新潟県糸魚川市の大火は、昨年12月に起きた。
もうそんなに経つのか…今日、火の元となったラーメン屋の店主に判決が下った。
禁錮3年、執行猶予5年(求刑・禁錮3年)。
控訴はしないらしい。
糸魚川市大(規模)火災とは
昨年12月22日、新潟県糸魚川市(いといがわし)の駅前の木造密集地で、大火事が発生した。この日の天気は運悪く、日本海側に低気圧が来ており、気象庁は「強風注意報」を出していたという。
午前10時頃から出た火事は、約30時間後の翌日の夕方、やっと鎮火した。燃えた広さは約4万平方メートル(糸魚川市の大町、本町一帯)。焼け跡に一軒だけ、ほぼ無傷で残った家があったのは印象的だった。
被害状況
・147棟焼損(全焼120棟、半焼5棟、部分焼22棟)
・363世帯(744人)に避難勧告が出された
・消防団員17名が火傷を負う
・死者はなし
これほどの火事にも関わらず、死者が出なかったのは、不幸中の幸いだろう。
火元は一軒の中華料理店(ラーメン屋?)。
大型コンロの火の消し忘れが原因だったという。
店主によれば…
開店前、食材を入れた中華鍋を火にかけたまま(失念し)、近所の自宅に帰った。
戻ってきたら、鍋から火が出ていたらしい。
なお、この火事は「単一出火の延焼による火災」で、規模としては、日本国内で過去20年間で最大、ということだ。
有罪判決が出る
店主の名前は周 顕和(被告)73歳。
火事後、店主はすぐ、自身の過失(業務上過失)を認めていた。
その後、12月26日、新聞の折込で謝罪文を市内全域に(1万6千枚)配布。
その内容は…
「出荷のお詫び」と題し
「この度の出火に際しましては大変ご迷惑をお掛け致し何ともお詫びの申し上げようも御座いません。
不注意により皆様方に多大の御迷惑と御心配をお掛けいたしました事を深くお詫び申し上げます。
早速参上お詫び申すべきところ混雑に取りまぎれ失礼ながら紙面を以てお詫び申し上げます」
として、店名、住所 名前も入っていたという。 ※毎日新聞、京都新聞 参照
今年
6月、書類送検
7月、在宅起訴
9月、初公判「禁錮3年」の求刑が出ていた
そして、今日、11月15日、判決が出た。
新潟県高田支部が出した判決内容は「飲食店経営者としてあまりに軽率」ということから「禁錮3年、執行猶予5年」だった。
まとめ
戻ってきた時、火が出ていたのにはびっくりしただろうし、かなり慌てたんだろうな。
でも、その小さかった火が時間を追うごとに広がっていくさまをこの店主は、どんな思いで、見ていたことだろう。
風もこの日は、強かった。
周りは木造の家だらけだった…
運もかなり悪かったんだろう、と思う。
些細な過失が、とんでもなく大きな災害となり、沢山の人達に迷惑をかけてしまった…
生きた心地がしなかっただろうな。
消化器は、置いていたんだろうか?
お店をやっていたら、置いているはずだが…
年齢は73歳。
けっこういい歳だ。
ぱっぱっと使える年頃ではないかもな。
他に誰かいなかったのだろうか…
開店前だしな、いないか。
彼に、どれだけ返済能力があるかは分からないが…
たぶんどうしようもないだろう。処分はそのまま受けるようだ。
国は「災害救助法」を適用。
県は「被災者生活再建支援法」を適用。
市は、早期の復旧・復興を目的とし、その費用の大部分を負担し被災した世帯毎に見舞金の給付した。
いつになく早い対応だったようで、市民も、この店主も少しは、救われたに違いない。