エコキャップ運動は「開発途上国にポリオワクチンを送るための運動」だと思っていた。
その先立ちとなっていたはずの「エコキャップ推進協会」。
その収益の使い道に疑問が残る昨今のニュース。
⇒ポリオワクチンのエコキャップ運動!収益の2割しか寄付してない問題発覚!
実は以前「2013年9月以降、エコキャップ推進協会は、ワクチンのための寄付をしていない」と公表され、詐欺ではないか、と世間で噂されたことがあった。
エコキャップ推進協会はワクチンのために寄付をしていない問題
あらためてHPを見ると…
「目的及び経緯」のページには、ポリオワクチンのポの字が1個も見当たらなかった。
一応これか?と思うのが活動の経緯にある「医療支援に寄付」という文字…。
だが、これも2013年を最後に、なくなっている。
どういうことかと言うと…
これは、2015年4月ごろの話。
当時、結構話題になったらしいが一応説明する。
エコキャップ推進協会はもともと「発展途上国の子供向けワクチン代として寄付する団体」として、始まった団体だった。
回収したエコキャップを、リサイクル業者などに売り、利益を得る。
その収益金を「世界の子どもにワクチンを日本委員会」(JCV)に寄付する、というしくみになっていたし、実際、寄付していたようだ。
ところが、JCVが「2013年9月以降協会からJCVに寄付が届かなくなった」と、2014年の2月に公表したのだ。
「寄付しなくなった理由を提供者に説明する責任がある…善意を裏切られた形になって残念」と言ったそうだ。
確かに、HPの「目的及び経緯」を見ても2007年から始まった医療支援の文字が2013年8月を最後に、なくなっている。
このことで「エコキャップ推進協会」は詐欺と噂された。
しかも、その後の調べで、協会の収益は2013年9月から2014年8月まで9000万円の収入があったこともわかった。
さらに寄付をしていないにも関わらず、エコキャップを贈ってくれた学校の領収書には「集めたキャップはワクチン○人分になった」と書いてあったというから、詐欺呼ばわりされても仕方ない。
エコキャップ推進協会の言い分
エコキャップ推進協会の言い分はこうだ。
寄付をしていない理由
・リサイクルの仕組みづくりに集中しているため
・職員の待遇改善をしていた
ポリオワクチンについて
・JCV以外の所に寄付する
受領書
・表記を改善する※朝日新聞デジタル参照
キャップを集めてくださった皆様には説明不足をお詫びする
理事長は、この一連の件について「説明不足だった」と切り出したらしい。
「障害者支援などに9100万円充てた…」
このことをHPで告知は、していたが、周知が足りなかった。
・スタッフの待遇改善で3900万円。
自分が理事になる前までは給料が少なくブラック企業のようだったのでスタッフの待遇改善が必要だった。
・事務所家賃、管理費3200万円。
さらに
・配送関連企業の破産2000万円(回収試み中)。
ん?これで9100万円だが?(支援は?)
そしてJCVにも問題あり!
・信頼関係で成り立っているのに「昨年も寄付したんだから、今年もしろ!」は、いかがなものか?
・JCVからユニセフにそのまま寄付されていた(JVC経由しなくてもよさそう?)
・ポリオワクチンは世界で99%以上減少しているのに告知してない。
その理由をJCVは「公表すると寄付が集まらなくなる」から…と答えたらしい。
※ダイヤモンド・オンライン参照
なるほど、こういう経緯が過去にあったんだ…。
エコキャップ推進協会への疑い
それでも、おかしい事ばかりだ。
・ただ、説明不足とは言え、領収書にワクチン何本分と書いていたのは、どう考えてもおかしい。
・今のHPにはポリオワクチンのポの字もない。
・寄付の方向性を変えるなら、はっきり示すべき。
・未だにエコキャップはポリオワクチンになる!と思っている人の気持ちに甘えて、収集しているのがあざとい感じがする。
JCVの「公表するとエコキャップが集まらなくなる」と同じではないか?
JCVへの疑い
エコキャップ推進協会の寄付が、全体の寄付の7割を締めていた時期もあったらしい。
それだけに「エコキャップ推進協会」から寄付が来ないのは、マズいと思ったから、ぶっちゃけた、という見方もあるらしい。
で、結局ポリオワクチンは足りてるの?足りてないの?
と、JCVのHPを見たら、今も支援はやっている様子。
あれから2年たった今は、他のところからの寄付や、個人からの直接の寄付(子供ワクチンサポーター)も募っているようだ。
横浜市が発表した数字が、何を意味するのか
こういう経緯があって、改めて今回、横浜市が発表した数字が、何を意味するのかを考えてみる。
当時「エコキャップ推進協会」は9100万円の不明金を追求された時「資金の流用はしていない」としていた。
が、蓋を開けてみると子会社を作り、そこで、身内に給料として渡していたことが発覚した。
これは、資金の流用か、そうでないか?
とある情報によれば、この子会社「スタッフルーム」の業務内容は「NPO法人エコキャップ推進協会の運営 業務全般」とあり、売上高が3000万となっていた。
NPO法人のような非営利団体の場合、利益は活動費としか使えず(社員などに)分配はできない。
そこで、業務を請け負う会社を作り、そこに活動費として事業費をつぎこめば、問題はない。
会社であり、社員であれば、給料をもらえる…実際、委託側の理事が社員だったわけで…なるほど、そういうからくりか…って、そんなこと、やっていいのか?
※…と、あくまでも個人的に得た知識でものをいってるので、もし違っていたらスミマセン。
さらに、ニュースにも出ていたが、収入が増えているのに寄付の額が反比例するように減っている表があった。
まとめ
普通の会社の業績ならともかく、これが「エコキャップ推進協会」の“善意の寄付金の使い方”だとしたら、とてもじゃないが任せられないと、思ってしまうほど悲しい表だ。
人々の善意で集められたエコキャプでが年々利益が増えているのに、外に出す寄付が減るというのは、ちょっと納得がいかない。
この話は、今後どうなるのか注目したい!