ノンアルコールビールで酒気帯びになるの?
…と一瞬、思う人は多いと思う。
なんせ、名前に「ノンアルコール」とついているのだから。
“酔うわけないじゃん、言い逃れだろ?”
とか
“「ウソ」ついてるんじゃないか?”
と思う人もいるだろう。
なので「ノンアルコールで酔う」を深掘りしてみた。
「ノンアルコール」なのに酔う?
先日、博多市で対向車線をはみ出した軽自動車がワンボックスカーに衝突した事故が起きた。
幸いワンボックスカーに乗っていた男性と娘の命に別状はなかったらしい。
そして軽自動車の運転手(23歳、女性)から基準値の4倍近いアルコールが検出され、酒気帯び運転の疑いで逮捕されたという。
ここまでは普通の事故なのだが…
その運転手は「飲んだのはノンアルコールビールだ」と言って容疑を否認しているらしい…
ただし飲んだのは「友人と15本」だったそうだ。
ノンアルコールビールとは?
日本のビール業界は、ビール(またはその味に近いもの)を売る努力を惜しまない。
創意工夫を重ね、私達消費者に安くて美味しいビール(またはその味に近いもの)を日々提供してくれている。
「ノンアルコールビール」でも十分ビールを飲んだ気分にしてくれるのだから、有り難いことだ。
「ノンアルコール飲料」の決まりごと
「ノンアルコールビール」と聞くと「アルコールがはいっていないビール」と思うのは当然だ。
でも
・法律ではアルコール度数1%まで(未満)なら「ノンアルコール飲料」と名乗っても問題はないらしい。
・アルコール分が0.05%以下なら「Alc. 0.00%」「ノンアルコール」と表記できる。
だから、ノンアルコールは必ずしも「no アルコール」ではない!のだ。
理論的にアルコール度数「1%(に近い)ノンアルコールビール5本」飲めば「アルコール度数5%のビール1本(に近い)分」のアルコールを身体に摂取したことになる…
結果、ノンアルコールビールでも何本も飲めば酔う事はできる。
ちなみに…
酒の定義は1%以上のアルコールを含んでいること。
だから、分類でいくとビールは「酒」だがノンアルコールビールは「清涼飲料水」だ。
じゃぁ、彼女は何を飲んだのか?
参考までに日本の4大ビール会社のノンアルコール(またはビールテイスト)と呼ばれる缶ビールの成分を見てみたら、何れも「Alc 0.00%」と表記されていた。
もちろん、これらはスーパーで購入した「ノンアルコール」テイストの清涼飲料水。
(各社発表によればこれらには、アルコールは全く入っていないということだ)
これらが、居酒屋で出されているかは…分からない(最近、居酒屋行ってないので)。
ニュース記事は短く、詳しいことは書いていないので、ただの言い逃れなのか、本当ところ、分からない。
ホッピーなら…
ただ、彼女の言葉が本当と仮定したら、店で飲んだとされるノンアルコールビールは「ホッピー」ではないだろうか。
ホッピーは居酒屋でよく飲まれるビールだ。(っていうかノンアルコールビールだとは正直思っていなかった。)
酒に弱い、酔いやすい人間には、かなり有り難い飲み物だ。
ホッピーのアルコール度数、実は0.8%
ホッピーは確かにノンアルコールビールだが、これを6,7本飲んだら、普通のビールを飲んだことと同じになる。
「友人と15本飲んで酒気帯び」なら、あながちウソではないかもしれない。
「ホッピーはノンアルコールだからさぁ、いくら飲んでも大丈夫よ!」なんて思っていたのだろうか。
問題は彼女が「飲んだのは『ノンアルコール』だから飲酒ではない」と容疑を認めていないことだ。
対向車線をはみだしたのは「過失だ」とでも言うのだろうか。
まとめ
何れにしても基準値を超えていたなら、言い逃れ出来ないだろう。
酒気帯びは飲ませたお店も、刑罰の対象になったのだろうか?
定かではないが…
ノンアルコール、気をつけたほうがいいかも…