
○スポーツドリンク
清涼飲料水の一種。運動、日常生活での発汗により、体から失われた水分やミネラルを効率良く補給することを目的とした飲み物。
例)ポカリスエット100ml中
・ナトリウム:21mEq/L
・エネルギー:25kcal
○経口補水液
スポーツドリンクよりナトリウム濃度が高い
ナトリウムと水分を同時に補給できる
例)オーエスワン100mL中
・ナトリウム:50mEq/L
・エネルギー:10kcal
人によっては、糖分を気にしなければならない人もいるので、飲み物を選ぶときは、成分表を見て、糖分(カロリー)は確認して選んだほうが良い。
※熱中症対策としての飲み物ならお勧めなのは、ナトリウムの量からいって経口補水液。
※カフェインが入っているお茶やコーヒーは利尿作用が強いので、水分補給にならない。
経口補水液もどきの作り方
前にも書いたが経口補水液もどきは、家で簡単に作ることが出来る。
分量のおさらい 水1リットルの「経口補水液もどき」
塩:3g(楽天カード:大きさ見本)
砂糖:40g
水:1リットル に混ぜる。
味…少し甘めだが、飲めないことはない。
まとめ
ま、とりあえず、塩、があればいい、という事なら…家庭にある調味料入れから少しとって持って歩くという事も考えられるが、量の調整が難しい。
持ち歩きしやすいのは、やはり塩飴のようなものだろう。
スーパーの飴のコーナーに行ってみたら「塩飴」の棚は空だった。
他にも塩の入った飴があったようだが何れも在庫なし。
考えることは皆同じ…やはり塩分を取る事に、敏感になっているようだ。
それにしても水の飲みすぎはダメ!
これは、結構以外だった。
これからは心して水を飲もうと思う。