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何で青春は青い春なの?答えを聞くと夏目漱石の「三四郎」が読みたくなる?~チコちゃんに叱られる!

チコちゃんに叱られる

青春とは何だ?
と確かに若い頃は考えたことも
あった気がするが
…もうこの歳になると
どうでもいい過去のことだ。

人生を5つに分けて季節に置き換えると…
そう、50歳後半は
どうやら「秋」らしい…

4月12日の「チコちゃんに叱られる!」最後の質門は「青春」について。

チコちゃんが「この中で一番若い頃、恋やスポーツに一生懸命だったさわやかな大人ってだあれ?」と聞く。すると 「俺行っていいすか?」と岡村が手を挙げる。

何で青春は青い春なの?

岡村は自分の青春について「高校の時は部活一生懸命3年間打ち込んでいたし…恋は高校3年生の時、彼女出来ました。」と話す。そこでチコちゃんに「青春」を漢字で書いてと言われ、一文字ずつ読んでみてと言われ、「あおはる」と答える。

するとチコちゃんが「何で青春は青い春なの?」と聞く。

岡村は考えながら「そうだね…ピンクとか桜とかさぁ、春ってそんな感じやけど…えーっと青って信号でも進め!みたいなことじゃない?イッタレ!」と答えるが、やはりチコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われてしまう。

今回スタッフは、青春スターだった渡辺徹にも聞いた。彼も色々答えるが、結局出張チコちゃんに「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と言われる。すると渡辺は「スタジオで言われたかったわ」という。

◯チコちゃんの答え
⇒青春が青い春と書くのは、春は青だと決まっているから

陰陽五行思想からきている

詳しく教えてくれるのは古代中国文化に詳しい明治大学教授の加藤徹先生。
先生は「春と言えば青というのは、二千数百年前の古代の中国でそういう風に決まったんですね」という。

古代中国には、宇宙のありとあらゆるものを陰と陽の二つに分けて考える陰陽思想と、五つの要素に分けて考える五行思想が存在し、どちらの考えも根本が似ていることからこの二つが合わさり誕生したのが陰陽五行思想

古代中国の陰陽五行思想の考えでは、自然界にあるすべてのもの、全てのエネルギーも「木」「火」「土」「金」「水」の5つに分ける。青春という言葉もこの考えから生まれたそうだ。

シンボルカラーと季節と年齢

陰陽五行思想の5つの要素にはそれぞれのシンボルカラーが決まっており木は青。そして季節も5つに振り分けられ木は春。

その他の場合は以下のようになっている。
木⇒ 青・春
火⇒ 赤・夏
土⇒ 黄・間
金⇒ 白・秋
水⇒ 黒・冬

木の要素に割り振られたのは色は青で季節は春。
この青と春を組み合わせて「青春」という言葉が生まれた。

ちなみに人間の一生に置き換えると…
・春は15才~29才
・夏は30才~44才
・秋は45才~64才
・冬は65歳以降
となる。(この説明のVTRでは渡辺徹の年代別の彼の写真が紹介され、なぜか体重も出ていた)

つまり青春とは、15歳から29歳までの事。
※年齢の区分には諸説あります。

「青春」は奈良時代から使われていた

こうして生まれた青春という言葉が日本で使われ始めたのは7世紀後半の奈良時代のこと。

その時代の書物で日本最古と呼ばれる漢詩集「懐風藻」に「思う存分青春の日を楽しみ お互い白髪の歳まで長生きしよう」という意味の漢詩があり、「青春」という言葉が使われていた。

この時の青春は「年齢が若いという意味」で使われていた。

その後、時代と共に青春という言葉には「夢に向かって頑張る」や「純粋な恋愛」などの意味が加わっていく。

青春小説

明治時代の後半になると小説の世界でも「青春小説」というものが出てくるようになる。

明治時代後半、日露戦争が終わると国家に身をささげる人生から、自分の未来について考える若者が急増し、当時の作家たちは若者のあるべき姿を書き、次々と出版した。

・小栗風葉の「青春」
・森鴎外の「青年」
・島崎藤村の「初恋」
そして夏目漱石が書いた「三四郎」など。

「三四郎」とは?

「三四郎」とは主人公は熊本から東京の大学に入学した小川三四郎。若者ならではの迷いや不安、そして恋愛を描いた作品。

これは当時の若者に非常に影響を与えて「ああ、青春てこういうものなんだ!」ということを当時の日本人がこの小説を通じて学んだ、と言われている。

三四郎に書かれている今の青春を決定づけた描写

三四郎に書かれている今の青春を決定づけた描写がある。

三四郎は切実の生死の問題を考えたことの無い男である。
(最初の1行で学生である「若い」という事を表現)
考えるには青春の血が、あまりに暖かすぎる。
(次の一文では若さゆえの情熱にあふれる様子を「青春の血が暖かすぎる」と表現している
目の前には眉を焦がすほどの火が燃えている。
「夢に向かって頑張って生きたい。でもその自分の本当の夢は何か?」見つからないのでちょっと焦る気持ちも含んでいる

つまり、青春時代によくある状態、つまり本当の自分を見つけたいのに見つけられない焦りや葛藤を表現している。

外にも
「君、女に惚れたことがあるか」⇒純愛
「三四郎はこの時赤くなった」⇒恥じらい
「三四郎は近ごろ女にとらわれた」⇒恋愛

など、今の青春を連想させる言葉の数々がある。
正にこれは今の私たちが感じる青春のイメージにぴったりである。

このように青春について書かれた「三四郎」のヒットが、日本に「青春」を定着させた。夏目漱石が日本における青春の父と言っても過言ではないかもしれない。

まとめ

青春は木の要素で陰陽五行思想からという事はなんとなくわかったが、他の字は言葉にならなったのだろうか?

木⇒ 青・春
火⇒ 赤・夏
土⇒ 黄・間
金⇒ 白・秋
水⇒ 黒・冬
白い冬ぐらいはありそうだが、「赤い夏」は言葉として聞いたことはないな。

それに土の「間」も気になる…。

※4月12日「チコちゃんに叱られる!」参照・参考

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