大阪のおばちゃんは、飴の事を「飴ちゃん」と呼び、バックから取り出して、人にあげる、というイメージがある。だが、なんとその飴の消費量は、47都道府県の中で44位だという。
これは驚きだ。
なんで大阪のおばちゃんは飴に“ちゃん”を付けるの?
今回の「チコちゃんに叱られる」のゲストは夏菜と天野しげゆき。
3つ目の疑問は視聴者から…。
チコちゃんが岡村に聞く。
「なんで大阪のおばちゃんは飴に“ちゃん”を付けるの?」
岡村は「なんで?…これはね、飴に対するリスペクトみたいなのが含まれている。飴は昔、高価やったからね…ちゃんとか、かわいいよね」と言うと、チコちゃんが飴を一個岡村に渡し「はい…ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言う。
○チコちゃんの答え
⇒大阪のおばちゃんが飴に“ちゃん”を付けるのは、豊臣秀吉が大阪に商人の町を造ったから
「そんな時代からなの?」と驚く天野。
お客さんに対して丁寧な言葉遣いを求められた
関西弁辞典を監修した教授によれば…
「天下の台所までと言われた大坂の町お客さんに対して丁寧な言葉遣いを求められたのがはじめだと思います。」とのこと。
1583年、豊臣秀吉が大阪城を作り始めた
それに伴い、大阪の堺や京都の伏見から、大阪の中心となる「船場」に商人を集め、のちに天下の台所と呼ばれる商いの町を作った。
船場言葉
船場で商いをする人たちは「商売がうまくいくように丁寧な言葉遣いをしよう」と考え、当時一番丁寧で格式のある言葉とされていた京都の言葉を参考にして作られたのが船場言葉だという。
○船場言葉の特徴
・おいでやす(いらっしゃい)、ごめんやす(ごめん下さい)と言う丁寧な言葉。
・「さん」を付ける
だんさん(旦那さん、夫)おねえさん(奥さん、妻)いとさん(お嬢さん、娘)など「さん」を付けることで丁寧な言葉で品格を保とうとした。
・その他
天神さん、お宮さん、お芋さん、お豆さんなど神社仏閣や食べ物まで「さん」を付けて丁寧に呼ぶようになった。
その後、大阪が商業の町として発展していき、大阪の言葉の中に「船場言葉」が流れ込んできた。
なぜ飴は“さん”ではなく“ちゃん”なのか
「ちゃん」と言う言葉は、特に親しさを込めていう時に使われる。
例えば「お爺さん」じゃなくて「お爺ちゃん」の方が親しさ優しさを感じる。
飴だけに「ちゃん」が付くのは、それだけ大阪の人にとって飴が身近だったということ、だそうだ。
天下の台所となる大阪には飴の原材料となる砂糖や水飴が集まり江戸時代中期に飴は大阪の名物となっていた。
その当時全国各地の名物が紹介された「日本山海名物図絵」の中には、今でいう大阪市平野区界隈で作られていた飴が紹介されている。そこには飴を買おうとしている人人や農作業を終えた人が、飴を買い持ち帰る姿が描かれていた。
結論:江戸時代から大阪の名物として庶民にも親しまれていた飴だけは「あめさん」ではなく特別に「飴ちゃん」と呼ばれるようになったと考えられている。
飴の消費量が44位?
チコちゃんが「全国の都道府県庁所在地で飴の消費量を調査したところ、大阪府大阪市はなんと47中44位。」と言う。それを聞いて、「え?」という驚いた岡村の顔。「全然消費してない」と言う天野。
『チコ説』
大阪のおばちゃんは飴もってて人にあげるけど、食べずに貰った飴を、また他の人にあげてるとか…(だから消費量が少ない?)
それを聞いた他のメンバーは「回してるんだ」「全然舐めないんだ」「なるほど」と「チコ説」に納得した様子だった。
9月28日「チコちゃんに叱られる」参照・参考
まとめ
飴が大阪の名物で消費量は、下から4番目ということにちょっと驚いた。
だが、チコ説を聞くと「なるほどな~」と妙に納得してしまった。
合理的というか、さすが!というか…。
でも「飴ちゃん」と呼ぶ理由と共に大阪人の優しさもわかっていい質問だと思った。