今日午前、TVを見ていたら指名手配されいたあの「あおり運転男」が身柄を拘束された、という速報が流れた。
その後のニュース映像で、その時の様子が流れたが、とにかく彼は「出頭する」と言って、必死に抵抗していた。
あれだけ出頭にこだわるのは、もしかしたら(出頭したら)刑の軽減か何かメリットがあると考えたからなのか?でも、指名手配されていたんだから、違いはないだろう、と思ったものの、気になったのでそこんところちょっと深堀りしてみた。
あおり運転男が「出頭」にこだわる理由とは?
「自分からちゃんと出頭するいうてんねん」
「自分で出頭するって連絡しましたよ」
「自分から行く!」
「警察に出頭させてください」
…と、とにかく「出頭する」と繰り返していた。
逮捕までの状況
情報によれば、男は拘束される前、大阪市内の警察署(生野署?)に出頭すると電話をかけていたらしい。
確保されたのは彼の自宅前。警察は、彼が出てきたところを確保しようとしたらしい。ところが彼は「生野署に出頭したい」「逃げないから、付いてこい」「押さえつけるのはやめろ」と(カメラに撮られていることを意識したような)大きな声で、ピンクの携帯を持ちながら抵抗する…。
どうしても「出頭したい理由」とは
彼は、とにかく出頭したがっていた。考えられる理由は、なんだろうか?
警察とのやり取りの中から探ってみた。
1、生野警察署に出頭したい
とにかく「生野警察署」に出頭したいらしい。
この騒動になる前に大阪市内の警察署に出頭する旨の電話をかけたという。それが生野警察署かどうかはわからないが、この場面でもピンクの携帯を持ち、何度も生野警察署の交通課の何とかさんと連絡を取りたがっていた。なんとかさんは知り合いなのだろうか?
ちなみに、対応していたのは所轄である東住吉警察の方々らしい。
一部ネットでは、生野警察のなんとかさんは、容疑者の知り合いではないか、という噂も流れているようだ。
2、東住吉警察署には行きたくない
容疑者「生野警察署に出頭させてください。」(カメラ目線)
警察「俺らも警察だ、同じだろ!」
容疑者「わかってますけど東住吉警察署は、非常に苦い思い出があるから嫌なんです。」
非常に苦い思い出については、後の方で「…自分にも不納得な理由で…監禁が不起訴になりましたけど、恐喝っていうので…」と話している場面があった。この時対応したのが東住吉警察署だったのだろうか。あるいは、また別の件があった可能性も?。
3、警察の車には乗りたくない、そして付いてきて、と…
容疑者が「逃げません、自分から出頭させてください、本当に…」というと警察は「今まで話に来なかったからそのままでは信用できない」という。
すると容疑者は「だからついてきて下さい。そのまま」といった。だが警察は「車で行くよ」というと「車には乗りたくないんです。」という。歩いていくつもりらしい。
「いや、車の中にこんな時に入りたくありません。中で何されるか分からないんで嫌です。そういう噂も聞きますし自分から行くんで後ろを張り付くように付いてきてください。本当に」
挙句の果てに、自分は逃げない、後をついてこい、という容疑者。
警察の圧を訴える?
希望する警察署に出頭したいと主張する一方で「無理やり押さえつけるのやめてください」と何度も言う。繰り返しいう事で容疑者は警察が暴力的だと印象付けたい?のだろうか。
確かに警察は彼の腕を腕をつかんで離さない。警察にしてみれば、万が一逃げられるかもしれない、という思いもあるのだろうし、たぶん今すぐにでも逮捕したいんじゃないだろうか。
TVカメラを意識?
カメラが近づいてきたのを見て容疑者は「すみませんでした。ちょっと…今回…」と話し始めるのを警察が止める。そういえば所々でカメラ目線だ。
「自分の答弁言わせてくださいよ」「全国区でもなんでもどこにいってもお話ししますから」「自分の言い分も相手さんの言い分も全部聞きますから」さらに「どこのTV局ですか?」と聞く場面もあった。
「本当に逃げも隠れもしませんし行為に関して悪い部分があれば普通に会社としても個人としても責任をとる方向で考えていますので…」と、まるで記者会見で弁明するような感じで話そうとする場面が見られた。
服装の違和感
この時の大阪の気温は31.4℃あったそうだ。
二人の姿は、酷暑にもかかわらず長袖姿だった。
容疑者はリュックを背負い手提げ袋を持っていた。
女性は首にスカーフ?のようなものを巻いていたし、キャリーケースを持っていた。
帽子とサングラス、そしてマスク…
これから出頭する人間には見えないので一部では「変装していた」とも報じられている。
結局、容疑者は警察の車に押し込められた。行き先はやはり東住吉警察だったらしい。
そして、女性も別の車で警察に連れていかれたという…。
出頭すると罪が軽くなる?と思いがちだが…
この騒動で「出頭」という言葉が注目された。ネット上では「容疑者が出頭にこだわったのは、罪を軽くしようとしたのではないか」ということが言われている。だが大半は「指名手配されているんだから、関係ない」で締められている。
無知な私も、そこが気になった。
…というのは「自首すれば罪は軽くなるんじゃなかったっけ?」という先入観があるからだ。出頭=自首、だから容疑者は出頭にこだわったのではないか、と。
調べてみると…
自首は「犯人が決まっていない段階で、自分から警察に行って申し出る事」
出頭は「犯人が特定されている段階で、自分から警察に行って申し出る事」
自首は、刑法では刑罰が軽くなる可能性があるが、出頭は「刑の減軽事由」にはなっていないそうだ。だが、出頭でも、罪を認めたとして、情状に有利に働き、減刑されることもある、とのこと。
だとすれば、あながち彼が出頭にこだわるのはわからないでもないか…
この容疑者に適用される可能性のある罪状は
夜放送のニュース番組「Mr.サンデー」でも取り上げていたが
この容疑者に適用される可能性のある罪状は
指名手配容疑の「傷害罪」のほか、
・暴行罪
・危険運転致死傷罪
・横領罪(車返却の先延ばし)
…の可能性があるといっていた。
前科、前歴で変わってくるらしい。ちなみに傷害罪は、懲役最高15年だそうだ。
八代(国際)弁護士は「本来警察はあの状態で逮捕状の緊急執行(逮捕状は茨城にある?ので)という形で強制的に身柄拘束する事も出来たが、任意の形を取っている。あの理不尽な不合理な言いわけ、非常に不愉快。ここからみてもおよそ反省の情が感じられない。…非常に悪質…この悪質さから考えると実刑ということも十分考えられる」と言っていた。
まとめ
自分が行きたい警察に出頭する。だからついてこい…と。
さらに、一緒にいた女性は「向こうが先にあおった」と言っていた。
この期に及んでも、自分たちは悪くない、と言いたいのだろうか。
ちょっとビックリしたのは、あのごたごたしているなかで「(彼女と?)手を繋がせて下さい。」といっていたこどだ。
思わず笑ってしまった。なんかすごい容疑者たちだな、と改めて思った。