魚の赤身と白身の違いを陸上選手にたとえれば…
クロマグロはマラソンランナーで、ヒラメはスプリンターという事らしい…
7月7日の「チコちゃんに叱られる!」、2つ目の質問は魚の赤身、白身について。
魚の赤身と白身はなぜ色が違うの?
「お魚が大好きそうな大人」という事でゲストの岡田結実ちゃんが指名される。
チコちゃんに「お魚の身って何色?」と聞かれ、岡田は「光物だったら白とかマグロだったら赤とかカラフルですね」と答える。
さらに「魚の赤身と白身はなぜ色が違うの?」と聞かれると…考え込むが「食べるもの。エサの色とか…」と回答。
するとチコちゃんが「ほ~。白は何食べてるの?牛乳飲んでんの?…赤身の魚は何食べてるの?」と突っ込こまれるが「赤いプランクトン…白い魚は白いプランクトン」と最終的にはプランクトンの色で決まる、という結論になる。
…が「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と言われてしまう。
岡村は「マグロってものすごいスピードで泳いでいる。細胞がほぼほぼ筋肉と化してるんじゃないか?」と言い、寺島は「わかった!血液の流れ方が違うんだ」という。
◯チコちゃんの答え
⇒魚の赤身と白身で色が違うのは赤身の魚はマラソンランナー、白身の魚はスプリンターだから
赤身、白身の違いは筋肉(身の部分)の違い
詳しく教えてくれるのは、魚が育つ環境について長年研究している東京海洋大学水族栄養学教授佐藤秀一教授。
先生によれば「赤身の魚の代表はクロマグロとかカツオ、白身の魚の代表的なのは真鯛とかヒラメで赤身、白身の違いは身の部分に当たる筋肉の違い」だという。
筋肉には2種類ある
人間を含め動物の筋肉には2種類あり、赤い筋肉と白い筋肉がある。
・赤い筋肉は赤筋(せっきん)という持久力のある筋肉
・白い筋肉は白金(はっきん)という瞬発力のある筋肉
どちらの筋肉が多いのかはその魚の生態によって決まる(変わる)そうだ。
クロマグロはマラソンランナー
マグロは回遊魚なので長い距離を泳ぎ続けるマラソンランナー。
赤身の代表クロマグロは、止まると呼吸ができなくなるので、生きている間ずっと泳ぎ続ける回遊魚。1年間で地球1周分(約4万キロメートル)の距離を泳ぎ続けるため、持久力のある赤筋が多くその身は「赤身」。
ヒラメはスプリンター
ヒラメなどの白身の魚はいざという時に素早く動くスプリンター。
ヒラメは海の底に張り付いているため持久力は必要ない。しかし餌をとらえる時、素早い動きをするために瞬発力のある白金が多くその身は「白身」になる。
赤筋と白筋、色の違いは何が違うのか
赤身の魚の中には赤い筋肉色素タンパク質の「ミオグロビン」が多く含まれている。
(ミオグロビン=酸素を多くとりこんで筋肉に蓄える)
赤身の魚は、ミオグロビンが運んだ酸素を使ってエネルギーを生み出している。酸素が供給されれば長い距離を泳ぎ続けられる。つまり酸素を運ぶミオグロビンが多く必要なため、身が赤い。
白身の魚は糖をエネルギーに変換している。
それは酸素を使うより大きく瞬発的な力を出せるからで、つまり酸素を運ぶミオグロビンが少なくてもいいため身が白い。
ミオグロビンの含有量によって赤身白身が分類される
水産の世界では、筋肉中のミオグロビンの含有量によって100gあたり10g以上を赤身魚、それ以下は白身魚と分類される。
結論:持久力の赤身、瞬発力の白身という事になる。
味の違いは?
赤身、白身の味の違いは?という事でスタッフは、日本一高いお魚屋さんの店主、松本秀樹さんのもとへ…松本さんはNHK「プロフェッショナル」に築地市場で最もいい魚を仕入れる鮮魚商として登場したことがあるという。
そんな松本さんのお店で並んでいるのは切り身一切れ1,500円や、2,500円という松本さんの目利きで選んだ高額の魚ばかり。
お寿司屋さんや魚屋さんがどうしても欲しい魚を買ってくるので高くなるらしいが、松本さんは「高い魚を売りたいのではなくいい魚を売りたい。家庭でも料亭やお寿司屋さんでしか食べられなかった美味しい魚を味わって欲しい」という。
そこで、日本一高いお魚屋さん厳選『赤身白身それぞれのおさかなスーパースター競演紅白魚合戦(第1回NHコ)』が始まった。
紅白魚合戦
紅組トップバッターは鹿児島県出水産の高級アジ。
豊洲市場で最も高いブランドアジとも呼ばれている、値段は1800円。
松本さん曰く「脂の感じと身のしまり方が僕にとってはちょうどいい!」らしい。
白組は…島根県宍道湖の天然ウナギ。
養殖ものとはけた違いの太く引き締まった身が天然ウナギの証
松本さんによれば「脂の質も違うし身の跳ね返りも違う」そうだ。値段は1万8千円。
番組の予算の関係で特別に端っこの部分を頂くことに…
食べるのはこの番組では(食べる時にはいつも出てくる)おなじみの女性3人のスタッフたちが食べて審査をする。
食べたスタッフの感想は
・アジ…「全然違う、溶けちゃう」
・ウナギ…「肉厚」「3Dだな」「小さくても食べ応えがある」
そして…
白組のおおとりは、愛媛県八幡浜産の白川アマダイ。
1匹3万円。漁獲量が少なく希少な魚高級魚の王様。どんな料理にでも使える万能選手。
松本さんは「一番おいしい。脂がしっかりのっている」という。
スタッフの食べた感想「甘さが広がって、噛めば噛むほど味が出る」
紅組のおおとりは、和歌山県勝浦産のマグロ、一塊12万円。
延縄漁でゆっくりと水揚げされるためマグロへの負荷少なくその身は鮮やかなピンク色のまま。
松本さん「綺麗ですよね。体温が上がらないようにゆっくりあげてくるから、マグロ暴れちゃうと中の体温があったまって赤身のところが焼けちゃう」という。
スタッフの感想「きめ細かい、甘い、これがマグロの香りですか?」
結果は…
アマダイとマグロを堪能したスタッフは「勝者は…優劣じゃない美味しさがそこにはある。引き分け」という。それを聞いた松本さんは「引き分け?…いいんじゃないですか、敵を作らないで」と言うのだった。
愛ちゃん情報…青魚とは
アジやサバなどを青魚と呼ぶが、これは身の色ではなくて上から見た時背中が青く見えるから。
天敵である鳥に狙われないように海の色と同化するため(青く見える)。ちなみに青魚は赤身魚に分類される。
まとめ
岡田が「回転ずしに行った時そうやってみてみます、魚たちを」と言ったが私も同感だ。
※7月7日「チコちゃんに叱られる!」より参照・抜粋