先日、オーストラリアでドローンが人命救助を行ったというニュースが飛び込んできた。
一体どうやって?
ドローンで溺れている少年を救助
先日、オーストラリアでドローンの操縦訓練を行っていたライフセーバー達のもとへ、10代の少年二人が沖に流されているとの通報が入った。
操縦者は直ちに現場へドローンを向かわせ、空中から救命胴衣を投下した。
少年二人はその救命胴衣につかまり、海岸まで自力でたどり着き、事なきを得たという事のようだ。
ドローン・リトルリッパー
今回、少年達を助けたドローンの名前は「リトルリッパー」。
直訳すると「小さな殺し屋」、ちょっと物騒な名前だがなぜ?
リトルリッパーは、オーストラリア政府が2015年より14億円の巨費を投じて行っているシャークアタック(サメによる被害)対策の一環として導入されたドローンだ。
その胴体下には浮具、医療キット、サメ除け等が搭載されており、必要に応じて投下出来るようになっており、その浮具が役に立ったという訳だ。
ドローンの大きな特徴は、なんといってもその機動性にある。
若しライフガードが救助に向かったとすれば、最大で6分はかかっただろうと思われる距離を、リトルリッパーは僅か70秒で到達している。この時間の差は大きい。
ドローンによるウォーターレスキューの可能性を、大きく広げたといっても過言ではないだろう。
これを機に、世界中でドローンによるレスキューの動きが広まってゆくかもしれない。
ドローン活用の問題点
無人である事とその機動性ゆえに、兵器としての可能性も示唆されるドローン。
しかし、やはり望むべきは平和的な利用法だろう。
最近では、荷物の宅配や企業の夜間見回り等、ドローンの活用法も多岐に渡ってきている。
しかし、人命救助に利用されたというのは、世界初との事だ。
ドローンの利用法はまだまだ無限に広がっているようだ。
しかし一方で、多種多様なドローンの活用法に法規制が追い付いていないのも事実だ。
飛行の安全性を担保するための法律や条例も存在するが、それが一般の操縦者にまで浸透されているかというと、甚だ疑問が残る。
今後間違いなく、我々の生活の中に浸透してくるであろうドローン。
安全に、快適に、そして安心してドローンを利用するためにも、法規制とその遵守を徹底させる事が重要だろう。