ラインのいじめから子供を守れ!
千葉県柏市では、
いじめ監視アプリ「フィリー」を
一部中学校の保護者に無償提供し、
実施実験を行なうと発表しました。
2016年現在、
アクティブユーザーが2,200万人
を突破したといわれる「LINE」。
老若男女を問わず、
コミュニケーションツールとして
確固たる地位を確立しています。
以前のコミュニケーションツールの主役
だったメールに比べはるかに手軽で、
リアルタイムでメッセージのやり取りや
データ交換等が出来るところが
人気の秘密です。
最近ではコミュニケーション
のみならず、ビジネスシーン
に於ても使われる場面を
よく見かけるようにもなりました。
LINEいじめ
LINEは、
個人やグループ同士で手軽にメッセージ
を交換出来るメッセンジャーアプリです。
そのコミュニケーションツールとしての
使い勝手の良さから、学生を中心として
圧倒的な人気を誇ります。
しかしその反面
このLINEが少年少女たちの「いじめ」の
原因になっているとの指摘も有ります。
メッセージによる「言葉の暴力」を
1人に集団で浴びせる「LINEいじめ」
という言葉も浸透してきています。
いじめ監視アプリ「FiLii(フィリー)」
東京にある「エースチャイルド社」
が提供するアプリで
「ネット上でのいじめ、出会い系、
犯罪等の危険から子供を守る」
事が期待されている。
フィリーは「悪口」「暴力」「いじめ」
などを匂わす単語をおよそ2万語収録
しており、それらを発見次第検知し、
保護者等に通知してくれるという
優れた機能を持っています。
また、ネット社会独特の「隠語」も
幅広く収録されており、その精度は
かなり期待できるもののようです。
フィリーはプライバシーの覗き見ではない
「監視アプリ」というと、
如何にもLINEのやり取りを見られている
というイメージを持ってしまいますが、
フィリーで子供のSNSのアカウントデータ
の収集・分析を行う為には、なにより
子供自身に許可してもらう事が必要です。
そして、
会話の原文そのものは見る事が出来ない
ようになっています。
あくまでも会話の内容から危険な
キーワードを検知して、
親にアラートで通知するという機能です。
また、子供側には随時
「見守りをされている」旨のメッセージ
が入るので、無断でデータを採取
される事はありません。
千葉県柏市でフィリーの実験
千葉県柏市では、
前述のいじめ監視アプリ「フィリー」を
一部の中学校の保護者に無償提供し、
実施実験を行なうと発表しました。
LINEのやり取りを通じた
「いじめ」の問題を早期発見、
解決する為の取り組みという
ことのようです。
これがはたして
「いじめ」の抑止力となるのか?
注目を集めています。
フィリーに賛否両論
フィリーはある意味、LINEのやりとりを
「監視」するアプリでもあります。
無論、
「情報漏洩」や「プライバシー侵害」
といった監視ではなく、危険な言葉を
拾い出して通知してくれるといった類の
ものですが、それでもやはり、
賛否両論は否めないでしょう。
「監視よりも親子での対話が重要」
「結局プライバシーの侵害になる」
「子供の喧嘩に親が出るようなもの」
という反対派から
「少しでも抑止力になるならやるべき」
「LINEいじめの強力な解決策」
「教師が子供を守れないなら親が守るしかない」
といった賛成意見まで、様々です。
何れにせよ、今回の柏市の取り組みは、
LINEの持つ利便性と危険性に警鐘を
鳴らしたものとして、
評価できるといえるでしょう。
NET社会にとって、
今や欠かすことの出来ない存在になったSNS。
しかしこの機会に、
SNS本来のあるべき姿について
今一度考えてみる必要があるではないでしょうか。