「バカの木トリオ」の内容
(すみません、今回、ワイングラスの方が気になり、ドラマの内容はあまり覚えていないので、HPにあったあらすじを書きます)
松ちゃん(松尾諭)が大学時代の友人二人とレモン・ハートにやってくる。彼らは“杉本”(野間口徹)と、“柳”(中山夢歩)といい、松ちゃんと三人揃って“バカの木トリオ”と上機嫌で酒を交わしていた。マスターに次のお酒を勧められた二人は、ワインを飲もうとする。その時、学生時代に三人の中で誰が一番ソムリエに向いているのか勝負をしたことを思い出し、それぞれが勝ったと主張し始め…。そこでマスターは、三人に“誰が一番、ワインの味を知っているのか?決着をつけよう!”と提案する。酒音痴の松ちゃんとどんぐりの背比べのような“ソムリエ決定戦!”さて、勝つのは松か、杉か、柳か!? ※BSフジ「BARレモン・ハート」HPより抜粋
原作では、結局、どのグラスにも同じワインが入っていたので、一番を決められなかった松ちゃんが正解!だったのだが、マスターが言いたかったことは「ワインは、グラスの形によって味が変わる」ということだった。(ドラマもそうだったかなぁ…覚えてないなぁ)
ワインに関するウンチク
今回は、シーズン1・2通して、初めてワインが酒役だった。
マスターではないが、ワインに関するウンチクを少々。
キーワードは2つ。
「セカンドラベル」と「ワイングラス」
セカンドラベル
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトーマルゴー1998。
なんか舌を噛みそうな名前のワインが今回の酒役。
ボルドーワインの女王と言われるChマルゴーのセカンドラベルだ。
セカンドラベルとは、主にフランスのボルドーの有名シャトーで、ファーストラベルとしての基準に達しなかったワインに別のラベルを付けてファーストよりも安価で販売しているもの。
しかし、基準に達しなかったイコール粗悪品という訳ではなく、ブドウの樹の樹齢が若かったものや、ビン詰の際にはじかれてしまった樽で仕込まれたワインを指す。
セカンドラベルといっても、ファーストラベルと同じ畑・同じ製法で作られたワイン。
特に樹齢の若い樹で造られたものは、将来的にファーストラベルになる可能性を大いに秘めている。
つまり、成人になる前の少年時代のワイン。
将来の姿を想像しながら今の若々しさを楽しむことも一つの醍醐味だろう。
ちなみにボルドーの5大シャトーのセカンドラベルは以下の通り
※Ch=シャトー
・Chラフィット・ロートシルト
→カリュアド・ラフィット・ロートシルト
・Chムートン・ロートシルト
→ル・プティ・ムートン・ロートシルト
・Chマルゴー
→パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー
・Chオー・ブリオン
→ヴァン・オー・ブリオン
・Chラトゥール
→レ・フォール・ド・ラトゥール
またその下のサードラベルなるものも存在する。
但し、これに関しては様々なワインを混ぜた、いわばジェネリック・ワインが数多く流通しており、買う時には注意が必要。
しかし、Chマルゴーのサードラベルであるマルゴー・デュ・シャトー・マルゴーは逸品。
これは、セカンドラベルの基準を底上げしたことにより誕生した、正真正銘のChマルゴーの畑で造られたサードワイン。
Chマルゴーは2009年ものだと1stで約10万円、2ndで2万円台、3rdだと1万円ほど。
サードラベルはあまりの人気で入手困難だが、見つけたら即買いの価値アリ。
ワイングラス
ワインを楽しむ上で、ある意味ワイン以上に気を使うべきなのがグラスだ。
本当に、同じワインでもグラスによっては別物かと思う位味わいが違う。
中でも、オーストリアのリーデル社が作っている「リーデルワイングラス」は特にお勧め。
ドラマで使われていたのも、形からして多分リーデルグラスと思われる。
ワイングラスの歴史上初めて、葡萄の品種ごとにグラスを使い分けるという概念を持ち込んだのがリーデル。
ボルドーグラス・ブルゴーニュグラスはもとより、カベルネ用・メルロー用・リースニング用等々、その種類はまさに多種多様。
飲むワインが決まったらそれに合わせたベストグラスを選べるのがリーデルだ。
我が家にもリーデルのボルドーグラスとリースリング用グラスが鎮座しているが、本当に香りと味わいが違う。
「ビックリする位」と言っても過言ではない。
ワインを楽しむ方には、是非試して頂きたいと思う。
また、リーデルにはワインだけではなく、ブランデーやビール専用のグラスもある。
そしてなんと、コカ・コーラ専用のグラスまで作ってしまった。
価格は2脚で4,320円。
高いと思うか、安いと思うかはあなたしだい。
なんでもこれでコーラを飲むと、複雑なアロマの中から爽やかなフルーツのような香りがし、その味わいは、甘さと酸味のバランスを絶妙に整え、シャンパーニュのような細かく滑らかな泡を感じさせるそう。
興味のある方は試してみては?
第24回の酒予想
次回のタイトル「ラベルストーリーズ」
原作に同名のタイトルはないが酒役から第23巻PART306「男勝り」と思われる。
原作のストーリー
松ちゃんの出入りしている出版社に勤める高岡女史。
編集のデスクに抜擢され、バリバリと仕事をこなすキャリアウーマンだ。
しかしある時編集長に呼ばれ「君が仕事熱心なのは認めるし有り難いと思っている。
だが、もう少し若いヤツラを優しく叱れないかな?」と苦言を呈される。
「確かにここんとこ仕事にかこつけて、若い社員をイビりすぎたかな、彼氏とも仕事にウェイトを置きたくて別れちゃったし…
いや、人生ここが勝負って時は煩わしいことに囚われたくない!」と強がる女史。
そんな女史に何も言わずマスターが出したのは、いつもの「ビーフィーター」ではなく、雫の中にビーフィーターがいるラベルの「ウエット・バイ・ビーフィーター」。
「ストレート」でという女史に「オンザロックがよろしいかと思います」とマスター。
そのラベルとオンザロックに隠されたマスターの思いとは…。
酒役予想
・ウエット・バイ・ビー・フィーター
世界の一流のバーマンに愛されてきたロンドン・ドライ・ジンの雄ビーフィーター。
その発売元のジェームズ・バロー社が女性をターゲットとして発売した、全く新しいタイプのフレーバード・ジン。
洋ナシの華やかな香りと滑らかな味わいが特徴。
アルコール度数も35度と低め。