昨年のドラフトで、早稲田実業の清宮選手を獲得し話題となった北海道日本ハムファイターズ。
現在の本拠地は札幌ドームだが、2023年を目途に新球場への移転を目指している。
その新球場&ボールパーク(BP)構想のイメージ図が公表された。
ホームグランドの移転理由とは?
日本ハムファイターズのホームグランドは言うまでもなく札幌ドームだが、実は札幌ドームは札幌市が所有し、運営は「株式会社札幌ドーム」が行っている。
従って日本ハムファイターズは、試合の度に札幌市に球場使用料を払っている事になる。そしてドーム使用料は、経費も含めると年間約27億円に上る。
その上、ドーム内の飲食店の売上げは全て札幌ドームに入る。
また、ドーム使用料も値上がり傾向にある。
そこで、北海道初のプロ野球球団としてようやく地元に根付き、人気も出てきた日本ハムファイターズとしては、今後の安定した運営を目指す為に、是が非でも自前の球場が欲しいというのが理由なのだ。
移転先の候補地は二転三転し、現在は事実上2案に絞られたと言われている。
北広島案
札幌市の南東約12Kmにある北広島市が一つ目の候補地だ。最寄り駅は札幌から6個目の駅(JR北広島駅)になる。
BP(ボールパーク)構想の予定地は「きたひろしま総合運動公園」で既存駅から1.5Kmほどの距離。
丘の上にある為、駅からは坂道となり高齢者や子供達に優しくないということもあり、BP近くにJRの新駅を建設するという構想もある。
駐車場は地上に設けられ、採光用の透明樹脂製の屋根を持つ球場を中心に、ホテル・温浴施設・バーべキューエリア・スポーツ施設エリアなどが盛り込まれている。
また、北広島案独自の施設として、高級マンション・道内農産物の販売施設・市民球場が計画されている。
真駒内案
1972年の札幌冬季オリンピックのメインスタジアム・選手村があった札幌市南区真駒内が二つ目の候補地。札幌駅から16分の距離にある地下鉄真駒内駅が最寄り駅。BPの予定地は駅から1Kmほどの「道立真駒内公園」になる。
北広島案と同じく、採光用の透明樹脂製の屋根を持つ球場を中心にホテル・温浴施設・バーベキューエリア等が配置される。
真駒内案独自の施設として、シャワーを浴びたり着替えたりできるスポーツ拠点施設があるが、これは公園を利用する市民ランナーに配慮したものと思われる。駐車場は地下を予定している。
2案の大きな違いとして、北広島案では市を挙げて歓迎ムードなのに対し、真駒内案では地元に一部反対論が挙げられる。しかし、最も大切な交通の利便性や輸送方法の問題に関しては真駒内案に軍配が上がる。
どちらの案も一長一短があるが、せっかく盛り上がっている北海道日本ハムファイターズ人気に水を差すような結論だけは避け、球団も道民も納得する移転先で日本一を目指してもらいたいものだ。