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ロシアで入浴剤を飲んで49人死亡! 有害なメタノールが酒代わりだった?

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ロシアのイルクーツク市で人体に有害なメタノール入りの入浴剤を飲んだ49人が死亡するという事故(事件?)が起きた。

それを受け、市は「非常事態宣言」を出した。

入浴剤を飲んで49人死亡!で非常事態宣言

ロシア国民は「ウォッカ(ウオトカ)」に代表される酒好きで有名だ。
ウォッカはアルコール度数が40%以上と高い為、極寒の地ロシアでも凍らない。

また飲み口に癖が無いので非常に飲みやすく、また体が温まるので流行ったと言われている。
しかしウオッカを買って飲める人達はまだ良い。

お酒を買う金のない人々は代用品として手術用蒸留酒、アフターシェーブローション、洗浄液などを飲むそうだ。
事故のあったイルクーツクでも、お酒の代わりに入浴剤を常飲していたという。

今回、入浴剤の模造品でメタノールが含まれた粗悪品が出回り、それを飲用したために起きた事故のようだ。

メタノールとは

メタノールとは、ホルマリンの原料やアルコールランプの燃料として用いられるアルコールの一種
別名を「メチルアルコール」とも言う。

年配の方はこの「メチル」のほうが知られている名前だろう。

戦前には「カストリ」をこのメチルで、かさ増した粗悪なアルコール飲料が、闇市などで出回った。
「メチルを飲みすぎると失明する」と言われた。

また、致死量は個人差にもよるが、エタノールの約1/10程度と言われる。
実際多くの失明事故や死亡事故が発生し「目散るアルコール」や「バクダン」等と呼ばれていた。

メタノール中毒の死亡事故

ロシア以外の国でもメタノール中毒の死亡事故は起きている。

・日本
1933年、飲用で30名以上が死亡。
・イタリア
1986年メタノール入りワインで22人死亡。
・ケニア
2000年、チャンガーというメタノールを添加した密造酒で134人死亡。
・中国
1998年、山西省でエタノール入りの密造酒
で30人死亡。

他にも、韓国・ベトナム・インドネシア・インド・ウガンダ等、世界各国でメタノール中毒による死亡事故は枚挙に暇が無い。(ウィキペディアより)

本来、酒類の主成分は「エタノール」であるが、かさ増しや密造酒作りには、有害な「メタノール」を添加する手法がとられる。
その為、このような粗悪なアルコール飲料による死亡事故が後を経たないのである。

まとめ

酒の代わりになれば入浴剤でも飲んでしまう、という酒好きなロシアの国民性にも驚く。
が、酒さえ買えない貧困層が、沢山いるというのが最も大きな社会問題であろう。

今回の事故を受けてメドベージェフ首相は、化粧品という名目で飲用に適さないアルコール製品が販売されている問題について何らかの対策を施すよう閣僚に命じたらしい。