8週齢規制とは「子犬、子猫を56日間親元で一緒に過ごさせる」ことだそうだ。
今月4日、歌手の世良公則が動物愛護議員連盟の会長に「8週齢規制」の実現を求める要望書提出したという。
という事は、もしかしたら、猫や犬は生まれて8週(56日)経つ前に売り買いされている?という事なのか?
…深堀りしてみた。
歌手の世良公則が「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」の会長、尾辻秀久参院議員に「8週齢規制」の実現を求める要望書を今月提出したという。
これは「8週齢規制」という法律がありながら、実際は子犬や子猫生後49日で売り買いされているらしい。その理由とは…
「8週齢規制」の意義
世良さんは要望書で「日本の法律がいつまでたっても8週齢規制を実現できないままでは、幼すぎる子犬や子猫が親元から引き離され、心身の健康リスクにさらされ続けます…」と訴えているそうだ ※auヘッドラインより抜粋
動物愛護法は5年ごとに改正される。
今年はその年にあたり「議員立法」によって改正が行われることになっているらしい。
ちなみ…このことは、動物愛護団体が賛同している「8週齢規則、各種数値規則、繁殖業の免許制を求める緊急院内集会」でも取り上げられている。参加者には世良さんのほか、浅田美代子さん、湯川玲子さんなど有名人、著名人もいる。
動物愛護法では
2013年9月、動物愛護法の改正により「8週齢規制」が定められた。
「8週齢規制」とは「生後56日以下の犬猫」を、販売目的で生まれた環境から引き離すことを禁止するという法律。
8週齢規制の必要性
・成長に大きな影響がある
子犬や子猫は、生まれてから8週間、親や兄弟と過ごす中で「手加減」や「仲間意識」などの「社会性」を身につけるそうだ。
だから生まれてからすぐ親元を離れるとその後の成長に影響がある、と言われている。
・適切な社会化がなされない
・人を噛むなどの問題行動を起こしやすい
…らしい。
さらに
・医学的にも影響がある
母乳には病原菌を守る免疫力があり、その効果は約8週間と言われているが、40日ごろから低下していく。だが、8週前ではワクチンの効果が発揮されにくい。
こういう見地から「8週齢規制」が設けられたそうだ。
これだけ見れば、問題は無さそうだが、実際にはこの法律のいう8週(56日~62日)ではなく、49日程度でも売り買いされている、というのだ。
49日程度でも売り買いされている理由とは
この法律には「緩和条件」が付いている、というのだ。
同じ動物愛護法の中に
「2013年から3年間は45日、その後法律に定める日までの間は49日と読み替えて適用する。」という条項があるらしい。
2016年8月までは45日、それ以降でも暫定的に49日。
それが過ぎたら子犬、子猫を販売しても良いということ、だ。
・なぜ?こんな「緩和条件」があるのか?
ペットショップ業界に配慮?しているからという話がある。
法律改正当時、ペット関連業界が反対が強かった、というのだ。
ペット業界が繁多する理由は…
・小さい子犬や子猫ほどかわいいので、売りやすい。
・「8週齢規制」では幼少時のかわいさが減るので売りにくい。
・1週間分(49日~56日)の餌代などの飼育コストが増える
さらに
・ペットショップに応援してもらっているので「8週齢規制」に抵抗している議員がいる。
という話もチラホラ…
ちなみにアメリカ、イギリス、フランス、ドイツでは、「8週齢規制」が常識となっているそうだ。
まとめ
確かに生まれて2、3週間の子猫や子犬は頭が大きくて、丸っこくて、見た目に可愛い。
そう思って、購入する客は多いだろう。
だが、実際、大きくなるにつれて、早く親元を離れたリスクが現れる(かみつく、ひっかく、病気しがち、など)可能性がある、ということだ。
下手すれば「いうこときかない」と虐待したり、捨てる、ということにもなりかねない。
これは、購入する側も知っておくべき大事なことでもある、はずだ。
人間に置き換えれば、そんなかわいそうなことを…と思うだろう。
でも動物は「高く売れればいい」「小さいと可愛い」だけで、売り買いをする。
日本中の「犬や猫は家族同様」という人達に、せめてこの法律改正を応援してもらいたいものだ。