台風13号が関東付近を通り過ぎた9日の朝、街のいたるところでボロボロの傘が放置されていたそうだ。
そこで、傘の業界団体が「強風で折れた傘を路上に捨てるのは危険行為だ」と呼び掛けているという。
台風13号の後の町のあちこちに、放置されたビニール傘。
最近、嵐の後に必ず見る光景だ。
壊れた放置傘の危険性とは
傘が、ガラス板を粉々に
京都大学の防災研究所で行った実験では、風速35メートルで飛ばしたビニール傘は、厚さ3ミリのガラス板を粉々に破壊した、という。
ちなみに今回の台風13号の中心付近の最大風速は35m/s(秒速)だと言うから、もし上陸していたら、このような被害が出ていたかもしれない。
もし、自分が持っていた傘で、他人の家の窓ガラスを割ってしまった場合…考えられる罪は「器物破壊罪」だろうか。
3年以下の懲役または30万円以下の罰金
これは、公共物でも同じらしい。
ま、持っていた傘が、風で飛んで…という事であれば、(故意でなければ)罪にはならないらしいが、壊された方にしては、たまったもんではない。
そもそも傘を捨てなければいいだけの話だ。
なぜ捨てる?
日本は、他の国に比べれば、道端に落ちているごみも少ない方らしい。だが、台風後にそこらじゅうに折れたビニール傘が捨ててあったのを見たら、それは嘘だと思うだろう。
そこで、壊れたビニール傘がなぜそこらへんに捨てられているのだろう、と考えてみた。
1 ビニール傘は壊れやすい。
2 ごみ箱に入らない。
3 みんなが捨てているから。
4 壊れた傘を持って歩くのは嫌だ(カッコ悪い)。
(カッコ悪いと思って捨てる奴、捨てる方がもっとカッコ悪いぞ!逆に今なら、壊れた傘を大事そうに持って歩いている奴の方が全然かっこいいかも!)
などの理由が考えられる。
確かに、ビニール傘の比較的安いものは、強風でなくても壊れやすいものだ。
そして、傘は長くてその辺のゴミ箱に入らない。出先では、ゴミ箱もどこにあるか分からない。
傘が壊れ、風や雨の中で、ゴミ箱を探すこと自体かなり難しいだろう。
ビニールと金属…分別も気になる。(ま、分別を気にするような人は、捨てたりはしないか。)
でも、ニュースでも見たが、壊れたビニール傘がそこらへんにあるのは、本当に異様な光景だ。
傘を放置するのは危険極まりない行為
傘は壊れても、風の影響を受けるし、どこに飛んでいくかさえ想像がつかないものだ。
もし、人にぶつかったら?
特に傘の先端部分が細いし、骨組みも金属。特に壊れた傘は折れた部分が露出している。なので、人に当たると大けがをする可能性がある。
もし、道路に飛んでいったら?
傘を放置する人は、その壊れた傘が、風に飛ばされて道路に飛んでいったらと考えないのだろうか?
車のフロントに突然飛んで来たら、運転している人が急ブレーキを踏む危険を考えないのだろうか?
もし逆の立場なら…とは考えないのだろうか?
まとめ
本当に、なぜ壊れた傘をその辺に捨てることが出来るんだろう?
空き缶や、ペットボトルをその辺に、捨てるのとは訳が違うだろう。
飛ぶし危ないし…
どうせ安物だから…と、捨てるのも惜しくないのだろうな。
今回「傘の業界団体」が「危険行為」と言ったところで、効果があるだろうか?
捨てる人間は、捨てられた傘が危険だというのは少なくともわかっているはず。
それでも捨ててしまうのは「安くて、すぐ壊れるから」だろう。
これが変わらない限り、捨てる人間は後を絶たない。
きっと大事故でもおきない限り、人は壊れた傘を捨て続けるのだろう。
だったら、傘やさんは「丈夫で高価な傘しか作らなければいい」のだ、と思ってしまうのだが。
いずれにせよ、マナー悪すぎ!