なんで時計は全部上が12時なのか…
答え…(時計が12時までになった当時)数字のゼロ“0”という考え方が無かったから、だそうだ。なんか今回は奥が深そうだ・・・
6月12日のNHK「チコちゃんに叱られる!」のゲストは初登場の佐藤二郎と7回め出場の髙橋みなみだった。
なんで時計は12時までなの?
「時間を守る紳士的な大人」という事で最後の回答者に岡村が手を挙げる。
最後の問題は視聴者(8歳)の質問で「時計はどうして12まであるの?」だった。
「なんで時計は12時までなの?」と改めてチコちゃんが聞く。
岡村は「12から始まって12で1周回っている。ちょうどこのバランスがすごくいいんですよね・・・」と言いながら、さらに考えていると(時間切れで)チコちゃんに叱られてしまった。
○チコちゃんの答え
⇒時計が12時までなのは、シリウスのせい
「シリウス」という星のせい
詳しく教えてくれるのは、日本の時間の基準となる明石市にある天文科学館の井上毅館長。
先生は「時計が12時までなのはシリウスという星のせいなんですね」という。
シリウスとは、オリオン座の左下にある太陽を除けば地球からもっとも明るく見える恒星。この星のせいで時計が12時までになった、とは、どういうことなのか?
時間は「夜」から始まった
そもそも時間というのは夜が12時間という事から始まった。
12時間のルーツは古代エジプト。
エジプトではナイル川が増水する時期がとても重要だった。
ナイル川は一定の間隔で決まった時期に増水するというのを古代エジプト人は気付いた。
紀元前3000年ごろ、ナイル川に沿って発展したエジプト文明。エジプトは乾燥地帯で雨がほとんど降らず農業に必要な水が足りなかった。
ナイル川が定期的に増水し、水や栄養のある土を運んでくることで、初めて作物を育てることができる。その為、古代エジプト人は増水を待ち望んでいた。
このナイル川の増水のタイミングを知るために星の観察をした。
なぜ星なのか?
星は、一年かけて地球を1周する。
2月の南の夜空(写真が出る)。
冬の星座オリオン座が見える。
オリオン座は毎日少しずつ見え、位置が変わり、ひと月ごとに右に異動していく。
3か月後の夜には、オリオン座が消え、さそり座が見えるようになる。
…このように季節によって、夜見える星や星座が変わり、一年で元の位置に戻ってくる。
そこで古代エジプト人は星を観察し、どの星がどの位置に見えるころにナイル川の増水が起こるのかを知ろうとした。
夜空は360日で1周する
まず10日ごとに新たに観測できる星の中から、目立つものを基準の星とする。
例えば…
最初はオリオン座のこの中の星。
10日後にはふたご座のこの星…というように基準の星を決めていくと36個選んだところでその次には最初に選んだ星が現れた。
この事から夜空は360日で1周することに気付いた。
36個の星とは具体的にはどんな星?とスタッフが聞くと、先生は「シリウスとオリオン座はわかっているがそれ以外の星はどの星だったかは史料が残っていない」という。
(先生が推測した1年分36個の基準の星が星空に並べられる)
これらの星のうちどの星からどの星までが夜の間に観測できるのかは季節によって変わる。
ナイル川が増水する時期は日の出前にシリウスが昇るタイミングだった
そして古代エジプト人はひときわ明るいシリウスとナイル川が増水する時期との関係に気付く。
ナイル川が増水する時期は日の出前にシリウスが昇るタイミングだとエジプト人は気付いた。
「これがきっかけで夜が12時間になった」と先生はいう。
どういうことか見せると先生に言われ、スタッフが案内されたのは日本国内で働いているプラネタリウムとしては現役最年長のプラネタリウム。。
5年前にリニューアルし最新の技術が詰まったこのプラネタリウムは、4000年前のエジプトの夜を再現できるそうだ。
36の基準の星を、日没から次々と現れる順番に数えていくと、10番目にオリオン座が姿を現し、11番目の星の次に非常に強い光を放つ星シリウスが12番目に現れる。
基準の星の12番目にシリウスが出てきて夜明けとなった。
1年のうちで12番目にシリウスが出てくるこの時期にナイル川が増水した。
ナイル川の増水が重要だった古代エジプト人にとって夜明け前のシリウスは増水を知らせる重要な星。
そこで重要な日の夜を基準の星に合わせて12分割した。
そして夜は12時間と考えるようになった。
「その後、夜が12時間なら昼も12時間だろうとなり、1日は24時間になった」と先生は言う。
つまり時計が12時までなのは、古代エジプト人にとって最も重要な時期にシリウスが12番目に表われたせいだった。
時計は一番上が12時の理由とは
なんで時計は全部上が12時なのか…
答え…数字のゼロ“0”という考え方が無かったから。
数字のゼロ、つまり何もないという考え方はインド人が発見し3~4世紀ごろ(※諸説ある)には使われていた形跡があると言われている。これは古代エジプト人が夜を12時間とした2300年も後の事だった。
今のような機械式時計というのは14世紀の頃に生まれた。
ところが14世紀の頃にヨーロッパに「0」という概念はまだが伝わっていない。
「本当は0という数字の方がいいんでしょうけど、0の概念がなかったので最後の数字の12が用いられて、これが時計の一番上の場所にかかれることになった、という風に考えられる」と先生。
最後にスタッフが「館長が好きな星はシリウスですか」と聞くと「土星かな」と笑っていた。
なんで人は12個づつまとめたがる?
この流れで…
チコちゃんが「人はやたらと物を12個ずつまとめたがる。鉛筆など…これも時計が12時までになったからなのかしら?」と聞く。岡村は「違う」と答える。
人はなぜ12個で物をまとめたがるのか…次回発表だそうだ!
「江戸川慕情」作曲動画のグランプリ
いつも「働き方コーナー」をやっているスタジオの片隅で今回は、キョエちゃんと奥田民生(プロデューサー)がいた。そこで視聴者から募集していた「江戸川慕情」作曲動画のグランプリが発表された。
応募総数730。
グランプリを発表する前にその中からとっても気になったという作品がいくつか紹介された。
ピアノやギターの弾き語り、一昔前のフォークソングっぽかったり、デュエットあり、カラオケ風あり、なかなか面白かった。
・筑後川スミ子さん(ピアノ弾き語り)
・鈴木康資さん(ギター弾き語り)
・オーロラ日出子さん、辻幸平さん(デュエット)
・むとけんさん(ギター弾き語り)
・長津久和さん(カラオケ風)
・あっちゃんさん(着ぐるみ)
そしてグランプリは
・しだみさん
ギターの弾き語りでしっとりと聞かせる感じで確かにいい感じだった。
「あああ~がキョエちゃんが(カラスだから)言いそう」(奥田)。
「曲が凄くいい!江戸川の…そこの流れが凄くよかった」(チコちゃん)。
「シンプルなメロディーが歌詞を引き立てている」(キョエちゃん)
・・・とそれぞれが曲の感想をいう。
さらに、この曲は奥田がプロデュースして仕上げていくらしい。「慕情という感じの音にしていきたい」と言っていた。
※以上NHK「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照
どんな感じに仕上がるのか楽しみだ。