今年の成人の日は1月8日だ。
今年の新成人は123万人で
昨年と同じだそうだ。
そんな中、成人と呼ぶ年齢を
20歳から18歳に引き下げる
「民法の改正案」が国会に提出される見通しだという。
20歳から18歳に引き下げる理由
民法では「第4条 年齢二十歳をもって、成年(成人)とする」とある。
※日本では、20歳以上の者を成年者としている。
ところが、昨今この成人年齢を18歳に引き下げる「民法改正」が国会で検討されているのだ。
平成21年に法制審議会が「少子高齢化の中で、若者に社会・経済で積極的な役割を果たしてほしい」などとの理由を挙げて「18歳に引き下げるのが適当」と答申したことによるらしい。
さらに
・「諸外国の多くが成人年齢を18歳に引き下げている」こと
・選挙権が与えられる年齢が満20歳から満18歳に引き下げられたこと
(一昨年の6月公職選挙法の一部改正による)
などから「今やらないと」という雰囲気があるらしい。案が出されたのが平成21年、その後うやむやになっていたがやっと選挙権を改正できたことなどで勢いが付きそうだ、と言うところか…
ちなみに…
成人年齢のデータがある187の国・地域のうち、141の国・地域で成人年齢が18歳(16歳・17歳も含む)である(2016年 by ウィキペディア)
成人を18歳に変更すれば何が変わるのか?
まず思いつくのは「飲酒」「煙草」「パチンコや競馬」…。
これらは、18歳からOKになるのか?だ。
飲酒・煙草は?
酒は「未成年者飲酒禁止法」に
「第1条 満20年に至らざる者は酒類を飲用すことを得ず」とある
タバコも「未成年者喫煙禁止法」に
「第1条 満20歳未満の者の喫煙を禁止」している。
何れも、今回の法律(民法)とは関係ないので影響なし、らしい。
競馬(馬券購入)は?
競馬法「第28条 未成年者は勝馬投票券の購入および譲り受けができない」
この場合「未成年者」なので、もし18歳が成人と認められれば、馬券が買える…が、もし民法改正になったら(競馬法の方を?)「20歳未満」に変えるらしい。
パチンコは?
風営法「第18条・第22条5項 18歳未満の者の店舗内への立ち入りは禁止されている」
この場合も18歳未満とあるため、関係ないと思われる。
あれ?パチンコって、18歳はOKなんだっけ(確か学生はダメだけど)?
改正で変更されそうなもの
結婚年齢変更案
・年齢…男性 18歳 女性16歳 ⇒男性・女性18歳
・親の同意 20歳未満の結婚に必要⇒不要
混乱しそうなもの
成人式
・18歳になると受験に影響ありそう
・その年の18歳、19歳の成人式はどうする?
変更で危なくなるもの 「消費者被害」
民法 「第5条 法定代理人の同意の無い未成年者による単独の法律行為は、後で取り消すことができます」
民法では、未成年者は、判断力が備わっていないため、不利な内容の契約を結んでしまわないように保護されている、ということで「今まで、未成年が、勝手に契約したものは、取り消すことができる」という法律だ。
なので、民法改正で成人年齢が18歳になると、学生などの消費者被害が増加するのではないか、と危惧されるのだ。ま、一応この事については、消費者契約法の改正を検討しているらしいのだが…。