確かに昔は街灯に結構虫が集まっていた。
かなり気持ち悪いものだったが、最近はあまり見ない。
いいことだ。
7月12日の「チコちゃんに叱られる!」、最後の質問は街灯に集まる虫の話。
子供のように虫が大好きな素敵な大人という事で岡村が「俺、虫好き!半ズボンやし、49の半ズボンなかなかないですからね、俺でいいですか?」と手を挙げる。
なぜ虫は光に集まる?
チコちゃんが岡村に「夜、虫はどんな場所に集まってる?」と聞く。
岡村は「蛍光灯であったり…そういう夜間に点いてるライトとかに集まってきてますね」と答える。
さらにチコちゃんが「なんで虫は夜光に集まるの?」と聞く。
岡村は「昼間は他の天敵がいますからそんなに動けない。範囲がどんどん狭まってきますから、夜に移動するしかないんですね。虫たちは。そして他の虫たちとの繁殖するため…繁殖するためです!」と言い切るが、チコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われてしまう。
すると飯島が「あ!…集会?」と言う。
「コンビニの駐車場じゃないの?それ」とチコちゃん。
笑いが起きる。
◯チコちゃんの答え
⇒虫が夜光に集まるのはお月様と勘違いしているから
向かう方向を決めるために虫たちは月あかりを目印にしている
詳しく教えてくれるのは、茨城県つくば市、国立研究開発法人農研機構で30年にわたり虫の生態や遺伝を研究する昆虫相互作用ユニット長の霜田政美さん。
霜田さんは「本来、自然界の夜は真っ暗です。真っ暗な中でも明るく光っているのは月。多くの虫たちは向かう方向を決めるために月あかりを目印にしている」という。
霜田さんによると…
例えば、月に対して常に一定の角度保って飛べば(月は虫にとってはるか遠くにあるので)虫が大きく移動しているつもりでも、月との角度は変わらない。
⇒虫は月を目指せば、真っすぐ飛ぶことができる。
でも今は虫は混乱している
霜田さんは「現在、街灯や自動販売機など、月よりも明るい光が街にはいっぱいあるので、虫たちは街の光と月の光と勘違いしてしまっている」という。
コンパス理論
月と比べると街灯はとても近いため、街灯に対して同じ角度を保とうとすると虫はぐるぐると回ってしまう。
さらに
・虫の目では距離感がうまくつかめない。
・光を一定の角度で見ようとしたときに飛んでいく時の角度がずれていく。
・もし通り過ぎてしまうと調整するために光に近づく。
これをコンパス理論と言う。
つまり、はるか遠くの月と目の前にある街灯などの光を勘違いした虫たちは光に集まっていた…ということらしい。
飛んで火にいる夏の虫
月の光は、1ルクス未満だが街灯の光りは50~100ルクスと50倍以上の光りがある。
なので虫たちが勘違いするのも無理はない。
実際に人工の光源の周りをまわる虫の軌道を観察すると、確かに光の周りをぐるぐると回っている。
ちなみに光に寄ってしまうという虫の習性から生まれたことわざは「飛んで火にいる夏の虫」(自ら災いに飛び込むという意味)。重要文化財に指定されている速水御舟の「炎舞」(1925年)にもその様子が描かれている。
(なので、さらにこの速水御舟の世界に大隅健也がダンスで挑んだ)
最近は発光ダイオード(LED)なので虫が集まりにくい
霜田さんは「最近は虫たちにとって嬉しい時代がやってきた」という。
昔は電灯や蛍光灯が光源だったが最近は発光ダイオード(LED)が増えてきた。
実は虫はLEDには反応しにくい。
紫外線
虫は蛍光灯などの光りに含まれる紫外線に反応して集まっている。
LEDには紫外線が含まれていないものが多いため、虫が集まりにくい。
LEDの進化が虫たちに本来の習性を取り戻させるかもしれない(とナレーター)。
※紹介した「コンパス理論」とは別に光に直接的に向かう場合もあり、虫が夜光に集まる理由については諸説ある。
※7月12日「チコちゃんに叱られる!」参考・参照
まとめ
虫も大変だな。