6月15日、衆院厚生労働委員会で受動喫煙対策が議論された。
その委員会で参考人として呼ばれた肺がん患者が発言していた時、議員席から「いい加減にしろ!」とヤジが飛んだという。
21日、ヤジったとされる穴見陽一議員は「つぶやいた」と謝罪のコメントを出した。
…ニュースでも取り上げられているのでまとめてみた。
オリンピック開催地は「スモーク・フリー」(たばこの煙がない状態)が原則である…
2020年の東京オリンピックに向けて、日本ではこの受動喫煙対策がどうなされるのか、注目されている。
そんな中、6月15日に行われた受動喫煙対策の会議上で「参考人として呼ばれた肺がん患者」の発言中に「いい加減にしろ!」と(喫煙者)議員のヤジが飛んだらしい。
どういうことなのか?
BuzzFeedNEWSの記事に、そこのところが書いてあったのでまとめてみた。
参考人(一般人)に対して(議員の)ヤジが飛んだ
BuzzFeedNEWSの記事によれば…いい加減にしろ!とヤジられたのは、日本肺がん患者連絡会理事長の長谷川一男さん(自身も肺がんステージ4)だ。
その時の状況
「日本維新の会」の浦野靖人議員が、(タバコを)屋外で吸うことに対する考え方を長谷川さんに質問。
それに対して長谷川さんは
「原則としては屋外でもなるべく吸ってほしくないというのが肺がん患者の気持ちではある」
「やはり喫煙者の方がどこも吸うところがないじゃないかとおっしゃるのもすごくよくわかります」
と言った直後に、議員席にいた自民党の穴見陽一議員が「いい加減にしろ!」とヤジを飛ばした。
長谷川さんはその時何が起こっているのわからなかったらしい。そのまま意見を続けた。
「そういったことで、屋外の喫煙所を作る、増やしていくというのは一つの方法ではないかと考えてはいます。しかしながらそれも一時的なもので、なんとか数年経った後にそういったところもなくしていくことができればいいんじゃないかなと個人的には思っております」
というとまた穴見陽一議員から「いい加減にしろ!」とヤジが飛んだらしい。
「こんな人が国民の健康を守る法案を審議しているのか」
長谷川さんは、この記事の中やニュースでもこの時のことを話している。
「残念な気持ち。一部の国会議員は意見を聞くために呼んだ参考人にもヤジでプレッシャーを与えるものなのかと驚いた」と。
長谷川さんの隣の席に座っていた全国がん患者団体連合会理事長の天野慎介さんも、
「参考人として招かれ、体調が良くない中をおして出席したがん患者にヤジを飛ばすとは驚きましたし、悲しく信じられない気持ちでした…」
と言っていたそうだ。
※BuzzFeed Medical記者もこの会議を傍聴していたそうだ。
※BuzzFeedNEWSの記事を参照、抜粋。
「…つぶやいた」と穴見衆院議員
21日穴見衆院議員は、謝罪コメントを発表した。
自身の公式HPには
「参考人の発言を妨害するような意図は全くなく、喫煙者を必要以上に差別すべきではないという思いでつぶやいたものだ」
「参考人の方はもとより、関係のみなさまに不快な思いを与えたとすれば、心からの反省とともに、深くおわび申し上げる。今後、十分に注意して参りたい」
とあった。がこの上の文章の前に
…衆議院厚生労働委員会において、参考人のご意見の際、私が「いい加減にしろ」といったヤジを飛ばしたという報道がありました。
と前置きしている。
見解
※ここからは、記事を読んだあと、と、コメントが出されたあとの自分の見解です
…という事は、報道があって、関係者に不快な思いを与えたから謝罪する、という意思が感じられる。裏を返せば、報道が無ければ、謝るつもりは毛頭ない、という事だ。
しかも「つぶやいた」と言い訳をしている。
(傍聴席まで聞こえるようなつぶやきなどあるわけもない)
「いい加減にしろ!」とヤジる直前の長谷川さんの意見は「やはり喫煙者の方がどこも吸うところがないじゃないかとおっしゃるのもすごくよくわかります」であり、喫煙者擁護ともとれる内容であるにもかかわらず、ヤジってる。
だから長谷川さんはその時何が起こっているのかわからなかったわけだ。
ここで「いい加減にしろ!」はどう考えてもふさわしい言葉ではない。
(これは、自分でも言っていた「妨害」の可能性大だ)
今、何を議論しているのか、この人はわかっているのだろうか?
長谷川さんはBuzzFeed Medical記者に対し
「こういう人が、国民の健康を守る大事な法案を審議しているのかと思うと残念でなりません」と言ったそうだ。
同感だ。
※記事を信じての一方的な見解です…悪しからず