岡村は、映画はアクションものが好きで、必ずポップコーンを食べるという。
そのポップコーン、実は私たちが普段食べているトウモロコシでは作れないらしい。
7月19日放送の「チコちゃんに叱られる!」、ゲストは真琴つばさとみやぞん。どちらも初登場だ。
映画館が似合う素敵な大人という事で、珍しく最初から岡村が「私が行きましょうか」と手をあげた。
岡村は「(好きな映画は)アクション映画、スカッとするやつ好きですよ」という。
チコちゃんに「映画館で映画見ながら、なんか食べる?」と聞かれ「僕は絶対ポップコーンとドリンク…は絶対食べます」と答えた。
ポップコーンが膨らむのはなぜ?
「ポップコーンの作り方知ってる?」と聞かれ「トウモロコシを…パァンパン破裂さして…」というとさらに「なんでポップコーンは膨らむの?」と聞かれる。
岡村は「気球ってさ。下から熱を入れると膨らんで飛んでいく。あれと同じ原理で、熱を与えることによって気球と同じようなことが起こる」というとチコちゃんが「『気球と同じような』が入ってると正解にならないわよ。」と言い『粒が○○だから』と大ヒントを出すが、岡村の答えは「粒がお花だから」だった。すかさず「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われる。
みやぞんも聞かれ「ギターと一緒、ギターにも水分が入ってる。トウモロコシも水分が入ってる、よく見ると白いのが入ってる。あの中に加熱するとバン!となる成分が中に入ってる」と答える。
「バンとなる成分は?」と聞かれみやぞんは「…メラニン」と答える。
◯チコちゃんの答え
⇒ポップコーンが膨らむのは皮がメチャクチャ硬いから
ポップコーンで使われているトウモロコシは爆裂種という品種
詳しく教えてくれるのは、食品を科学的に研究しているあいち産業科学技術センター食品工業技術センター発酵バイオ技術室室長の近藤徹弥さん。すると
近藤さんは「実はポップコーンの原料になっているトウモロコシは、私たちが普段食べているものと品種が異なる」という。
普段食べているのはスイートコーン種
私たちが普段食べているのはスイートコーン種と呼ばれるトウモロコシ。
スイートコーン種は「皮が柔らかく、甘くてみずみずしい」のが特徴。
茹でたり焼いたりして食べるのが一般的。
ポップコーンは爆裂種
そしてポップコーンで使われているトウモロコシは爆裂種という品種(これでないとポップコーンにならない)。
爆裂種はスイートコーンに比べ一回り小さなトウモロコシ。
ポップコーンの原料は、この爆裂種のトウモロコシを乾燥させたもの。
これを加熱すると膨らんでポップコーンになる。
ちなみに…
乾燥させたスイートコーンでは、いくら加熱しても膨らまず焦げてしまう。
なぜ品種でこの差が生まれるのか
その秘密は「皮の硬さ」にあるという。
実際に硬さを測る装置で爆裂種の硬さを測定してみると…
針は「およそ70」を指した。
・この硬さは「かつお節(24)」よりも上。
・アサリの殻(70)に匹敵する硬さ。
なぜ皮が固いとポップコーンになるのか
近藤さんは「爆裂種のトウモロコシの内部の水分が関係している」という。
硬い皮で覆われた爆裂種のトウモロコシの内部は主に水分を含んだデンプンで構成されている。
火にかけて熱するとこの水分が水蒸気に変化しようとし、それによって体積が膨張し外に広がろうとする圧力が働く。
餅が膨らむときと同じ現象
近藤さんは「例えていうと、お餅が膨らむときと同じ現象が起こっている」という。
お餅の中の水分は主にデンプンで、焼くことによって、中の水分は水蒸気になり、風船のように膨らむ。
しかしお餅とトウモロコシには大きな違いがある
お餅とトウモロコシの違いは、お餅にはこんな硬い皮はないという事。
お餅の外側は柔らかく、温めると伸びるため、膨張する力を吸収しながらゆっくりと膨らみ、早めに破裂する。
しかし爆裂種のトウモロコシの皮は非常に硬く、お餅のようにゆっくりと膨らむことができないため、中の圧力がどんどん高まっていき…高い圧力に耐えられなくなった瞬間、トウモロコシの皮にひびが入り、中のデンプンが一気に膨らむ。
その様子をスーパースロー(高速度撮影した映像)で見てみると…確かにトウモロコシの皮にひびが入った瞬間、中味のデンプンが一気にあふれ出していることがわかった。
炭酸水の溢れる泡と同じ現象
この様子を近藤さんは「例えるなら炭酸水を振ってから蓋を開けると、わずかなすきまから一気に中味が飛び出してくる、あの現象と同じことが起きている」という。この炭酸水の蓋を開けた時と同様に…
爆裂種の持つ硬い皮にひびが入った瞬間、閉じ込められた圧力が一気に解放され、中身が勢いよく飛び出して広がる…これがポップコーンが膨らむ仕組みの正体だという。
しかし、スイートコーンのように皮が柔らかいと、早い段階でひびが入ってしまい圧力も低いままなので、圧力が抜ける音がするだけでスイートコーン自体に変化はない。
ポップコーンのフワフワとした食感は「隙間」
ちなみに…
ポップコーンを電子顕微鏡(400倍)でみると…膨らむ前の爆裂種に比べポップコーンになった後は大きな隙間があることがわかる。
これは、高い圧力で勢いよく中身が出た分、大きく膨らんで隙間が広がっているからで、この隙間がポップコーン特有のフワフワとした食感を生み出している。
この特有の食感のおかげで、食べる時にあまり音が出ず、映画館の定番のおやつになったと考えられる。
※7月19日「チコちゃんに叱られる!」より抜粋・参照
まとめ
自宅でポップコーンを作ると、作り立てが結構おいしい。
自分で好きな味を付けれるのも楽しい。