「ラベルストーリーズ」のレビュー
原作ではビーフィーターとウエットバイ・ビーフィーターの2本を対比させていた。
しかし流石にドラマに仕上げるとなると、それだけじゃ持たないと思ったのか、他にも数種類ボトルを出してきた。
しかもそれが、原作の他のエピソードに使われているボトルとはちょっとニクイぞ。
ストーリー自体はかなりいじってきたなという印象だ。
「ラベルストーリーズ」のあらすじ
松ちゃんが、業界で唯一発行部数百万部を誇る人気雑誌エンペラーに「素人にも楽しめる優しいお酒の話し」という記事を書くことになった。
(多分、実在のプレジデントを意識した雑誌?)
ところが、喜んでばかりもいられない。
エンペラーの女編集長の高岡女史が、書いた記事になかなかOKを出してくれない。
挙句の果てに、松ちゃんが避難しているレモンハートにまで追いかけて来て、「10秒以内に次のネタを考えること。出来なければ降りてもらう」と最終宣告を迫る。
そこへマスターが「お酒のラベルのお話は如何でしょう?」と助け舟を出す、という展開だ。
登場酒役
1、最初に出てくるのが「ブラック&ホワイト」
これは原作の第8巻PART97「さらば甘き口づけ」に出てくる。
但し、エピソード的には全くの別物。
2、次が「ジョニーウォーカー」。
これは原作には類似のストーリーはないのでドラマオリジナルと思われる。
そして、何種類かのお酒のラベルを紹介した後、
3、「ラベルストーリーズ」の酒役の「ビーフィーター」が登場する。
しかしこれは、マスターのチョイスではなく高岡女史のオーダー。
それに対して、ウエット・バイ・ビーフィーターで切り返したマスターに軍配が上がったというところか。
※原作では男勝りの高岡女史に対して、ウエット(潤い)・バイ・ビーフィーターで、「時には女としての潤いを持つことも大事だ」というメッセージを贈ったマスター。
対してドラマでは「弱さを隠さず認め、それと向き合うほうが強くなれる」というメッセージを贈るマスター。
同じお酒で2種類の違ったメッセージとは、多少無理があるような気がするが…。
そして最後に
4、編集長から松ちゃんへの業務連絡に使われたのが「デュペレ・バレッラ マイ・ラブ」。
これは第21巻PART267「紫の君」に出てくる。
それにしても山村紅葉…
全てがわざとらしく、大袈裟で力んでいる感じがした。
もっと自然に出来なかったのかな。
でも、それがわざとそう思わせる演技だとしたら、それはそれで凄いのかな?
とにかく、ビミョーな演技と感じた。
第25回の酒予想
次回のタイトル「忘れっぽい男」:第25巻PART330
原作のストーリー
レモンハートのカウンターで大きな溜息をついている船戸修。
彼は自他ともに認める「忘れっぽい男」。
今回も奥さんの誕生日を忘れて出張の予定を入れてしまった。
奥さんはカンカン。
そこで、お詫びの意味も込めて出張の翌日に外食する約束をし、シャンパン好きの妻のために特別なシャンパンをチョイスしてくれるようマスターにお願いする。
夫婦の危機を救うためにマスターが用意したシャンパンとは…。
酒役予想
・「アムール・ド・ドゥーツ」
アイ村産で「ドゥーツの愛」という名のシャンパン。
優れた年にしか生産しないトップクラスの希少シャンパンで、シャルドネ100%。
王冠(ミュズレ)にはダイヤモンドがあしらわれており、歌手のマドンナのお気に入りシャンパン。