以前、アサヒ飲料の強冷自販機の紹介をした。
しかし今、飲料自販機は
温度帯だけではなくアプリと
連携した新しいサービスを
盛り込んだ戦略を展開している。
キーワードは「スマホ」と「ポイント」と…観光案内?
自販機にアプリをかざす…
それだけで受けられるサービスとは一体なんだろうか…
キリンビバレッジは「タピネス」
キリンビバレッジの子会社、キリンビバレッジ・バリューベンダーは、コミュニケーションアプリ「LINE」と提携し、新サービス「タピネス」を展開している。
タピネスとは「Tap」と「Happiness」の造語で、スマホをTapしてHappyになって欲しいという願いを込めて名付けられたもの。
使い方
「LINE」をかざして自販機で飲料を購入すると1本で1ポイントのドリンクポイントが溜まり、15ポイントでお好きな飲料1本と交換できる。
ポイントはLINEの友達へプレゼントすることも可能。
日本コカ・コーラは「CokeON」
コカ・コーラでもキリンに先駆けて同様のサービス「CokeON」を展開している。
こちらは、コークを飲んで「気持ちを前向きにスイッチ・オン」してもらいたい、という願いを込めて名付けられたようだ。
使い方
やはりスマホに専用アプリをダウンロードして飲料を購入すると、1本に付き1スタンプが付与され、15スタンプでお好きな飲料1本と交換できるというもの。
サントリー食品インターナショナルの場合は?
サントリーの自販機サービス戦略は前出の2社とは少し毛色が違う。
既に終了しているが、キャンペーン対象飲料を購入し「当たり」が出ると人気漫画家のサントリー限定書き下ろしのデジタルマンガが、PCやスマホで読めるというものだった。
そして、今展開されているのが「サントリーGREEN+」事業だ。
これは、社員の健康増進を促す為に、企業向けに始めたサービスだ。
予めスマホにアプリをダウンロードし、各企業の事業所内に設置されたIoT自販機(Internet of Things=インターネットと継ながっているモノ)で飲料を購入したり、期間内に規定の歩数以上歩くとポイントが溜まり、そのポイントでサントリーのトクホ飲料に交換できるという仕組み。
アサヒ飲料は「観光案内」をする自販機
アサヒ飲料は、既に紹介した「強冷自販機」や「常温自販機」の他、インバウンド(外国人旅行者)向けに、17ケ国語で観光案内が出来るWi-Fiを搭載した自販機の設置を強化。
飲料自販機には、コンビニやスーパーでの販売と違い、無人で自社商品のみを販売できるという長所と、価格競争にまきこまれず、定価に近い価格での販売が出来るという利点がある。
飲料販売各社は、このような自販機の特徴と、各種アプリを融合させて、他社とは差別化した独自の自販機サービスを構築しようとしのぎを削っている。
そして、これからも新しい形の自販機がどんどん開発されていくのだろう。
自販機業界の今後に注目だ!