そもそも「妊娠菌」って何だろう?
その菌が付いたら妊娠するのか?
でも「菌」ってイメージはあまり良くはないが…
とにかくその妊娠菌がついたお米が「妊娠米」がメルカリで売られていた、という…
深掘りしてみた。
一合1500円の妊娠米?
子供が欲しくてもなかなかできない夫婦はいる。
その思いは繊細で切実だ。
そんな時、怪しい、と思っても藁にもすがる思いなら購入したくなる人は、いるかもしれない。
妊娠菌のおすそ分け
ニュースで見た商品は「妊娠中 妊娠菌のおすそ分け」と書いていて、5gのお米がジップロックに入っていた。
値段は「送料込み500円」。
実は、これはまだ可愛い方で「妊娠米1合あたり最高1500円」というのもあったらしい。
例えば美味しいお米として有名な魚沼産のお米5キロ3,440円だとする
※参照 新潟県産魚沼コシヒカリ 5kg 平成28年産 送料無料(沖縄・北海道などを除く)(by 楽天)。
5キロ33合だとすれば、1合は約104円。
105円だとしても…この値段(1500円)は高すぎる。
大体どんな米使ってんだか…
あ!5gも全然可愛くない!
1合150gとして30倍だから…うそっ!1万5000円!?
送料込みでも暴利だ、ひどすぎる。
さらに驚いたことに妊娠の経験が無い出品者もいたという。
ここまでくると完全に「妊娠菌」の便乗商売だ。
妊娠菌が付いているので妊娠しやすい?
なぜ、こういう商売が成り立つのか?というと…
「妊娠中の人から物などを譲り受けると妊娠菌が付く」というジンクスがあるからだという。
調べてみるとまず目に止まったのは「妊婦おにぎり」。
妊婦が握ったおにぎりには妊娠菌が付いている、という根拠(?)。
それを食べたら妊娠菌が伝染リ妊娠しやすい、というわけだ。
それが、妊娠している人から貰ったお米に妊娠菌が付いている、に変わる。
そのお米でおにぎりを作って食べれば、妊娠できるかも、というジンクス。
ここから「妊娠米販売」が出てきたようだ。
確かに昔から日本人はジンクスが大好きだ。
「妊娠」に関しては、子宝神社へのお参り、ザクロの絵を飾るなどはよく聞く。
さらに、妊婦さんからお腹をなでてもらう、赤ちゃんを産んだ人の座布団をもらう、というのも聞いたことはある。
妊婦さん絡みのジンクスは、確かによく聞くが…
それにしても、それを菌と呼ぶ、とか売るとか、きな臭過ぎてイマイチ好きになれない。
ちなみに…
日本生殖医学会では「妊娠菌は存在しない(医学的根拠はない)」「不妊になやむ女性を冒涜する詐欺行為」と言っているそうだ…
だろうな。
怪しすぎる妊娠菌ビジネス
妊娠菌を売りものにしている(っぽい)商品は…
・妊婦さんが触ったお米
・妊婦さんが書いた絵
・妊婦さんが育てた子宝草
などがあるそうだ。
「妊娠菌」は当然、目に見えない。
出品者がそう言っているだけで、本当のところはわからない。
しかもメルカリは素人でも販売できる。
これほど不確かなものはない。
しかも
・1合と書いていたのに1合より少なかった
・妊娠の経験が無い出品者もいた
・購入者にその後、サプリメントのカタログなど送られてきた
という事例もあったそうだ。
こうなると、もう妊娠菌どころの話ではない。
さらに「妊娠しやすくなる妊娠菌が付いている」というのは薬事法違反や詐欺罪の可能性があるらしいので気をつけたほうがいいだろう。