PR

「香害110番」ってなに? 香りも度が過ぎると害になる?

社会

最近TVのCM等で盛んに宣伝されている
柔軟剤の香りや、香水や制汗剤等の
いわゆる人工的な香りが原因で
体調不良を訴える人が増えているという。

日本消費者連盟は、
これら「香害」に悩んでいる人への
相談窓口として7月26日と8月1日に
「香害110番」を設置するとした。

香害とは?

「香害」という言葉をご存知だろうか?

コスメティックバイオレンスとも言われるが、読んで地のごとく「香りの害」のこと。
臭いの害ならば「体臭」「口臭」「加齢臭」などが思い浮かぶが、これらはスメルハラスメント

つまり、自分自身が原因となって発する臭いで周囲に迷惑や不快感を与えることだ。

それに対して今は「香り」が問題となっている。
コスメティックバイオレンス、つまり柔軟剤や制汗剤、香水等のいわゆる人工的な香りによる害のことだ。

これらは本来「良い香り」として創られているはずだが、それが害になるとはどういうことか?

香害の背景

香害が増えてきた原因の一つに、女性の社会進出があるという。

男性同士だとあまり気にならなかった(気になる人はいただろうが、声には出し難かっただろう)汗臭さやタバコの臭いに、女性が敏感に反応したということだろう。

それに呼応するように2000年台後半から外国製の香りの強い柔軟仕上げ剤がブームになってきた。
この香りの強い柔軟剤というのが曲者で、「ほんのり石鹸の香りがする」などというレベルのものではなく、香水に近い強さの香りがするものまである。

香りの感じ方は、十人十色だ。
同じ香りでも、心地良いと感じる人がいれば、悪臭と感じる人もいる。

当然、度が過ぎれば、苦手な人だと体調を崩す程の影響が出ることもあろう。

今や、「香害」は無視できないレベルまで来ている。

厄介な香害

なにより香害が厄介な一番の理由は「自分では気が付き難い」ということ。
そう、人間は「慣れる」という便利な?特質があるのだ。

最初は「臭いがキツイな」と思っていても、なれてくると次第に感じなくなり、最初と同じだけ臭いを感じようと思ったら、知らないうちに段々と使用量が増えていたというのはよくある話。
それだけ「慣れ」というのは感覚を麻痺させる。

大事なのは
・自分にとっては快適な香りが、他人にとっても快適とは限らない。
・何事も度を越さない(必要以上に多く使用しない)。
の2点を、客観的に認識することだ。

適度に良い香りは、アロマテラピーのようにリラックス効果がある。
美味しい匂いは、食べ物を更に美味しくする。
熟成したワインの香りは素晴らしいもの。

我々の暮らしとは、切っても切り離せない香り(匂い)。
そして、人間の五5感の一つである「嗅覚」。

出来れば、香りとは上手く付き合って行きたいものだ。