「鬼検事のけじめ」のレビュー
メガネさんの回想録からはいるというオープニング。
んっ、なんか違うぞ?
そうか、原作ではメガネさんは登場しないんだ。
なのに、ドラマではオープニングからメガネさんが登場している。
そして、松ちゃんが最後まで登場しない。
これも原作とは逆。
原作とドラマの違い
ドラマ全般を見てみると、チョットずつ原作と違うところがある。
違いと言っても、本当に大したことではなく、
「変わったとこあったっけ?」と思う位些細なとこだが。
〇安藤検事が久しぶりにレモンハートに来る
原作→12年ぶり
ドラマ→5年ぶり
〇安藤検事が引退した時に手がけていた事件
原作→一億円強奪事件
ドラマ→一億円収賄事件
〇安藤検事が自分のことを言う時の言い方
原作→オレ
ドラマ→私
まっ、大勢に影響はないけど。
安藤検事の正義とは
鬼検事の安藤が突然検事を引退する。
それと同時に、レモンハートからも姿を消す。
5年(原作では12年)ぶりに表れた安藤検事に引退した理由を問いただすのが松ちゃんだが、ドラマでは沢村という記者がそれをやっている。
フリーランサーの松ちゃんが聞くと、ゴシップ記事のインタビューみたいでピンと来なかったが、新聞記者だとそのシーンも腑に落ちた。
確かに、松ちゃん役の松尾諭だとこの役は難しかったかもしれない。
沢村役の金山一彦のほうがまだいいかも!?
安藤検事が検事を引退した理由は、自宅に入った黒人の泥棒を、故郷に帰る金をやって逃したことだった。
沢村は「そんなことで…」と絶句するが、安藤の中の正義はそれを許さなかった。
その「正義」の伏線が冒頭で安藤が語った昭和初期の裁判官「山口良忠」の話だった。
山口は終戦後の食糧難の時代に、悪法と言われた食糧管理法を順守し、闇市の闇米を拒否し、配給米を2人の子供に与え、自分と奥さんはほとんど汁だけの粥などをすすって生活した。
食糧管理法は悪法と思いつつも、違法になる闇米に裁判官たる自分が手を出す訳にはいかない、と言ってとうとう餓死してしまう。
それもまたその人なりの「正義」だと安藤は思っていた。
これはドラマでの脚色だろうが、この伏線によってストーリーに膨らみが出てきたような気がする。
酒役ホワイトヘザー
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この鬼検事が飲んでいるのが「ホワイトヘザー」だ。
彼にとって、この「ホワイト」は、イコール「白」イコール「正義」なのだ。
彼は「自分の中の本当の正義」を貫きたかったから、検事を辞めたのだろう…。
最後は安藤にお礼を言いにやってきた黒人と安藤がハグし合うシーンで終わっていた。
ちょっとジーンときたかな…。
第23回の酒予想
次回のタイトル「バカの木トリオ」
第16巻PART208
松ちゃんが大学時代、同じ下宿にいたという友人と3人でレモンハートにやって来る。
3人の苗字は、松田・杉本・柳。
3人共木の名前なので、よく行く居酒屋で「バカの木3人組」というアダ名を付けられていた。
学生時代に初めてワインを飲んだ時、誰が一番ソムリエに向いているかという話題になり、「あの時の決着はまだ付いていなかった」と話が蒸し返される。
自分が一番ソムリエに向いていると譲らない3人に、マスターが提案したテストとは?
そして、衝撃の結末は!?
ヒントは
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グラスの形にある!
酒役予想
原作ではソムリエ対決に使われるワインは「登美1994」。
原作の1994年のワインは、ソムリエ対決に使うくらいだから、そんなに高額では無いと思いたいが…。
※本の出版2000年
楽天で見つけたのは…
ちなみに1996年のワインには「超希少!超入手困難!国産ワイン愛好家感涙!」と書いてあった。